経穴と主治、手の少陰心経 5r

                             経穴と主治:十四経絡e5トップページ へ 。

経穴と主治、手の少陰心経(9穴)

                  経穴と主治、 5r

——————————————————————————————–
——————————————————————————————–

経穴目次、 5ルート:手の少陰心経(9穴)

、☆の記号は『鍼灸重宝記』で取り上げている経穴です。

経穴名

1 極泉(きょくせん)☆
2 青霊(せいれい)  ☆
3 少海(しょうかい)☆
4 霊道(れいどう)  ☆
5 通里(つうり)   ☆
6 陰郄(いんげき)  ☆
7 神門(しんもん)  ☆
8 少府(しょうふ)   ☆
9 少衝(しょうしょう)

——————————————————————————————–

参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図

ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。
——————————————————————————————–

経穴と主治詳細、 5ルート:手の少陰心経(9穴)

注1、文一行目は鍼灸学校にての流注番号、経穴名、所属経絡、取穴部位の記載です。

注2、『鍼灸重宝記』の経穴と主治は、

経穴名:
取穴:
灸法:
針法:
主治:
の順に掲載します。

——————————————————————————————–

1 極泉(きょくせん) 所属経絡:手の少陰心経 ・  取穴部位: 腋窩の中央、動脈拍動部に取る.(注)腋窩動脈が通る.

『鍼灸重宝記』 極泉 きょくせん (二穴)

取穴: 肘を脇に下付れば、肘と肩二つに折る横文のかしら 、すこ し胸の方へ推入てとる、筋肉の間、動脉のある処也。
灸法:灸七壮。
針法:針三分、
主治:
肘手足冷あがり、心脇いたみ、煩れ(わずらわしい:心が悩まされるさま)、 乾嘔し 、 悲み多く発るを治す。

——————————————————————————————–

2 青霊(せいれい)    所属経絡:手の少陰心経 ・  取穴部位:少海穴から曲泉穴に向かい上3寸に取る.

(注1)上腕を外転外旋して取る. (注2)尺骨神経幹が走る.上腕動脈が通る.

『鍼灸重宝記』 青霊  せいれい (二穴)

取穴: 直に少梅の上三寸 、肘を伸挙てとる。
灸法:灸三壮七壮。
針法:禁針、
主治:目黄み、づっう 、肩肘いたみてかなはざるを治す。

——————————————————————————————–

3 少海(しょうかい)合水穴・所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位: 肘を半ば屈曲し、肘窩横紋の内端で、上腕骨内側上顆から  橈側へ入ること5分に取る.

少海(一名:ひげ しょうかい)

『鍼灸重宝記』  少海  しょうかい (二穴)

取穴: 肘をかがめて横文の下はづれ小指のとをり也、横文の上の尖は曲池、下の尖は少海なり 。
灸法:禁灸。
針法:針二三分、留ること三呼、瀉は五吸、
主治:
歯疼み、 目まひ、発狂、嘔吐、項こはり 、肘攣(つ)り 、脇下いたみ、手足あがらず、脳風(のうふう:風邪が脳髄を侵犯)、づっう 、心痛、呃逆(やくぎゃく:しゃっくり) 、 るいれきを治。

——————————————————————————————–

4 霊道(れいどう)  経金穴・所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位: 前腕前尺側にあり、神門穴の上1寸5分、尺側手根屈筋腱の橈側に取る.         (注)霊道穴から神門穴まで尺骨神経が走り、尺骨動脈が通る.

——————————————————————————————–

5 通里(つうり)    絡穴・ 所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位: 前腕前尺側にあり、神門穴の上1寸、尺側手根屈筋腱の橈側に取る.

——————————————————————————————–

6 陰郄(いんげき)  郄穴 ・所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位:   前腕前尺側にあり、神門穴の上5分、尺側手根屈筋腱の橈側に取る.

——————————————————————————————–

7 神門(しんもん)  兪土原・ 所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位: 手関節前面横紋の尺側にあり、豆状骨の上際で尺側手根屈筋腱の橈側に取る.

『鍼灸重宝記』 神門 しんもん  (二穴)

取穴: 小指の後の通り 、腕の横文の中にあり 、則、掌の後の尖骨の下、手外踝(そとくるぶし)の上、 両骨の間、 拳を握り力めば陥処なり 。
灸法:灸七壮。
針法:針三分、留ること七呼、
主治:
瘧(おこ)り 、 心煩れ、水を好み、不食、心痛、 手肘ひへ、掌熱し 、 目黄み、 脇いたみ、幅血、吐血、 上気、 音出ず、健忘、 心積、てんかんを治す。

——————————————————————————————–

8   少府(しょうふ)栄火穴・  所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位:手掌部にあり、指を屈し、薬指と小指の指尖が手掌に当たるところの中間に取る.

『鍼灸重宝記』  少府 しょうふ (二穴)

取穴: 掌の内、小指と 無名指とをかがめて両指の頭のあたる間なり 。
灸法:灸三壮七壮。
針法:針二分、
主治:
心頬、少気、人を畏れ、手中熱し、肘しびれ、脇攣(つ)り 、胸いたみ、久瘧(きゅうぎゃく:慢性の瘧「おこり」病気)、陰かゆくいたみ、 小便通ぜざるを治す。

少気と言うのは、
呼吸の度数は同じでも入る息の量が少ない。入る気が少ないと言う事です。
難経 第五十六難:井上恵理先生の訓読・解説より。詳しくはリンクしてご覧ください。
http://yukkurido.jp/keiro/nankei/56nan/

瘧(ぎゃく)とは「おこり」病気です。
瘧とは外邪によって正気が損なわれるもの。】
瘧の症状は、急に寒気がして震えてくる、暫くして震えが止まると急に熱が出てきて熱くなると言う様な寒熱が交々(こもごも)きたるというものです。】
瘧という字は、体を損なうものだと考えれば意味がつく訳です。
〔虐:虎が人をE=ツメで引っかく、疾だれ、の病気の意味:漢字源より。〕

南北病証論   六、瘧論 (ぎゃくろん)井上恵理 先生の解説と言葉の意味:
詳しくはリンクしてご覧ください。
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/6gy/

——————————————————————————————–

9 少衝(しょうしょう)井木穴・所属経絡:手の少陰心経 ・  取穴部位: 小指橈側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.

——————————————————————————————–
——————————————————————————————–

参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図

ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。

——————————————–

5、ルート:手の少陰 心経 (9穴)

——————————————–
3 少海(しょうかい) 合水剋穴☆

部位:上腕骨内側の前面、肘窩横紋の高さで、尺側手恨屈筋腱の尺側縁にあり。

取り方:肘を半ば屈してできた横紋に向かって、上腕骨内側上顆尖より約5分前の陥中に取る。

——————————————–

4 霊道(れいどう) 経金畏穴

部 位: 陰郄穴の上方1寸にあり。

取り方: 陰郄穴の上方1寸で、尺側手根屈筋腱と尺骨の間に取る。 ☆

——————————————–

5 通里(つうり) (絡穴)

部位:陰げき穴の上方5分にあり。

取り方:陰げき穴の上方5分で、尺側手根屈筋腱の尺側縁に取る。  ☆

——————————————–

6 陰郄(いんげき) 郄穴(げきけつ)

部位:尺骨茎状突起の橈側際で、屈筋腱の尺側にあり。

取り方:尺骨茎状突起の橈側の際で、屈筋腱の尺側に取る。 ☆

——————————————–

7 神門(しんもん)(兪土原子穴)

部位:陰げき穴の下5分、手関節掌面横紋の尺側端で、尺側手根屈筋腱の尺側にあり。

取り方:手関節掌面横紋の尺側端で、尺側手根屈筋腱の尺側に取る。  ☆

——————————————–

8 少府(しょうふ)  榮火自穴

部位 : 手掌において第4・第5中手指節関節上方(指尖より手関節に向かう)の陥中にあり。

取り方: 第4・第5中手指節関節の間を押し上げると陥凹部があり、指を屈すると凹む所に取る。 ☆

——————————————–

9 少衝(しょうしょう) 井木母穴

部位 : 小指の橈側 、爪甲根部を去ることl分にあり 。

取り方:井穴については、古典に「 爪甲根部を去る事、韮葉(にらは)の如くにあり」という表現が最も多い 。
韮葉の幅はl分程であるから 、このように表現したのであろうという説もあるが、
実際にはそうではなく、井穴のある所を軽く押してみると微かなシワが 2、3 本あって 、
その先がくっついていて韮葉の先の尖った所のようになっている 。
その上に取るという意味である 。
従って「爪際よりわずかに押上げると指骨に突きあたる 。 ここに取る 。

——————————————–

5、ルート:手の少陰心経(9穴)おわり

                            経穴と主治:十四経絡e5トップページ へ 。

ヘッダー トップページ お問い合わせ サイトマップ 地図