肘手の部 『鍼灸重宝記』t4

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肘手の部  『鍼灸重宝記』

肘手の部  t4

鍼灸家にとって数々の鍼灸古典、臨床文献の中から、
自院の臨床の場で、主治穴を選択する事は容易ではありません。

小里勝之(こさとかつゆき)先生の臨床発表、「論考:身体各部の病症と経絡鍼灸治療」
をまとめる作業で気が付いたことは、

小里勝之先生は、経絡鍼灸治療の本治法、相剋調整法を基本の証決定としながら、
『鍼灸重宝記』を追試引用されていた点です。

そして、ゆっくり堂鍼灸院もまた、
日本の鍼灸の宝である『鍼灸重宝記』の主治穴を参考にして臨床にのぞみます。

そこで、『鍼灸重宝記』の経穴と主治をHPで構成してみました。

「肘手の部 」につき下記の順に掲載します。

経穴名:
取穴:
灸法:
針法:
主治:

注1、文一行目は鍼灸学校にての流注番号、経穴名、所属経絡、取穴部位の記載です。

注2、文2段目、『鍼灸重宝記』 経穴名 ひらがな  ( 穴)の頭に、漢字の番号を付けます。

例: 一、『鍼灸重宝記』 極泉 きょくせん (二穴)

注3、初めに「肘手の部」索引項目を記し、その後「肘手の部」経穴詳細を掲載します。

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「肘手の部」経穴索引項目  (合計:三八穴)

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一、『鍼灸重宝記』 極泉 きょくせん (二穴)

二、『鍼灸重宝記』  天府 てんぷ (二穴)

三、『鍼灸重宝記』  俠白 きょうはく(二穴)

四、『鍼灸重宝記』 尺沢 しゃくたく (二穴)

五、『鍼灸重宝記』  魚際 ぎょさい(二穴)

六、『鍼灸重宝記』 孔最 こうさい (二穴)

七、『鍼灸重宝記』  列欠 れっけつ (二穴)

八、『鍼灸重宝記』  太淵 たいえん (二穴)

九、『鍼灸重宝記』  少商 しょうしょう (二穴)

十、『鍼灸重宝記』  商陽   しょうよう (二穴)

十一、『鍼灸重宝記』 二間 じかん (二穴)

十二、『鍼灸重宝記』 三間 さんかん (二穴)

十三、『鍼灸重宝記』 合谷 ごうこく (二穴)

十四、『鍼灸重宝記』 陽谿 ようけい (二穴)

十五、『鍼灸重宝記』 偏歴 へんれき (二穴)

十六、『鍼灸重宝記』  温溜    おんる (二穴)

十七、『鍼灸重宝記』 下廉 げれん (二穴)

十八、『鍼灸重宝記』 上廉 じょうれん (二穴)

十九、『鍼灸重宝記』 手三里 てさんり (二穴)

二十、『鍼灸重宝記』  曲池   きょくち (二穴)

二一、『鍼灸重宝記』  手五里 てごり (二穴)

二二、『鍼灸重宝記』  臂臑  ひじゅ (二穴)

二三、『鍼灸重宝記』   少海   しょうかい  (二穴)

二四、『鍼灸重宝記』 青霊  せいれい (二穴)

二五、『鍼灸重宝記』  少府 しょうふ (二穴)

二六、『鍼灸重宝記』 神門 しんもん  (二穴)

二七、『鍼灸重宝記』 前谷 ぜんこく (二穴)

二八、『鍼灸重宝記』 後谿 こうけい (二穴)

二九、『鍼灸重宝記』 陽谷 ようこく (二穴)

三十、『鍼灸重宝記』 曲沢 きょくたく (二穴)

三一、『鍼灸重宝記』 大陵 だいりょう (二穴)

三二、『鍼灸重宝記』 中衝 ちゅうしょう (二穴)

三三、『鍼灸重宝記』 液門 えきもん (二穴)

三四、『鍼灸重宝記』 中渚 ちゅうしょ (二穴)

三五、『鍼灸重宝記』  陽池 ようち (二穴)

三六、『鍼灸重宝記』 支溝 しこう (二穴)

三七、『鍼灸重宝記』 天井 てんせい (二穴)

三八、『鍼灸重宝記』 臑会 じゅえ (二穴)

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「肘手の部」経穴詳細

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1 極泉(きょくせん) 所属経絡:手の少陰心経 ・  取穴部位: 腋窩の中央、動脈拍動部に取る.(注)腋窩動脈が通る.

一、『鍼灸重宝記』 極泉 きょくせん (二穴)

取穴: 肘を脇に下付れば、肘と肩二つに折る横文のかしら 、すこ し胸の方へ推入てとる、筋肉の間、動脉のある処也。
灸法:灸七壮。
針法:針三分、
主治:
肘手足冷あがり、心脇いたみ、煩れ(わずらわしい:心が悩まされるさま)、 乾嘔し 、 悲み多く発るを治す。

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3 天府(てんぷ) 所属経絡:手の太陰肺経 ・ 取穴部位: 上腕部にあり、腋窩横紋前端から尺沢穴に向かい下3寸、上腕ニ頭筋の筋溝に取る。

二、『鍼灸重宝記』  天府 てんぷ (二穴)

取穴:  極泉の下三寸、筋骨の間に動詠ある処なり 、下の尺沢を目あてにして点す。
灸法:禁灸、
針法:針四分、留こと七呼、或は三呼。
主治:
卒中風、邪気飛尸(しかばね、かばね)、悪 [疒+主]鬼語、、めまひを治。

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4 俠白(きょうはく)   所属経絡:手の太陰肺経 ・ 取穴部位:上腕部にあり、腋窩横紋前端から尺沢穴に向かい下4寸、尺沢穴の上5寸、上腕ニ頭筋の筋溝に取る。

三、『鍼灸重宝記』  俠白 きょうはく(二穴)

取穴: 天府の下二寸、動脉の処也。
灸法:灸五壮。
針法:針三分、
主治:心痛、短気、乾嘔(からえずき: 声だけあって物を出さない嘔吐. )、心煩(胸部のわずらわし)を治。

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5 尺沢(しゃくたく) 合水穴 ・ 所属経絡:手の太陰肺経 ・  取穴部位:肘窩横紋上にあり、上腕二頭筋腱の橈側に取る.

東洋はり医学会取穴
部 位: 肘窩橫紋のほぼ中央、上腕二頭筋腱の上にあり。
取り方: 肘関節を45度程度曲げ、上腕二頭筋腱に沿って尺部に向かって指を滑らせ、腱が尺部に入りこんで行く上を示指で押さえ、そのまま肘を伸ばした所に取る。

四、『鍼灸重宝記』 尺沢 しゃくたく (二穴)

取穴: 肘の中、屈伸する横文の中、中指と無名指との間の通り 、推ば筋骨の解め動脉の処。
注意:針灸ともに肘の中の青筋に中(あた)らぬやうにすべし、
灸法:記載なしだけど禁灸ではないかな。
針法:針三分、留こと三呼。
主治:
肩背いたみ、中風、小便数、よく嚔(てい:くさめ)て楽(たのしま)ず:〔クシャミが出て困ったもんだ。〕、 寒熱、風痺(ふうひ:風邪によるしびれ)、臑肘(すねひじ)攣(しびれ)り、こうひ、上気、嘔吐、 口舌かわき、欬嗽(がいそう:せきをする 。)、おこり、手足はりにはかに腫、心痛、心煩(胸部がわずらわし)、 労熱、上気、腰背強痛み、 肺の積、小児慢きょうふうを治す。

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10 魚際(ぎょさい)栄火穴・ 所属経絡:手の太陰肺経 ・ 取穴部位:第1中手指節関節の上、橈側陥凹部、表裏の肌目に取る.

五、『鍼灸重宝記』  魚際 ぎょさい(二穴)

取穴: 手大指本節の後へ内側、うでの横文の中、寸口の脉の上際なり 。
灸法:禁灸。
針法:針一分、留ること三呼、
主治:
酒病、悪寒、虚熱、 舌胎黄、づっう 、欬嗽(がいそう:せきをする 。)、胸腹いたみ、目眩、不食、 肘(ひじ)攣(しびれ)り 、咽乾、 尻いたみ、 溺血、嘔血、 心痺(しんひ:胸部のしびれ)、 乳癰(にゅうよう:乳に膿がたまる)を治す。

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6 孔最(こうさい)郄穴・  所属経絡:手の太陰肺経 ・ 取穴部位:前腕前橈側にあり、太淵穴の上7寸、尺沢穴の下3寸に取る.

六、『鍼灸重宝記』 孔最 こうさい (二穴)

取穴: 尺沢を目的に魚際より七寸。
灸法:灸五壮。
針法:針三分、
主治:熱病、汗出ず、欬逆(:のぼせるせき。)、肘痛、手握られず、 吐血、咽腫、 声出ざるを治す。

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7 列欠(れっけつ)所属経絡:手の太陰肺経 ・ 絡穴・四総穴:頭項を司る・ 八総穴:奇経治療:任脉: 右列欠→左照海・

取穴部位:前腕前橈側にあり、太淵穴から尺沢穴に向かい上1寸5分で、動脈拍動部のやや橈側 に取る。

七、『鍼灸重宝記』     列欠 れっけつ (二穴)

取穴: 腕の側上へ一寸五分、然ども寸を以は知がたし 。
:左をとるには、病人の右の食指を左の大指と食指との開に組入て 、右の食指の頭のあたる処を穴とす。右を取も此のごとし。

灸法:灸三壮七壮 ・四十九壮にいたる 。
針法:針二三分、留ること三呼、瀉は五吸。
主治:
中風、 口喋み、 口眼ゆがみ、 手肘力なく 、半身かなはず、 寒熱、 おこり、欬嗽(がいそう:せきをする 。)、 唇ゆるまり、健忘、溺に血まじり、精もれ、 陰痛み、小便熱し 、驚癇(きょうかん)、 癰腫(ようしゅ)、肩痺、胸脇冷、尸厥(しけつ:突然倒れて人事不省となり仮死状態になる) 、 手足腫るを治す。。

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9 太淵(たいえん)兪土原穴・脈会・  所属経絡:手の太陰肺経 ・
取穴部位: 手関節前面横紋の橈側端の陥凹部、動脈拍動部に取る.

東洋はり医学会取穴
部 位: 経渠穴の下6分、長母指外転筋腱の内縁にあり。
取り方: 手関節掌面において、手根骨の肘よりの橫紋上(骨にはのらない)で、長母指外転筋腱の内縁に取る。

 八、『鍼灸重宝記』  太淵 たいえん (二穴)

取穴: 掌の後へ陥中、魚際と寸口との問。
灸法:灸三壮、
針法:針一二分、留ること二呼。
主治:
胸痺、逆気、嘔吐、咳嗽、不寝、 目痛青く 、或は白翳(はくえい:白い影)赤筋を生じ、転筋、 乍寒乍熱(さ寒さ熱:寒くなったり熱くなったり)し、 掌中熱し 、 缺盆の中と胸肩背臂(臂:ヒ:ひじ肩から手首までの)いたみ、 寒端、咳血、吐血、振寒、咽乾、 狂言、溺の色変り 、遺失度なきを治す。

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11 少商(しょうしょう)井木穴・  所属経絡:手の太陰肺経 ・

取穴部位:母指橈側爪根部、爪甲の角を去ること1分に取る.

九、『鍼灸重宝記』  少商 しょうしょう (二穴)

取穴: 手大指の内側ら ( 小指の方は外、大指の方は内) 爪の生ぎはを一分ほど去る。
灸法:禁灸。
針法:針一分、 留ること三呼、瀉は五吸、
主治:
頷腫(あごの腫れ物)、喉閉、心の下満、汗出て寒く 、痎瘧(がいぎやく:おこり:発熱と悪寒を. 周期的に繰り返す病。 )、 欬逆(けつぎゃく:のぼせる咳。)、腹脹不食、指いたみ、掌熱し 、 小児の乳鵝(にゅうが:栄養不良の乳幼児などにカンジダという真菌の感染によって、口の中の舌やほおの粘膜に白い斑点ができる病気。) を治す。

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1 商陽(しょうよう)井金穴 ・ 所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:示指橈側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.

十、『鍼灸重宝記』  商陽   しょうよう (二穴)

取穴: 手食指の内(大指の方)側ら 、爪甲の角を一分ほど去る  。
灸法:灸三壮。
針法:針一分、留ること一呼、
主治:
胸中に気みち、喘欬(ぜんがい)、おこり、熱病汗出ず、耳鳴、きこへず、頷腫(あごの腫れ物)、 歯いたみ、肩背缺盆いたみ、 目青くらむに灸三壮、 左目ならば右にすべし。

瘧とは「おこり」病気です。
瘧とは外邪によって正気が損なわれるもの。
瘧の症状は、急に寒気がして震えてくる、暫くして震えが止まると急に熱が出てきて熱くなると言う様な寒熱が交々(こもごも)きたるというものです。】
瘧という字は、体を損なうものだと考えれば意味がつく訳です。
〔虐:虎が人をE=ツメで引っかく、疾だれ、の病気の意味:漢字源より。〕

南北病証論: 六、瘧論 (ぎゃくろん)井上恵理先生の解説と言葉の意味:
詳しくはリンクしてご覧ください。
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/6gy/

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2 二間(じかん)栄火穴・  所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:第2中手指節関節の下、橈側陥凹部に取る.

十一、『鍼灸重宝記』 二間 じかん (二穴)

取穴: 手の食指の本節の前 (爪の方)内側ら 、拳をにぎれば食指の内側、本節の前に折目出るおりめの頭ら陥の中也。
灸法:灸三壮。
針法:針三分、留ること六呼、
主治:
喉痺(こうひ:のどしび)れ、頷腫(あごの腫れ物)、肩背腕いたみ、歯いたみ、 目黄み、はなじ 、 口ゆがみ、不食、傷寒の水結を 治す。

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3 三間(さんかん)兪木穴・ 所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:第2中手指節関節の上、橈側陥凹部に取る.

十二、『鍼灸重宝記』 三間 さんかん (二穴)

取穴: 手食指の本節の後内側、拳をにぎりて食指の内側ら本節の後にいづるおりめのかしら陥の中。
灸法:灸三壮。
針法:針三分、留ること三呼、
主治:こうひ(喉痺)、  下歯を虫喰いたみ、胸腹っかえ、腸鳴、泄瀉(せしゃ:下痢便を下す。)、かんねつ、 おこり、 唇焦れ、 口乾き、 目皆いたみ、 舌を吐、気端、 不食、 傷寒、気熱、身冷、結胞を。

瘧とは「おこり」病気です。
瘧とは外邪によって正気が損なわれるもの。
瘧の症状は、急に寒気がして震えてくる、暫くして震えが止まると急に熱が出てきて熱くなると言う様な寒熱が交々(こもごも)きたるというものです。】
瘧という字は、体を損なうものだと考えれば意味がつく訳です。
〔虐:虎が人をE=ツメで引っかく、疾だれ、の病気の意味:漢字源より。〕

南北病証論: 六、瘧論 (ぎゃくろん)井上恵理先生の解説と言葉の意味:
詳しくはリンクしてご覧ください。
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/6gy/

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4 合谷(ごうこく)四総穴:面目・  所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:第1・第2中手骨底間の下、陥凹部、第2中手骨寄りに取る.

十三、『鍼灸重宝記』 合谷 ごうこく (二穴)

取穴: 手大指と食指との岐骨の問だ陥中、推ば肘にこたへる処。
灸法:灸三壮、
針法:針三分、留ること六呼。
主治:
傷寒、大に渇き 、発熱悪寒、づっう 、背強り 、汗なく寒熱、瘧(おこ)り 、はなぢ、 目くらく、 虫歯、耳聾、喉痺(こうひ:のどしび)、面はれ、言こと能ず、 口噤み、中風、かざぼろせ、 痂疥(たむし:かさぶた、はたけ)、偏正のづっう 、 腰背いたみ、小児乳鵝を治。

小児の乳鵝(にゅうが:栄養不良の乳幼児などにカンジダという真菌の感染によって、口の中の舌やほおの粘膜に白い斑点ができる病気。)

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5 陽谿(ようけい)経火穴・ 所属経絡:手の陽明大腸経・ 取穴部位:手関節後橈側にあり、母指を伸展してできる長・短母指伸筋腱の間の陥凹部に取る.

十四、『鍼灸重宝記』  陽谿 ようけい (二穴)

取穴: 腕中の上側、両筋の間陥の中、直に合谷の通の腕くび屈伸する節なり 。
灸法:記載なし、
針法:記載なし、
主治:
狂言して笑ひ、瘧疾(ぎゃくしつ:1日とか2日おきというように周期的に悪寒戦慄と発熱を繰り返すという特徴のある病状)、 づっう 、胸満息ならず、寒咳、 喉痺(こうひ:のどしび)、耳鳴り 、 きこへず、肘痛、 痂疥(たむし:かさぶた、はたけ)、を治す。

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6 偏歴(へんれき) 絡穴・ 所属経絡:手の陽明大腸経・ 取穴部位:前腕後橈側にあり、陽谿穴から曲池穴に向かい上3寸に取る.

十五、『鍼灸重宝記』 偏歴 へんれき (二穴)

取穴: 陽谿(ようけい)の上(ひぢの方)三寸にあり 、此より以下の穴は、陽谿と曲池とを目的にしてとる。
灸法:灸三壮。
針法:針三分、留ること七呼、
主治:
肩肘腕しびれ痛み、衂血(はなぢ)、瘧(ぎゃく)、てんかん、 喉痺(こうひ:のどしび)、耳なり  、 小便しげき、 を治す。

瘧(ぎゃく)とは「おこり」病気です。
瘧とは外邪によって正気が損なわれるもの。
瘧の症状は、急に寒気がして震えてくる、暫くして震えが止まると急に熱が出てきて熱くなると言う様な寒熱が交々(こもごも)きたるというものです。】
瘧という字は、体を損なうものだと考えれば意味がつく訳です。
〔虐:虎が人をE=ツメで引っかく、疾だれ、の病気の意味:漢字源より。〕

南北病証論   六、瘧論 (ぎゃくろん)
井上恵理 先生の解説と言葉の意味:
詳しくはリンクしてご覧ください。
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/6gy/

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7 温溜(おんる)郄穴・ 所属経絡:手の陽明大腸経・  取穴部位:前腕後橈側にあり、陽谿穴から曲池穴に向かい上5寸、長・短橈側手根伸筋の間に取る.

十六、『鍼灸重宝記』   温溜    おんる (二穴)

取穴: 直に偏歴(へんれき)の上二寸、腕のうしろ五寸。
灸法:灸三壮。
針法:針三分、
主治:上気、めまい、てんかん、風逆、手足はれ、肘痛、こうひ、  口舌痛、  はなぢを。

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8 下廉(げれん) 所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:前腕後橈側にあり、曲池穴の下4寸、長・短橈側手根伸筋の間に取る.

十七、『鍼灸重宝記』 下廉 げれん (二穴)

取穴: 偏歴のとをり曲池の下回4寸。
灸法:灸三壮。
針法:針五分、留ること二呼、
主治:
泄瀉(せしゃ:下痢便を下す。)、労瘵(ろうさい:肺浸潤・肺結核のこと。)、小腹っかへ、大小便に血まじり、 中風、熱風、冷、 しびれ、顔色あしく 、けんへき 、腹脇いたみ、食こなれず、 乳癰(にゅうよう:乳腺炎・ちちのできもの、)を治す。

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9 上廉(じょうれん)  所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:前腕後橈側にあり、曲池穴の下3寸、長・短橈側手根伸筋の間に取る.

十八、『鍼灸重宝記』 上廉 じょうれん (二穴)

取穴: 曲池の下三寸。
灸法:灸五壮。
針法:針五分、
主治:
小便しぶり黄赤く 、胸いたみ、 中風半身かなはず、骨髄ひへ、手足しびれ、端息、 脳風(のうふう: 風邪が脳髄を侵犯、脳部疼痛を …) 、 づつう を治す。

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10 手三里(てさんり) 所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位: 前腕後橈側にあり、曲池穴の下2寸、長・短橈側手根伸筋の間に取る.

十九、『鍼灸重宝記』   手三里 てさんり (二穴)

取穴: 曲池の下二寸、 推ば指の四方の肉高く起る処。
灸法:灸三壮。
針法:針二分、
主治:
中風口ゆがみ手足かなわず 、霍乱、遺失、音出す、歯疼み、頬頷腫、 るいれき 、 肘臂(ちゅうひ:ヒ:ひじ肩から手首までの)いたむを治す。

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11 曲池(きょくち)合土穴 ・ 所属経絡: 手の陽明大腸経・ 取穴部位:肘を屈曲してできる肘窩横紋の外方で、上腕外側上顆の前に取る.

二十、『鍼灸重宝記』  曲池   きょくち (二穴)

取穴: 肘をかがめ手先を胸にあてて、肘の横文の上方のはづれ、曲る骨の間だ。
灸法:灸三壮、又日に七壮づっ二百壮にいたる 、 且停ること十余日して又七壮。
針法:針七分、気を得て瀉し、後にこれを補す、或は五分、留ること七呼、
主治:
中風半身かなはず、手肘いたみ、風ぼろせ 、こうひ、胸いきれ、肘痩力なく 、 傷寒の餘熱(よねつ:あまりの熱) 、てんかん、 身痛かゆく虫のさすごとく 、 痂疥(たむし:かさぶた、はたけ)、 婦人経脉つうぜざるを治す。

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13 手五里(てごり) 所属経絡: 手の陽明大腸経 ・ 取穴部位:曲池穴から肩髃(けんぐう)穴に向かい上3寸に取る.

二一、『鍼灸重宝記』  手五里 てごり (二穴)

取穴: 曲池の上三寸、大筋の真中にあり、肩髃(けんぐう)肩の部にみえたりを目的にとる。
灸法:灸十壮。
針法:禁針、
主治: 驚風、吐血、肘いたみ、上気、心満、 身黄み、 るいれき をつかさとる。

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14 臂臑(ひじゅ)  所属経絡: 手の陽明大腸経 ・ 取穴部位:肩髃穴から曲池穴に向かい下3寸、三角筋の前縁に取る.

二二、『鍼灸重宝記』  臂臑  ひじゅ (二穴)

取穴: 直に曲池の上七寸、肩髃を目的にとる、筋骨の間くぼみの中。
灸法:灸日に七壮二百壮に至る、
針法:針はよろしからす。若、針せば三分より深くすべからず。
主治: 肘ほそく力なく 、肘痛、 るいれき 、頚項箪るを拾す。
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3 少海(しょうかい)合水穴・所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位: 肘を半ば屈曲し、肘窩横紋の内端で、上腕骨内側上顆から  橈側へ入ること5分に取る.

少海(一名:ひげ しょうかい)

二三、『鍼灸重宝記』   少海   しょうかい  (二穴)

取穴: 肘をかがめて横文の下はづれ小指のとをり也、横文の上の尖は曲池、下の尖は少海なり 。
灸法:禁灸。
針法:針二三分、留ること三呼、瀉は五吸、
主治:
歯疼み、 目まひ、発狂、嘔吐、項こはり 、肘攣(つ)り 、脇下いたみ、手足あがらず、脳風(のうふう:風邪が脳髄を侵犯)、
づっう 、心痛、呃逆(やくぎゃく:しゃっくり) 、 るいれきを治。

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2 青霊(せいれい)    所属経絡:手の少陰心経 ・  取穴部位:少海穴から曲泉穴に向かい上3寸に取る.

(注1)上腕を外転外旋して取る. (注2)尺骨神経幹が走る.上腕動脈が通る.

二四、『鍼灸重宝記』 青霊  せいれい (二穴)

取穴: 直に少梅の上三寸 、肘を伸挙てとる。
灸法:灸三壮七壮。
針法:禁針、
主治:目黄み、づっう 、肩肘いたみてかなはざるを治す。

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8   少府(しょうふ)栄火穴・  所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位:手掌部にあり、指を屈し、薬指と小指の指尖が手掌に当たるところの中間に取る.

二五、『鍼灸重宝記』   少府 しょうふ (二穴)

取穴: 掌の内、小指と 無名指とをかがめて両指の頭のあたる間なり 。
灸法:灸三壮七壮。
針法:針二分、
主治:
心頬、少気、人を畏れ、手中熱し、肘しびれ、脇攣(つ)り 、胸いたみ、久瘧(きゅうぎゃく:慢性の瘧「おこり」病気)、 陰かゆくいたみ、 小便通ぜざるを治す。

少気と言うのは、
呼吸の度数は同じでも入る息の量が少ない。入る気が少ないと言う事です。
難経 第五十六難:井上恵理先生の訓読・解説より。
http://yukkurido.jp/keiro/nankei/56nan/

瘧(ぎゃく)とは「おこり」病気です。
瘧とは外邪によって正気が損なわれるもの。】
瘧の症状は、急に寒気がして震えてくる、暫くして震えが止まると急に熱が出てきて熱くなると言う様な寒熱が交々(こもごも)きたるというものです。】
瘧という字は、体を損なうものだと考えれば意味がつく訳です。
〔虐:虎が人をE=ツメで引っかく、疾だれ、の病気の意味:漢字源より。〕

南北病証論   六、瘧論 (ぎゃくろん)
井上恵理 先生の解説と言葉の意味:
詳しくはリンクしてご覧ください。
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/6gy/

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7 神門(しんもん)  兪土原・ 所属経絡:手の少陰心経 ・ 取穴部位: 手関節前面横紋の尺側にあり、豆状骨の上際で尺側手根屈筋腱の橈側に取る.

二六、『鍼灸重宝記』 神門 しんもん  (二穴)

取穴: 小指の後の通り 、腕の横文の中にあり 、則、掌の後の尖骨の下、手外踝(そとくるぶし)の上、 両骨の間、 拳を握り力めば陥処なり 。
灸法:灸七壮。
針法:針三分、留ること七呼、
主治:
瘧(おこ)り 、 心煩れ、水を好み、不食、心痛、 手肘ひへ、掌熱し 、 目黄み、 脇いたみ、幅血、 吐血、 上気、 音出ず、健忘、 心積、てんかんを治す。

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2 前谷(ぜんこく) 栄水穴・ 所属経絡:小腸経・ 取穴部位:第5中手指節関節の下、尺側陥凹部に取る.

二七、『鍼灸重宝記』  前谷 ぜんこく (二穴)

取穴: 手小指の外側ら 、小ゆびの本節のまへにあり、拳を握れば小指の本節の前後に折目出る 、
ーー:前のおりめは前谷、後の折目は後谿(こうけい)なり 。
灸法:灸ー壮三壮。
針法:針一分、留ること三呼、
主治:
熱病、汗出ず、瘧(おこ)り  、てんかん、耳鳴、 こうひ、頚項頬はれ、鼻塞、咳嗽、吐血、肘いたみ、産後乳なき を治す。

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3 後谿(こうけい) 兪木穴・ 所属経絡:小腸経・ 取穴部位:第5中手指節関節の上、尺側陥凹部、手を握ってできる横紋の端に取る.

二八、『鍼灸重宝記』 後谿 こうけい (二穴)

取穴: 前谷(ぜんこく)の後にあり 。
灸法:灸一 壮。
針法:針一分、 留ること二呼、
主治:
熱病、汗出ず、瘧(おこ)り  、てんかん、耳鳴、 こうひ、頚項頬はれ、鼻塞、咳嗽、吐血、肘いたみ、産後乳なき を治す。

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5 陽谷(ようこく) 経火穴・ 所属経絡:小腸経・ 取穴部位:手関節後面にあり、尺骨茎状突起の下際陥凹部に取る.

二九、『鍼灸重宝記』 陽谷 ようこく (二穴)

取穴: 手外の側ら小指の後、外踝(そとくるぶし)の下、腕の文の中。
灸法:灸三壮、
針法:針二分、留こと二三呼。
主治:
目眩、 てんかん、 脇いたみ、 頚頷腫(くびあごの腫物)、 耳きこえず、 虫牙、小児木舌(腫脹した舌?)、 手しを呑ざるを。

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3 曲沢(きょくたく) 合水穴・  所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位:肘窩横紋上で、上腕二頭筋腱の尺側に取る.
(注)上腕動脈幹が通る.正中神経幹が走る.

三十、『鍼灸重宝記』  曲沢 きょくたく (二穴)

取穴: 肘の内の横文の中にあり、曲池へは遠く少海へはちかし 、動脉の処也。
灸法:灸三壮、
針法:針三分、 留ること七呼。
主治:
心痛、身熱し 、煩れ、かはき 、嘔血、 かざぼろせ、肘腕揺、傷寒、 逆気、嘔吐し 、頭を揺すを治す。

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7 大陵(だいりょう) 兪土原・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 手関節前面横紋の中央に取る.

(注)橈側手根屈筋腱と長掌筋腱の間で太淵穴と神門穴の中間にある.

三一、『鍼灸重宝記』 大陵 だいりょう (二穴)

取穴: 掌の後へ腕の横文の中、両筋の間にあり 。
灸法:灸三壮、
針法:針五分六分 、留ること七呼。
主治:
熱病汗出ず、掌熱し 、肘攣(つ)り痛み、脇腫、 心煩れ、心痛、 目赤く、小便赤、 嘔啘(おうえつ:「げっぷ」「嘔吐」)、  こうひ、 口乾き、身熱し 、 づっう 、 気みぢかく 、 胸脇いたみ、 疥癬(かいせん:ヒゼンダニによる感染症)を治す。

心包絡の実はこれを瀉すべし 。

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9 中衝(ちゅうしょう) 井木穴・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 中指橈側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.

三二、『鍼灸重宝記』 中衝 ちゅうしょう (二穴)

取穴:手中指の内側ら 、爪の生際を去こと一分陥の中。
灸法:灸一壮。
針法:針一分、留ること三呼、
主治:
熱病、いきれもだへ、汗出ず、掌の中熱し、身火の如く、心痛、 舌強るを治す。

心包絡の虚はこれを補す。

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2 液門(えきもん) 栄水穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:手背にあり、第4中手指節関節の下、尺側に取る.

三三、『鍼灸重宝記』  液門 えきもん (二穴)

取穴: 手小指と無名指との問、無名指の本節の前にあり 、拳を握りてとる。
灸法:灸三壮。
針法:針二分、 留ること二呼、
主治:
瘧(おこ)り、むなさはぎ 、咽腫れ、手肘いたみ、頭つう、 目赤く渋り、耳きこへず、齦(はぐき)いたむを治す。

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3 中渚(ちゅうしょ) 兪木穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位: 手背にあり、第4中手指節関節の上、尺側に取る.

三四、『鍼灸重宝記』 中渚 ちゅうしょ (二穴)

取穴: 手小指と無名指との問、無名指の本節の後へ臨みの中、すなわち液門のしりヘ1寸ほどにあり 。
灸法:灸二三壮、
針法:針二分留ること三呼。
主治:
熱病汗出ず、 目まひ、頭つう、咽はれ、 耳きこへず、 目膜を生し 、久瘧(きゅうぎゃく)、肘手指いたみ屈伸ならざるを拾す。

三焦の虚これを補すベし 。

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4 陽池(ようち) 原穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:手関節後面横紋のほぼ中央にあり、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取る.(注)手関節後面横紋中で、橈骨端と尺骨茎状突起間で、手根骨との間の陥凹部にある.

三五、『鍼灸重宝記』  陽池 ようち (二穴)

取穴: 小指と無名指との間を筋骨にしたがひ推上せば、腕にて指の止る処、腕の中にあり 。
灸法:禁灸。
針法:針二分、 留こと六呼、
主治:消渇、 口乾き 、おこり、肩ひぢいたみ、折傷を治す。

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6 支溝(しこう) 経火穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:陽池穴の上3寸、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取る.

三六、『鍼灸重宝記』 支溝 しこう (二穴)

取穴: 直に陽池(ようち)の上三寸、両骨の問、陥みの中。
灸法:灸三壮五壮十四壮 、
針法:針二分三分、留ること七呼。
主治:
熱病汗出ず、かたひぢ痺(しびれ)おもく、 脇いたみ、手足挙らず、 霍乱(カクラン:日射病:激しい吐き気・下痢などを伴う急性の病気)、嘔吐、 口喋て開かず、 心悶へ、 心痛、 傷寒、 疥癬(かいせん:ヒゼンダニによる感染症)、 妊婦脉通ぜず、 産後血暈を治す。

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10 天井(てんせい) 合土穴・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:肘頭から肩髎(けんりょう)穴に向かい上1寸、肘関節を屈曲して取る.

三七、『鍼灸重宝記』 天井 てんせい (二穴)

取穴: 肘しりの尖骨の后一寸、 両筋の問、肘のつがひ陥みの中。
灸法:灸三壮五壮。
針法:針三分あるいは一寸、留ること七呼、
主治:
心痛、咳嗽、上気、唾に膿血まじり、不食、寒熱、臥ことならず、驚悸(驚き動悸する)、てんかん、中風、 耳きこへず、 喉痺(のどしびれ)、 目じり痛み、 頬はれ、 耳後・ 肘いたみ、 うちみ、 腰臗(ようかん)・項頚いたみ、 大風痛む処を知ず、心わろく 、 脚気を治す。。

腰臗(ようかん:腰の骨で、腸骨・坐骨・恥骨が互いに癒合したもの。)

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13 臑会(じゅえ)  ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:肩髎(けんりょう)穴から肘頭に向かい下3寸に取る.

三八、『鍼灸重宝記』 臑会 じゅえ (二穴)

取穴: 肩の前の廉、肩の頭を下ること三寸、天井を自的にとる。
灸法:灸五壮七壮、
針法:針五分七分、留ること三呼。
主治:肘痛しびれカなく 、癭瘤(えいりゅう:こぶ)、をつかさとる。

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肘手の部を 終了します。

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