難経 第六十五難
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ゆっくり堂の『難経ポイント』第六十五難
※ 六十五難のポイント其の一は、
六十五難では、指端で経脉の気のが発生し肘膝の関節で大きな流れに入り合する所を、
春冬の自然現象に例えて説いている。
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※ 難経第難臨床&エトセトラより。
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難経 第六十五難 原文
(『難経』原本は底本:『難経』江戸・多紀元胤著、『黄帝八十一難経疏証』(国立国会図書館所蔵139函65号)オリエント出版、難経古注集成5(1982年)に影印)を参考にしています。
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六十五難曰.
經言.
所出爲井.所入爲合.其法奈何.
然.
所出爲井.井者.東方春也.萬物之始生.故言所出爲井也.
所入爲合.合者.北方冬也.陽氣入藏.故言所入爲合也.
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六十五難の訓読
(井上恵理先生の訓読・解説:経絡鍼療(477号)と本間祥白先生の解説、福島弘道先生の解説を参考にして、山口一誠の考察文にて構成しました。)
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六十五難の訓読
六十五の難に日く、
経に言う、
出る所を井となす、入る所を合となす、其の法いかん。
然るなり、
出る所を井となすとは、井は東方の春なり、萬物の始めて生ず、故に出る所を井となすなり。
入る所を合となすとは、合は北方の冬なり、陽気入蔵す、 故に言う入る所を合となすと。
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詳しくは各先生の文献を参照されたし。
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六十五難の解説
(井上恵理先生の解説:経絡鍼療(477号)と本間祥白先生の解釈、福島弘道先生の解釈を参考にして、山口一誠の考察文にて構成しました。)
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六十五難の解説をします。
黄帝内経・霊枢・九鍼十二原篇から考察するに。
陰経五行穴において、井木穴・栄火穴・兪土穴・経金穴・合水穴とあり、
六十五難では、井木穴と合水穴を取り上げて、五起「井栄兪経合」の由来を解説している。
水が湧き出でる所を、井(井戸)と言い、川となり、大海に合流し入ると言う。
これらの経絡治療の法則について説明しなさい。
お答えします。
六十三難の文と略同じ意味で、井は木性であって、 方位では東に相当し、四季では春である。
春は万物の発生の期であり、泉が湧き出で、小川の発生の源であるが如くである。
此の意味で井と春は物事の始と言う点で一致する。
小川が大きな川に入る所を合穴とする。
即ち肘関節或は膝関節の部である。
合は水性であって四季の冬も同性である。
冬は陰気盛になり陽気が地下に入りかくれ、万物も又入かくれる。
合穴において脉気が大河に入りが合すると同じ意味である。
故に入り合する所を合穴とするのである。
六十五難では、指端で経脉の気のが発生し肘膝の関節で大きな流れに入り合する所を、
春冬の自然現象に例えて説いている。
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詳しくは各先生の文献を参照されたし。
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六十五難の詳細解説
(井上恵理先生の訓読・解説:経絡鍼療(477号)と本間祥白先生の訓読・解釈、福島弘道先生の訓読・解釈を参考にして、山口一誠の考察文にて構成しました。)詳しくは各先生の文献を参照されたし。
山口一誠の考察により原文・訓読・解説(解説補足)の順に文章を構成します。
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〔原文〕六十五難曰.
〔訓読〕六十五の難に曰く。
〔解説〕六十五難の解説をします。
〔原文〕經言.
〔訓読〕経に言う。
〔解説〕黄帝内経・霊枢・九鍼十二原篇から考察するに。
〔解説補足〕
陰経五行穴において、井木穴・栄火穴・兪土穴・経金穴・合水穴とあり、
六十五難では、井木穴と合水穴を取り上げて、五起「井栄兪経合」の由来を解説している。
〔原文〕所出爲井.所入爲合.其法奈何.
〔訓読〕出る所を井となす、入る所を合となす、其の法いかん。
〔解説〕〔本間祥白先生の難経解説文を踏まえ、山口一誠が構成〕
水が湧き出でる所を、井(井戸)と言い、川となり、大海に合流し入ると言う。
これらの経絡治療の法則について説明しなさい。
〔解説補足〕
「井栄兪経合」は、経詠の気の発生と次第に増幅されていく順序を区別して述べたものである。
出る、流る、注ぐ、行く、入る、何れも小川の発生に例えてある。
最初は谷間の泉から水が湧き出でる、ここが「井」(井戸)である。
小さな泉の水が幾っか合さってチヨロチヨロ流れるものとなる。
次第に水量も増して合に至って大きな流れとなり、大海に合流し「入る」と言う比喩である。
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「五兪穴」、「五輸穴」とも呼ばれる。
井(せい)、滎(えい)、兪(ゆ)、経(けい)、合(ごう)の名前は気の流れを水流れに例えてつけられている。
井穴は、経気が「出る」ところを主り、
滎穴は、経気が溜り「流れる」ところを主り、
兪穴は、経気が「注ぐ」ところ)を主り、
経穴は、経気が「行く」ところを主り、
合穴は、経気が「入る」ところを主る。
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五起穴「井栄兪経合」語呂あわせ。
井 戸より出て心下満ち、
栄 留まりて身熱す。
兪 び注ぎて身体重く節痛んで疲れたり、
経 行く時は咳も出て暑い寒いの病あり、
合 わせて入れ逆気して泄らす。
〔原文〕然.
〔訓読〕然(しか)るなり。
〔解説〕お答えします。
〔原文〕所出爲井.井者.東方春也.萬物之始生.故言所出爲井也.
〔訓読〕
出る所を井となすとは、井は東方の春なり、萬物の始めて生ず、故に出る所を井となすなり。
〔本間祥白先生の難経解説から〕
六十三難の文と略同じ意味で、井は木性であって、 方位では東に相当し、四季では春である。
春は万物の発生の期であり、泉が湧き出で、小川の発生の源であるが如くである。
此の意味で井と春は物事の始と言う点で一致する。
〔原文〕所入爲合.合者.北方冬也.陽氣入藏.故言所入爲合也.
〔訓読〕入る所を合となすとは、合は北方の冬なり、陽気入蔵す、 故に言う入る所を合となすと。
〔本間祥白先生の難経解説から〕
小川が大きな川に入る所を合穴とする。
即ち肘関節或は膝関節の部である。
合は水性であって四季の冬も同性である。
冬は陰気盛になり陽気が地下に入りかくれ、万物も又入かくれる。
合穴において脉気が大河に入りが合すると同じ意味である。
故に入り合する所を合穴とするのである。
六十五難では、指端で経脉の気のが発生し肘膝の関節で大きな流れに入り合する所を、
春冬の自然現象に例えて説いている。
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