3月本部例会 2015.3.1.
もうすぐ花見の季節ですね。
3月の東京鍼研究会に宮崎から参加しました。
私の今の課題は、
「鍼が皮膚に触れる接鍼の気」についての考察。
先月2015.2.1.は「押手の催気を無にする手技」と
「鍼の気のみで気の調整をする」を考察して、
診療室でも実践しているのだけど、
この延長線の処の課題として
「鍼が皮膚に触れる瞬間の時間に於いての気の有り様、捉え方の問題として」
の考察、検証かな・・・・
押手を構え、鍼を示指と母指で挟み、
穴の皮膚に鍼尖が接触する間の問題です。
「ツボが鍼尖を受け入れる気を捉える」
「その穴に順じた気が段々と判り」
孫悟空の觔斗雲(きんとうん)が地上にフワリと舞い降りる、
その雲の下と地表の気の有り様
そこを意識して、「だんだん」と気を感知するのだろう。
ま、これが今の私の課題です。
そんなことを、
月刊誌「経絡診療2月号」にて、
巻頭言の文章から、
「神は細部に宿る」 と NK先生も話されています。
3月の東京鍼研究会では、こんな話も納得でした。
☆ TK先生の講演から、
○、我々の医学会の到達点は相剋調整の妙技にある。
だから、本治法に於いて1本鍼をしたらその効果を相克する経の険脉に心を砕く、
一穴治療で良しとしない事。
そうしなければ腕は向上しないと。
○、美容鍼をするなら、丁寧なナソ治療が美人の顔を創ると。
○、我会には経絡治療の本道の本治法があり、
そして標治法の子午治療 、奇経治療 、刺絡治療、お灸 、浅補深瀉の刺入鍼の技があり、
これをバンバン使用して病人の病気を改善せよ、本治法一穴治療で良しとしない事。
○、安産灸は受けて誕生した子供は音感が良くなるとのこと。
○、仙骨辺りをお温めるお灸は子宮温暖化に寄与するとのいつものダジャレが出て終了。
本部研修会 実技はIM先生を囲んで、
ナソ治療。
ナソ部はどの標治法部位よりも丁寧な手技をしないと刺鍼の影響が出る所であり、
本治法で整えた気の調整を生かすか台無しにするかの部位であると言う事を体験した。
具体的な検証として、各自が自分の治療院で遣っているナソ治療を一本ずつ披露し、全員で連動険脉した。
被験者の前面ナソは枯肌様の虚、後面は張り堅く実様であった。脉状は沈虚数。
私は兪府穴辺りに一本直刺の補法を行った。
険脉の評価は、細い脉にふくらみが出て軟らかくなったとの事。
もう一本は鎖骨の上方缺盆辺りから外側に向け水平鍼の補法を行った。
険脉の評価は、脉に伸びは出たとの事。
更にもう一本は三焦経:天髎(てんりょう)肩甲骨上角の外上方で、
肩井穴と曲垣穴の中間のゴム粘土様の硬結部にコバルト寸3-2番鍼にて浅補深瀉の刺入鍼をした。
険脉の評価は、伸びていた脉が一つに硬まり数になった。
先生からは「これは手技が乱暴なために脉を崩した」と指摘される。
ここは研究部だから自らの手技を披露しあってその評価を受け合う場でもある・・ と。
・・・優しいお言葉でした。
まだまだ、下工のレベルだけど、
手技の向上に頑張ります。