痛みが移動する。
鍼灸治療例 小項目 番号 ti021
治療例 : 痛みが移動する。
左側の後頭部から、首部、肩、上腕、肘、前腕、手首、手、指先まで・・・
患者様プロフィール: 女性、45歳
来院年月: 20xx年9月
改善したい病状の特徴と経過:
今年の春先から左腕に違和感が出てシビレから痛みになった。
病院では頚椎ヘルニアの診断をされ、首の牽引治療をして症状は半分ぐらいは改善しているが、
最近、 痛みが移動する、左側の後頭部、首部、肩、上腕、肘、前腕、手首、手、指先まで・・・
朝は肩に痛みがあり、昼には手首が痛むと、1日の中で左側の腕、肩、頭部と痛みが移動する。
日によっては1日中、痛みが一か所にあり、次の日は別の部位が痛みだす。
また左手で物をつかむ様な動作は痛みが出るので出来ない。
鍼灸や漢方薬での改善を考えて来院されました。
2番目に改善したい症状:
腰痛、子宮筋腫、左右の脛(すね)の湿疹、胸部の湿潤性の赤い湿疹。
過去の病歴:
うつ病で2年ほど自宅療養。
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漢方診断と施術内容:
触診から、左右の頭首部から腕、手、指先までを比べると左の皮膚が湿って冷えて虚しています。
本人とってこの部の痛みの改善が一番なので、その日の痛みの部に対応して虚した所を水平鍼で温めます。
移動性の痛みは気虚の診断になり、胸部の湿潤性の赤い湿疹にも関連しています。
ここが、病気の根本解決の中心になるので、本治法で気の調整のテイ鍼(刺さない鍼)での処置をします。
治療の経過:
治療3回目で、移動性の痛みは消失し、肩の硬結と人差し指の付根辺りに痛みが限定してきました。
治療8回目で、左手で物をつかむ時に出ていた痛みも改善してきました。
また、胸部の赤い湿疹はほぼ消失して温かみと適度な艶のある綺麗な健康的な肌に成っています。
気分も爽快で笑顔がみえます。もう数回で症状は完治すると思われます。
鍼灸治療で施術に使用した穴(ツボ)
本治法: 右太淵、右太白、左太衝、
標治法: 天柱、欠盆、臂臑、肩偶、崑崙。 手の陽明脉:右合谷→左陥谷 。
まとめ :
病院で頚椎ヘルニアの診断をされ首の牽引治療をして後の移動性の痛みと言う事は、
漢方診断からは気虚からの痛みに成りますので、鍼灸治療の対象に成ります。
気虚の症状の分類としては皮膚の湿潤性の湿疹、過去の病歴のうつ症状などです。
そして、血虚の症状としては、女性特有の子宮筋腫の問題があります。
このような症状をお持ちの方は、
季節の変わり目に体調を崩しやすので月に2回のペースで健康促進の鍼灸治療をお勧めします。
そうする事で、女性病の改善にもつながります。
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参考リンク:言葉の説明コーナーです。ご覧ください。
わかりやすい鍼灸のお話しコーナーより。
ゆっくり堂鍼灸院の病気の改善例(21)
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