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刺鍼動作の正しい姿勢
※ 考察文、「正しい姿勢 」後部に最新日時順に掲載中
〔補法における刺鍼動作の確認点 : 2015.12.18.記帳。〕
※ 各項目を確認して、お能の動作の様に一つ一つ決める事。
- 1、立つ姿勢は、足の母指にやや体重をかけ、腰・肩甲骨・後頭部ラインが垂直となるラインを意識し、両眼を水平にして、術者の正中線の位置で取穴する様にする。
- ※ あらかじめ、手足の取穴する場所に応じて、正しい刺入姿勢を確認する。
- (右太淵・右太白・左曲泉・左復溜穴など、術者が正しい刺入姿勢を取りやすいように患者の手足の位置を無理のない範囲で移動する。)
- 2、切経は四指を揃え手掌全体で、ゆっくりと軽く肘を引く意識で行う。
- ※ 取穴点の1~2センチ前より切経を開始し、肘の角に意識をもち肘を引くと示指の中指側に生きたツボの反応が出る。ツボの経は1~2ミリ経である。
- 3、取穴は手関節と指関節を曲げないで伸ばした状態で、示指の中指側(取穴点)でごく軽く取穴する事。
- ※ 生きたツボを取穴するポイント:清冷淵(せいれいえん)辺りに意識して肘を引くと示指の取穴点に生きたツボの反応を感じる。
- 4、押手を軽く構える。
- ※1、示指と母指の左右圧が強すぎると、鍼がスムースに示指と母指の間に入らない、入っても鍼が締め付けられているからスルスルと動かせないから 刺入が乱暴になり脉が硬く出来てしまう。
- ※2、押手を軽く構える:示指と母指の間隔は「チリ紙一枚の厚さ」にすると良い、ツボの気が一段と感じれる。
- ※3、押手の下面を締める意識を抜鍼時まで維持する。(気が漏れる事を防ぐ。)
- 5、竜頭を極めて軽く持ち、その鍼を押手の母指と示指の間に入れる。
- ※1、鍼の角度が45度よりも立つ傾向があるので、刺手を押手と同じ形にして安定させ、鍼の角度を低くする。
- 6、正しい刺入姿勢を確認する。
〔2016.8.22.記帳:5番~10番に重複あり。〕※1、取穴(穴所)位置と術者の関元穴正中線が対置して平行であること。
※2、刺手での確認、示指母指の指腹に鍼体が出る側の鍼柄の縁を感じて、極めて軽く指腹で持つようにする。
※3、関元穴に術者の気を集中させる。
※4、左右の陽経の腕に気が伝わる。
※5、左右の労宮穴に気を集る。
※6、針先に気の充実が出る(スパーク状態)。
※7、穴所向けて徐(おもむろ)にを針先下ろして行く。
※8、基本刺鍼を行なっている時は、針先が穴所に接触しら、「接触しました。」と検脉者に発言して良否の判定を待つ。
※9、目的の深さまで針先を進める。 - 7、正しい刺入姿勢を維持して、口からゆっくり息を吐く。止める。鼻からゆっくりと息(気)を吸う、関元穴に天地の気を集める。
- ※1、天地の気を関元穴に集める方法:鼻からゆっくりと息を吸い込む。百会・湧泉(ゆうせん)・関元穴を意識する。
- 「天の気」を百会穴辺りから、同時に両足裏の湧泉穴辺りから「地の気」を吸い上げると上手に関元穴に気が集まる。
- ※2、患者の脉状に応じた補法の分量だけ息(気)を吸う。 息を吐く時に肩の力もぬけていきリラックスできてくる。この状態を抜鍼時まで維持する。
- 8、鍼先を静かに穴所に接触させる。
- ※1、息を止めた状態で鍼先を静かに穴所に接触させる。
- ※2、刺手の示指母指が鍼柄をスルーッと動くぐらいの軽い持ち方のとき鍼先の接触感覚がわかる。
- ※3、穴所の接触から鍼がたわまないように静かに鍼を押続けると鍼先が止まる。ここがその穴の目的の位置である。気の充実感が出る所でもある。
- ※4、鍼は接地面から引き上げない事、引くと気が漏れる、瀉法になる。
- 9、ゆっくりと口から息を吐きながら、鍼を通して患者に正気を送り込む様に意識する。
- ※ 関元にためた天地の気を右手の労宮穴から放出し鍼柄、鍼先に伝え穴に生気を送り続ける。
- 10、鍼先が動かなくなったのを度とする。
- ※、そのツボに応じた気の充実を感じたら抜鍼の転機である。
- 11、押し手の中に鍼があるのが分かるくらいの左右圧、ゆっくりとかける。
- ※1、左右圧は押手の示指、母指の下面を締める意識で行う。。(正気が漏れる事を防ぐ。)
- 12、抜鍼と同時に押し手にて穴所(けつしょ)に蓋をする。
- ※1、フタは押手の母指か示指で行うが、すばやくするには拇指と示指を余り動かさない。
- ※2、肩甲骨を下げ、その圧が腕から指に伝わる様にする。 その際、脊柱はまっすぐのままで、曲げない事。
- ※3、抜鍼時は、できれば患者が息を吸い腹が膨れた時に行うと効果が上がる。(呼吸の補瀉。)
※1、上記の一連の動作は一呼吸半(吐く・吸う・吐く)で行われ、5秒から10秒以内で完了すると良い。
※「和緩の脉状」にすることにレベルが一歩上がります。
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参考1:
参考1:
一般的、補法の刺入方法の手順。(最新版)
- 【補法】基本刺鍼
- ①経に随いごく軽く取穴する。
②押手を軽く構える。
③竜頭を極めて軽く持ち、その鍼を押し手の母指と示指の間に入れる。
④鍼先を静かに穴所に接触させる。
⑤とどめたまま、鍼がたわまないように静かに押し続ける。
(その際、患者の気の状態によって、鍼が進んだり、進まなかったするので、術者は無理に鍼を進めようとしない。)
⑥鍼先が動かなくなったのを度とする。
⑦押し手の中に鍼があるのが分かるくらいの左右圧、ゆっくりとかける。
⑧抜鍼と同時に押し手にて穴所(けつしょ)に蓋をする。
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参考2.
「関元穴」気の意味するところ:
- 難経 第八難
- 原文:所謂生氣之原者.謂十二經之根本也.謂腎間動氣也.
訳文:いわゆる生気の原とは、謂る十二経の根本なり。腎間の動気を謂うなり。 - 解説:生気の原とは、十二経の根本であると。
- 原気の発生する所に生気の原があると。 それは腎間の動気を指していると。
- 解説補足:腎間の動気が発生する場所は、臍下丹田です。
つまり臍の下の気海穴・関元穴にある所の動悸、これが根本になってここから出た気が十二経絡に巡っているのだと。 - 人間の生命の源が「腎間の動気」です。
- 原文:此五藏六府之本.十二經脉之根.呼吸之門.三焦之原.
訳文:これ五臓六腑の本、十二経脉の根、呼吸の門、三焦の原、
解説:「腎間の動気」これが五臓六腑の根本であり、十二経脉の根本であると。 - そして呼吸の門(出入り口)でもあると。また三焦の原もここから発生していると。
- 解説補足:人間は生命を維持する為に飲食します。
脾胃が消化吸収をつかさどりこれを「後天の気」と言います。
「腎間の動気」は両親から受け継いだ生命力ですこれを「先天の気」と言います。
また腎間の動気が根本になってそこから出る「三焦の気」が生命を維持する働きをしています。
リンクしてご覧ください。
難経 第八難
難経 第八難
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せいちゅうせん【正中線】
せいちゅうせん【正中線】
生物体の前面・背面の中央を、頭頂から縦にまっすぐ通る線。
任脈:会陰穴(えいんけつ)と督脈:百会穴(ひゃくえけつ)を一本につらぬく線。
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刺手に於いて。
2017.2.12.
- 躰の軸は正中線「会陰穴と百会穴」を一本につらぬき直立に立っている。
- 丹田に軽く意識があり。
- 右手、示指と母指にきわめて軽く握られた針柄から針尖にもに軽く意識があり。
- この状態を保持し。
- 刺針手技を始める。
- 丹田正中線を軸に骨盤、胸郭、肩がわづかに回転し、
- 肘が連動して、針尖が穴に導かれる。
- この刺針法が成されるはらば、
- 内外の真氣が正しく穴に集まる刺手術になる。
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立位の姿勢のときの、正しい姿勢
2017.2.11.
- 正中線 が一本、直立に立っている。
- そして、 丹田に意識が軽くしっかりとある状態。
- 針の術を行う時に失われることなく存在し続ける。
- 切経、取穴、押手、抜鍼の蓋、脉診、刺鍼、腹診、すべての針術に於いてなされる時、
小手先の技術から縁を切れる。 -
すべての動きは丹田を軸に成される。
- 真氣を集める補法の手技。
- 邪気を取り除く寫法の手技。
- 東洋医学、陰陽五行論、の考察行為もしかりである。
-
取穴に於いて。
- 正中線 が一本、直立に立っている。
丹田と左手示指の一点が意識される。
丹田を軸に骨盤胸郭肩が回転し肘が引かれる正しい手技が成されるとき、示指の一点に生きた穴が取穴される。 -
すべての生活 に於いて、
- 丹田に軽く意識があり、 正中線直立、目線水平の姿勢をとり、後面、後頭部、肩腰臀部正中線ふくらはぎ踵にも、うっすらと氣があり、前面もしかりの太極姿勢を保持する。
先ずはこう意識する。 - 一動作は、その部位と丹田の意識から始まり、
正中線直立、目線水平が保持されて、
丹田を軸に回転運動が成される。 -
丹田を意識する方法、
- 下腹を微かに引っ込めます。
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目的穴と身体の位置についいて。
- 1:経絡の流注に対して身体の前頭面が平行になるようにする。
- 2:丹田と目的穴が直角になるようにする。
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椅子に座った時の正しい姿勢
2017.1.15.
気持ちを落ち着かせる呼吸法
- 手のひらを返して膝に置きます
- 脇を少し開けて
- 肩の力を抜きます
- 左右の目線が水平になるようにします
- 呼吸法
- 鼻から息をゆっくりと吸います
- 1. 2. 3. と 数を 頭の中で数えます
- 息を一旦止めて
- 唇と歯を薄く開け
- 口から
ゆっくりと息を吐きます - 1 . 2 . 3 . 4 . 5 . と 数を頭の中で 数えます
- このとき、 臍下丹田に軽く意識をもっていき、
- 下腹をゆっくり引っ込めます
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肩の緊張をとる方法
2016.12.
- 1: 口角を上げる
- 2: 脇にピンポン玉を挟んだ意識
- 3: ゆっくり息を吐く
- 4:前歯を1ミリ開く
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