経穴と主治、手の厥陰 心包経(9穴)
経穴と主治、9r
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経穴目次、9ルート:手の厥陰 心包経(9穴)
注、☆記号は『鍼灸重宝記』で取り上げている経穴です。
経穴名
1 天池(てんち)
2 天泉(てんせん)
3 曲沢(きょくたく) ☆
4 郄門(げきもん)
5 間使(かんし)
6 内関(ないかん)
7 大陵(だいりょう) ☆
8 労宮(ろうきゅう)
9 中衝(ちゅうしょう) ☆
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参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図
ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。
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経穴と主治詳細、9ルート:手の厥陰 心包経(9穴)
注1、文一行目は鍼灸学校にての流注番号、経穴名、所属経絡、取穴部位の記載です。
注2、『鍼灸重宝記』の経穴と主治は、
経穴名:
取穴:
灸法:
針法:
主治:
の順に掲載します。
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1 天池(てんち) 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位:乳中穴の外1寸で第4肋間に取る.
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2 天泉(てんせん) 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位:腋窩横紋の前端から、曲沢穴に向かい下2寸に取る.
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3 曲沢(きょくたく) 合水穴・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位:肘窩横紋上で、上腕二頭筋腱の尺側に取る.
(注)上腕動脈幹が通る.正中神経幹が走る.
『鍼灸重宝記』 曲沢 きょくたく (二穴)
取穴: 肘の内の横文の中にあり、曲池へは遠く少海へはちかし 、動脉の処也。
灸法:灸三壮、
針法:針三分、 留ること七呼。
主治:
心痛、身熱し 、煩れ、かはき 、嘔血、 かざぼろせ、肘腕揺、傷寒、 逆気、嘔吐し 、頭を揺すを治す。
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4 郄門(げきもん) 郄穴 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位:大 陵穴から曲沢穴に向かい上5寸に取る. (注)正中神経幹が走る.
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5 間使(かんし) 経金穴・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 大陵穴から曲沢穴に向かい上3寸に取る. (注)支溝穴(少陽三焦経)に対する.
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6 内関(ないかん) 絡穴 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 大陵穴から曲沢穴に向かい上2寸に取る. (注)長掌筋腱の尺側にある.外関穴(少陽三焦経)に対する.
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7 大陵(だいりょう) 兪土原・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 手関節前面横紋の中央に取る.
(注)橈側手根屈筋腱と長掌筋腱の間で太淵穴と神門穴の中間にある.
『鍼灸重宝記』 大陵 だいりょう (二穴)
取穴: 掌の後へ腕の横文の中、両筋の間にあり 。
灸法:灸三壮、
針法:針五分六分 、留ること七呼。
主治:
熱病汗出ず、掌熱し 、肘攣(つ)り痛み、脇腫、 心煩れ、心痛、 目赤く、小便赤、嘔啘(おうえつ:「げっぷ」「嘔吐」)、 こうひ、 口乾き、身熱し 、 づっう 、 気みぢかく 、胸脇いたみ、 疥癬(かいせん:ヒゼンダニによる感染症)を治す。
心包絡の実はこれを瀉すべし 。
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8 労宮(ろうきゅう) 栄火穴・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 手掌部にあり、指を屈し、中指と薬指の指尖が手掌に当たるところの中間に取る.
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9 中衝(ちゅうしょう) 井木穴・ 所属経絡:手の厥陰心包経 ・ 取穴部位: 中指橈側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.
『鍼灸重宝記』 中衝 ちゅうしょう (二穴)
取穴:手中指の内側ら 、爪の生際を去こと一分陥の中。
灸法:灸一壮。
針法:針一分、留ること三呼、
主治:
熱病、いきれもだへ、汗出ず、掌の中熱し、身火の如く、心痛、 舌強るを治す。
心包絡の虚はこれを補す。
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参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図
ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。
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9、ルート:手の厥陰心包経 (9穴)
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3 曲沢(きょくたく) ☆
部位:肘窩横紋を目安に、円回内筋と上腕二頭筋腱の間隙にあり。
取り方:尺沢穴と少海穴の間の高さで円回内筋の橈側縁の陥凹部に取る。
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4 郄門(げきもん)(げき穴)
部位:大陵穴の上方5寸にあり。
取り方:前腕前面、大陵穴と曲沢穴を結んだ線上で、大陵穴の上方5寸に取る。
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5 間使(かんし) 経金畏穴
部 位: 大陵穴の上方3寸にあり。
取り方: 下橈尺関節の上縁より上方1寸、長掌筋腱の尺側縁に取る。
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6 内関(ないかん)(絡穴)
部位:大陵穴の上方2寸、長掌筋腱の尺側にあり。
取り方:下橈尺関節の上縁、長掌筋腱の尺側縁を上方より押し下げてくると関節部に突きあたる。その陥凹部を目当てに取る。
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7 大陵(だいりょう) (兪土原子穴)
部位:手関節の掌面横紋上、長掌筋腱の尺側縁にあり。
取り方:手関節のほぼ中央、長掌筋腱の尺側縁で太淵穴と神門穴を結ぶ横紋上に取る。☆
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8 労宮(ろうきゅう) 栄火自穴
部位 : 手掌、第2・第3中手骨間、中手指節関節の近位陥凹部にあり。
取り方: 第2・第3中手指節関節の間を上にずらすと陥凹部がある、ここに取る。
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9 中衝(ちゅうしょう)井木母穴 ☆
部位 :中指橈側側、爪甲根部を去ること1分にあり 。
取り方:井穴については、古典に「 爪甲根部を去る事、韮葉(にらは)の如くにあり」という表現が最も多い 。
韮葉の幅はl分程であるから 、このように表現したのであろうという説もあるが、
実際にはそうではなく、井穴のある所を軽く押してみると微かなシワが 2、3 本あって 、
その先がくっついていて韮葉の先の尖った所のようになっている 。
その上に取るという意味である 。
従って「爪際よりわずかに押上げると指骨に突きあたる 。 ここに取る 。
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経穴と主治、手の厥陰 心包経(9穴)おわり