経穴と主治、足の陽明 胃経 (45穴)
経穴と主治、3r
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経穴目次、3、ルート:足の陽明胃経(45穴)
注、☆の記号は『鍼灸重宝記』で取り上げている経穴です。
目次経穴名
1 承泣(しょうきゅう)
2 四白(しはく)
3 巨髎(こ りょう)
4 地倉(ちそう) ☆
5 大迎(だいげい) ☆
6 頬車(きょうしゃ) ☆
7 下関(げかん)
8 頭維(ず い) ☆
9 人迎(じんげい) ☆
10 水突(すいとつ) ☆
11 気舎(きしゃ)
12 缺盆(けつぼん) ☆
13 気戸(き こ)
14 庫房(こぼう)
15 屋翳(おくえい)
16 膺窓(ようそう)
17 乳中(にゅうちゅう)
18 乳根(にゅうこん)
19 不容(ふよう) ☆
20 承満(しょうまん)
21 梁門(りょうもん) ☆
22 関門(かんもん) ☆
23 太乙(たいいつ) ☆
24 滑肉門(かつにくもん) ☆
25 天枢(てんすう)
26 外陵(がいりょう)
27 大巨(だいこ)
28 水道(すいどう)
29 帰来(きらい)
30 気衝(きしょう) ☆
31 髀関(ひかん) ☆
32 伏兎(ふくと)
33 陰市(いんし) ☆
34 梁丘(りょうきゅう) ☆
35 犢鼻(とくび) ☆
36 足三里(あしさんり) ☆
37 上巨虚(じょうこきょ) ☆
38 条口(じょうこう) ☆
39 下巨虚(かこきょ) ☆
40 豊隆(ほうりゅう) ☆
41 解谿(かいけい) ☆
42 衝陽(しょうよう) ☆
43 陥谷(かんこく) ☆
44 内庭(ないてい) ☆
45 厲兌(れいだ) ☆
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参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図
ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。
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経穴と主治詳細、3、ルート:足の陽明胃経(45穴)
注1、文一行目は鍼灸学校にての流注番号、経穴名、所属経絡、取穴部位の記載です。
注2、『鍼灸重宝記』の経穴と主治は、
経穴名:
取穴:
灸法:
針法:
主治:
の順に掲載します。
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1 承泣(しょうきゅう) 瞳孔の下7分、眼窩下縁の中央、正視させて取る.
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2 四白(しはく) 瞳孔の下1寸、眼窩下孔部、正視させて取る.
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3 巨髎(こ りょう) 鼻孔の外8分、瞳孔線上に取る.
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4 地倉(ちそう) 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位: 口角の外4分に取る.
『鍼灸重宝記』 地倉(ちそう) (二穴)
取穴: 両の口吻の傍ら 、唇の赤肉より四分ほど去て動肱のある処。
灸法:針三分半、 留ること五呼、 気を得て即ち瀉す、
針法:灸十四壮、病重きは四十九壮。
支を小くすべし 、大なれば反て口ゆがむ。
若喎(治療過多)なれば承漿穴(任脈・取穴部位:オトガイ唇溝の正中に取る.)に灸四十九壮すればなをるなり 。
主治:
中風、 半身かなはす、 口歪み、 目閉昏み、 音出ず、 飲食収らざるを主(つかさど)る。
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5 大迎(だいげい) 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位:下顎角の前1寸3分の陥凹部、動脈拍動部に取る. (注)下部に顔面動脈が通る.
『鍼灸重宝記』 大迎(だいげい) (二穴)
取穴: 耳の下、 曲り たる領の角より一寸三分前に動脉ある骨のわれめ 、 口を動かせばあがのつがひめ也。
灸法:灸三壮、
針法: 針三分、 留ること七呼。
主治:口噤(つぐ)め開かず、頬腫、 牙疼痛(歯の痛み)を治す。
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6 頬車(きょうしゃ) 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位:耳垂下端と下顎角の間の陥凹部に取る.(注)皮下に耳下腺がある.
『鍼灸重宝記』頬車(きょうしゃ) (二穴)
取穴: 耳の下、曲額の骨の端、すこし前に口を開ば陥みあり 、 口を関ば骨蓋ふ処。
灸法:灸三壮。
針法:針三四分、
主治:
中風、牙くひつめ口噤(くちつぐん)で言ず、牙痛、額頬腫、
口眼喎斜:口や目が歪んで閉じることができなくなること、治す。
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7 下関(げかん)所属経絡:胃経・ 取穴部位: 頬骨弓中央の下際陥凹部に取る. 咬筋
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8 頭維(ず い) 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位:額角髪際にあり、神庭穴の外4寸5分に取る.
『鍼灸重宝記』頭維 ( 二穴)
取穴: 額の角の髪際より入こと四分、神庭の左右へ各四寸五分。
灸法:禁灸。
針法:針五分三分 、
主治:頭痛、 目脱がごとくいたみ、 日風物を見こと明ならざるを治す。
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9 人迎(じんげい) 喉頭隆起の外方1寸5分、動脈拍動部に取る.(注)頸動脈三角部、喉頭隆起の外方で頸動脈の拍動しているところにある. 高血圧症には頸動脈洞刺の部位として応用される. 総頚動脈
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10 水突(すいとつ) 人迎穴と気舎穴の中央に取る.
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11 気舎(きしゃ) 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位:小鎖骨上窩中央に取る.
『鍼灸重宝記』気舎 きしゃ(二穴)
取穴: 天突( 結喉の下西寸)の左右へ各一寸五分づっ。
灸法:灸五壮、
針法:針三分。
主治:上気、肩腫て顧こと能ず、 こうひ、咽腫、飲食下らず、 しゃくり、癭瘤(こぶ)をつかさどる。
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12 缺盆(けつぼん) 所属経絡:胃経・ 取穴部位:大鎖骨上窩にあり、鎖骨上際陥凹部、乳頭線上に取る.
(注)腕神経叢、鎖骨下動脈が深部にあり、拍動を触れる. 肺尖部に近いため刺鍼に注意を要する.
『鍼灸重宝記』缺盆 けつぼん(二穴)
取穴: 天突の左右へ各四寸、肩の下、横骨の上廉、くぼみの中。
灸法:灸三壮、
針法:針二分、留こと七呼。 ふかく刺べからず。
主治:
水浮、積聚(しゃくじゅう:難経第五十五難)、瘰癧(るいれき:頸部(けいぶ)リンパ節結核の古称。)、端急、こうひ、汗出、寒熱、缺盆の中腫、胸みち、傷寒、胸の中熱するを治す。
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13 気戸(き こ) 鎖骨下際にあり、前正中線の外4寸、乳頭線上に取る. (注)胃経の胸部各経穴は、前正中線の外4寸に取る.
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14 庫房(こぼう) 第2肋骨上際にあり、乳頭線上に取る.
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15 屋翳(おくえい) 第2肋間にあり、乳頭線上に取る.
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16 膺窓(ようそう) 第3肋間にあり、乳頭線上に取る.
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17 乳中(にゅうちゅう) 乳頭の中央で第4肋間に取る. (注)乳頭はほぼ第4肋間に当たる.禁鍼・禁灸穴
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18 乳根(にゅうこん) 第5肋間にあり、乳頭線上に取る.
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19 不容(ふよう) 所属経絡:胃経・ 取穴部位: 天枢穴の上6寸、巨闕穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 不容 ふよう(二穴)
取穴: 幽門の傍ら相去こと一寸五分。
灸法: 灸三壮五壮、
針法:針五分八分。
主治:
腹みち、痃へき(痃癖:けんぺき、けんべき、けんびき: 肩凝り)、唾血、肩脇いたみ、 心背いたみ、咳すれば肩に引て痛み、咳嗽、疝瘕(せんか: 腹中に瘀血が停滞した 。)、不食、 腹鳴、嘔吐を。
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20 承満(しょうまん) 所属経絡:胃経・ 取穴部位: 天枢穴の上5寸、上脘穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 承満 しょうまん (二穴)
取穴: 不容(ふよう)の下一寸、上院の両傍へ各二寸 (一に曰く、三寸) 。
灸法:灸三壮五壮。
針法:針三分、
主治:腸鳴、腹はり 、上気端逆、飲食下らず、肩息、唾血を。
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21 梁門(りょうもん) 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位:天枢穴の上4寸、中脘穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 梁門 りょうもん (二穴)
取穴: 承満の下一寸。
灸法:灸五壮。
針法:針二分、
主治: 脇下積気、不食、滑泄完穀化せさるを治す。
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22 関門(かんもん) 所属経絡:胃経・ 取穴部位: 天枢穴の上3寸、建里穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 関門 かんもん(二穴)
取穴: 梁門(りょうもん) の下一寸。
灸法:灸五壮。
針法:針八分、
主治:
端満、積気、腸鳴いたみ、泄痢(しゃり:下痢便が漏れる)不食、腹中気はしり、臍を夾(はさみ)てひきつり痛み、身腫、痰瘧(たんぎゃく:痰を伴い(1日とか2日おきというように周期的に悪寒戦慄と発熱を繰り返すという特徴のある病状)
振寒し 、遺溺するを治す。
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23 太乙(たいいつ) 所属経絡:胃経・ 取穴部位:天枢穴の上2寸、下脘穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 太乙 たいいつ(二穴)
取穴: 関門(かんもん)の下一寸。
灸法:灸五壮、
針法:針二分。
主治:心煩、 てんかん、 狂乱、 舌を出すを治す。
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24 滑肉門(かつにくもん) 所属経絡:胃経・ 取穴部位:天枢穴の上1寸、水分穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 滑肉門 かつにくもん (二穴)
取穴: 太乙(たいいつ)の下一寸。
灸法:灸五壮、
針法:針八分。
主治:癲狂(てんきょう:精神の平衡を失う。)、嘔逆、 吐血、 重舌、 舌こわきを治す。
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25 天枢(てんすう) 大腸経の募穴・ 所属経絡:胃経・ 取穴部位:臍の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 天枢 てんすう (二穴)
取穴: 臍の左右へ二寸づっ。
灸法:灸五壮よ り百壮まて 、
針法: 千金方に曰く針すへからず。
主治:
泄瀉(せしゃ:下痢便を下す。)、 痢病、 不食、 水腫、 腹脹、腸鳴、 上気胸に沖き 、 久積冷気臍腹痛、嘔吐、霍乱(かくらん)、瘧り(ぎゃくり:1日とか2日おきというように周期的に悪寒戦慄と発熱を繰り返すという特徴のある病状)
傷寒、水を飲て腹はり 、女の血塊、漏下、 帯下、月水調さるを主る。
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26 外陵(がいりょう) 天枢穴の下1寸、陰交穴の外2寸に取る.
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27 大巨(だいこ) 天枢穴の下2寸、石門穴の外2寸に取る.
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28 水道(すいどう) 天枢穴の下3寸、関元穴の外2寸に取る.
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29 帰来(きらい) 天枢穴の下4寸、中極穴の外2寸に取る.
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30 気衝(きしょう) 所属経絡:胃経・ 取穴部位:天枢穴の下5寸、曲骨穴の外2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 気衝 きしょう (二穴)
取穴: 両股の付根動肱ある所也。俗に云、いのもも処ぐりぐりする円き小骨の一寸上にあり 。
灸法:灸三壮七壮。
針法:禁針、
主治:
腹みち、疝気(せんき:腰や下腹の内臓が痛む病気。)、陰丸はれ、小腹腰いたみ、婦人子なく 、胎衣下らざるを治す。
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31 髀関(ひかん) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:上前腸骨棘の下方、縫工筋と大腿筋膜張筋の間、陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 髀関 ひかん (二穴)
取穴: 膝の上一尺二寸、跪坐(きざ:ひざまずいて座る)すれば股の附根のすこし下に横文あり 、その中に点す。
灸法:灸三壮。
針法:針六分 、
主治:
腰痛、 足膝不仁・痿(イ:なえ)・しびれ、 小腹咽に引いたむを治す。
此より 以下十四穴は足陽明胃経なり 。
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32 伏兎(ふくと) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:大腿部の前外側にあり、膝蓋骨外上角から髀関穴に向かい上6寸に取る.
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33 陰市(いんし) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:大腿部の前外側にあり、膝蓋骨外上角から髀関穴に向かい上3寸に取る.
『鍼灸重宝記』 陰市 いんし (二穴)
取穴: 膝上三寸、即三里の通り也。
灸法:禁灸。
針法:針三分、
主治:腰脚膝冷 ・痿(なえ)・しびれ、、寒疝(かんせん:寒邪に侵されて下腹部の痛む病気)、小腹いたみ、脹満、消渇を治す。
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34 梁丘(りょうきゅう) 郄穴 ・ 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:大腿部の前外側にあり、膝蓋骨外上角から髀関穴に向かい上2寸に取る.
『鍼灸重宝記』 梁丘 りょうきゅう (二穴)
取穴: 陰市の下一寸、 両筋の間也。
灸法:灸三壮、
針法:針三分五分。
主治:腰脚冷・ 痺痛(ひつう:しびれ痛む)を治す。
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35 犢鼻(とくび) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:膝蓋骨下縁と脛骨上端との中間で膝蓋靭帯中に取る.
『鍼灸重宝記』 犢鼻 とくび (二穴)
取穴: 膝臏(ひざがしら)の下 [骨+行] 骨の上陥中、即ち三里の上三寸。
灸法:灸三壮
針法:針六分三分、
主治:脚気、膝腫痛を治す。
膝腫潰ば治せず。
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36 足三里(あしさんり)合土穴・ 四総穴。 所属経絡:足の陽明胃経。 取穴部位:肚腹 膝を立て、外膝眼穴の下3寸に取る.(便法)膝を立て、脛骨の前縁を擦上して指の止まるところの外方陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 三里 さんり (二穴)
取穴: 膝醸の下三寸、 骨の外、大筋の中。
灸法:灸三社七壮あるひは一二百より五百壮まで、
針法:針五分八分、留ること十呼、瀉すること七吸、 あるひは一寸、留ること 一呼。
主治:
胃中寒、 心腹脹満、小腹脹(ちょう:膨れ)堅く 、 腸鳴、 臓気虚し 、 真気不足し 、腹いたみ、
不食、 心悶、 心痛、逆気上り攻、端息、 腰いたみ、 けんベき、 四肢満、 膝いたみ、脚気、目明ならず、
産後血暈、傷寒悪寒、熱病汗出ず、嘔吐、 口苦、発熱、反折、 口噤(くちつぐ)み、頷(アゴ)腫痛み、
乳廱(にゅうよう)、 乳腫、 こうひ、 胃気不足、久世利、 食化せず、 苦凱、腹熱し 、 身煩、
狂言、 みだりにわらひ、恐れ、 怒り 、 霍乱、 遺尿、 失気、頭眩、大小便利せず、 しゃくり 、
五労七傷、 諸病皆治す。
健康養生法:
凡そ年三十已上(すでにうえ)の人は、 足三里に灸せざれば、気上て目に沖しむ、
又四花 ・膏育 ・百会等に 灸せば、後に足三里に灸して上熱を下せ。
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37 上巨虚(じょうこきょ) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:膝を立て、足三里穴から解谿穴に向かい下3寸に取る.
『鍼灸重宝記』 巨虚上廉 こきよじょうれん(二穴)
取穴: 三里の下三寸。
灸法:灸三壮七壮。
針法:針三分八分 、気を得て即瀉す、
主治:
蔵気不足、偏風、脚気、腰腿手足不仁、骨髄冷いたみ、大腸冷、 食化せず、飧洩(そんえい:消化不良かな)、 労瘵(ロウサイ:肺浸潤・肺結核のこと。無気力な症状。)、臍腹脇痛、腸鳴、気上て、端息、傷寒の胃熱を治す。
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38 条口(じょうこう) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:足三里穴から解谿穴に向かい下5寸に取る.
『鍼灸重宝記』 条口 じょうこう (二穴)
取穴: 上廉の下二寸。
灸法:灸三壮。
針法:針五分八分、
主治:寒湿に感じ 足麻痺腫いたむを 治す。
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39 下巨虚(かこきょ) 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:足三里穴から解谿穴に向かい下6寸に取る.
『鍼灸重宝記』 巨虚下廉 こきよかれん(二穴)
取穴: 上廉の下三寸。
灸法:灸三壮四十九壮まで 。
針法:針六分、気を得て即ち瀉す、
主治:
中風、 痿痺(いひ:なえしび)れ、 熱風、 冷湿、足重くいたみ、 こうひ、 唇乾き 、涎(よだれ)出、汗出ず、 毛髪こがれ、肉脱、顔色なく 、 傷寒、 胃熱して食進ず、膿血を下し 、胸脇小腹痛、驚狂、 乳癰(にゅうよう)を治ス。
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40 豊隆(ほうりゅう) 絡穴 ・ 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:外果の上8寸、条口穴の外方に一筋隔てた陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 豊隆 ほうりゅう (二穴)
取穴: 外踝の上八寸 、下廉の傍ら一筋を隔て[骨+行] の外廉陥の中。
灸法:灸三壮七壮、
針法:針三分。
主治:
厥逆(けつぎゃく:のぼせもん、明太ピリリと)、 大小便かたく 、胸腹腿膝いたみ、 風痰、づっう 、 四肢腫、 こうひ、 てんかん、を治す。
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41 解谿(かいけい) 経火穴 ・ 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:足関節前面中央、前脛骨筋腱の外側陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 解谿 かいけい (二穴)
取穴: 衝陽の後一寸五分、腕上の陥の中、足の次指の直上跗上(フジョウ:あしのこう)。
灸法:灸三壮、
針法:針五分、留ること三呼。
主治:頭痛、 自まひ、てんかん、霍乱(かくらん)、転筋、面浮腫、腹脹、脚はるる を治す。
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42 衝陽(しょうよう) 原穴 ・ 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:足背にあり、第2・第3中足骨底間の前、陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 衝陽 しょうよう(二穴)
取穴: 足の跗上(フジョウ:あしのこう)五寸、陥谷を去こと三寸、次指と中指との開通りを足腕の方へ撫上せば、足跗の中ほどに指の止る処。
灸法:灸三壮、
針法:針三分、留ること十呼、もし刺て血出れば死す。
主治:
中風、 口眼ゆがみ、足収らず、跗腫、むしば、寒熱し、腹堅、 大に不食し 、傷寒、振寒、 狂乱を治す。
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43 陥谷(かんこく) 兪木穴 ・ 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:足背にあり、第2中足指節関節の後、外側陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 陥谷 かんこく (二穴)
取穴: 足の次指外の間、 本節の後陥中、 内庭を去こと二寸。
灸法:灸三壮、
針法:針五分、留こと七呼。
主治:面浮、 水腫、 腸鳴、 腹いたみ、 熱病汗出ず、 悪寒、瘧(おこ)りを治す。
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44 内庭(ないてい) 栄水穴 ・ 所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:所属経絡:陽明胃経・ 取穴部位:足背にあり、第2中足指節関節の前、外側陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 内庭 ないてい (二穴)
取穴: 足次指の外間陥みの中。
灸法:灸三壮、
針法:針三分、留ること十呼。
主治:
傷寒汗出ず、瘧疾(ぎゃくしつ)、 不食、赤白痢、 四肢厥冷、腹はり、悪寒、咽いたみ、 口ゆがみ、上歯虫くい、皮膚いたみ、 鼻衂(はなぢ)、 人の声を聞くことを悪むを治す。
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45 厲兌(れいだ)井金穴 所属経絡:足の陽明胃経・ 取穴部位:足の第2指外側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.
『鍼灸重宝記』 厲兌 れいだ (二穴)
取穴: 足の次指の外側ら 、爪甲の角を去こと一二分。
灸法:灸一二壮。
針法:針一分、
主治:
尸厥(しけつ)(突然倒れて人事不省となり仮死状態になる)、 口噤(くちつぐむ)、 心腹脹満、水腫、熱病汗出ず、寒瘧(かんぎゃく:1日とか2日おきというように周期的に悪寒戦慄と発熱を繰り返すという特徴のある病状)、不食、 好飢、 こうひ、 上歯むしくひ、悪寒、 鼻ふさがり 、 狂走、黄疸、 鼻血、 口ゆがみ、 面(かお)首腫、
もも膝 [骨十行]跗(くびす)腫れ痛み、ふこつ【跗骨】⇒ 足根骨(そつこんこつ)(「踵骨:かかと」とそれの周りの骨の部。)小便黄なるを治す。
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参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図
ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。
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3、ルート:足の陽明 胃経(45穴)
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蘭尾(らんび) 奇穴
部位: 足の三里穴の下およそ 3 寸 、脛骨の前外縁にあり。
取り方: 脛骨前外縁に沿って押し上げていくと三里穴の下 3 寸 位の所で反応点を触れる 、 ここに取る 。
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34 梁丘(りょうきゅう) 郄穴(げきけつ) ☆
部位 :膝蓋骨の上際より上方 2 寸 、 大腿四頭筋の外縁にあり。
取り方: 膝関節を伸展し膝蓋骨 、 外上隅より大腿四頭筋腱に沿って上方 2 寸 位の所にコリコリとした反応点が触れる 、ここに 取 る 。
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35 犢鼻(とくび) ☆
膝蓋骨と脛骨粗面との中央陥中.
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36 足三里(あしさんり) 合土自穴 ☆
部位:脛骨外側顆の上際より直下 3 寸 に あ り 。
取り方 :膝を6 0度に屈し脛骨の前面を押し上げると脛骨粗面のたかまりに突きあたる 。
次に 腓骨(ひこつ)の上を押し上げていくと排骨頭の下際に突きあたる。
この2点を結ぶ線上で脛骨の方から約 1 / 3 の前脛骨筋上に取る 。
腓(ひ:こむら)
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37 上巨虚(じょうこきょ) ☆
部位:三里の下 3 寸。
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38 条口(じょうこう) ☆
部位: 三里の下 5 寸。
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39 下巨虚(かこきょ) ☆
部位:三里の下6寸。
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40 豊隆(ほうりゅう) 絡穴 ☆
部位: 外果の上8寸 、条口穴の外1寸にあり。
取り方: 下腿前外側のほぼ中央、条口穴の外1寸の所によく反応が現れる 、 これを目当てに取る 。
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41 解谿(かいけい) 経火母穴 ☆
部位: 足関節前面中央・ 長母指伸筋腱の上にあり。
取り方: 足関節前面の中央に指を当てて関節を 屈すると3本の腱を触れる 。
一番内側のものが前脛骨筋腱(ぜんけいこつけんきん)であり 、
外側のものが長指伸筋腱である。
その中央にあるのが長母指伸筋腱である 。
この腱は 、 関節を屈すると陥下する 。 この中央の腱の上に取る 。
脛(けい:スネ)
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42 衝陽(しょうよう) 原穴 ☆
部位: 内庭穴と解谿(かいけい)穴を結ぶ線上の足根中足骨関節部にあり 。
取り方: ここは脈動があり 跗上 (ふじょう:足の甲)の脉と称す 。
( 三里穴を強く押すとこの脉が 2 、3 動止まる )
陥谷穴より解谿穴の方へ押し上げると足根中足骨関節のたかまりがあり 、 脈動を目当てに取る 。
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43 陥谷(かんこく) 兪木剋穴 ☆
部位: 第2中足骨ほぼ中央の外側 、内庭穴の後方2寸にあり 。
取り方:第2・第3中足骨指節関節より後ろへ押し上げていくと内庭穴の2寸ほど後方に陥凹する所がある 。そこで第2中足骨よりに取る 。
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44 内庭(ないてい) 栄水畏穴 ☆
部位: 第2・第3中足指節関節の間、やや前方 、陥中にあり 。
取り方:第2・第3中足指節関節の間、赤白肉の上際に取る 。
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45 厲兌(れいだ) 井金子穴 ☆
部位: 第2指外側爪甲根部を去ることl分にあり 。
取り 方:井穴については、古典に「 爪甲根部を去る事、韮葉(にらは)の如くにあり」という表現が最も多い 。
韮葉の幅はl分程であるから 、このように表現したのであろうという説もあるが、
実際にはそうではなく、井穴のある所を軽く押してみると微かなシワが 2、3 本あって 、
その先がくっついていて韮葉の先の尖った所のようになっている 。
その上に取るという意味である 。
従って「爪際よりわずかに押上げると指骨に突きあたる 。 ここに取る 。
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3、ルート:足の陽明胃経(45穴)おわり