経穴と主治、督脈(27穴)
経穴と主治、14r
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経穴目次、督脈(27穴)
注、☆の記号は『鍼灸重宝記』で取り上げている経穴です。
経穴名
1長強(ちょうきょう) ☆
2腰兪(ようゆ) ☆
3腰陽関(こしようかん)☆
4命門 (めいもん) ☆
5懸枢(けんすう)
6脊中(せきちゅう)
7筋縮(きんしく)
8至陽(しよう)
9霊台(れいだい)
10神道(しんどう)
11身柱(しんちゅう)☆
12陶道(とうどう)
13 大椎 (だいつい)☆
14 瘂門 (あもん) ☆
15風府(ふうふ)
16脳戸(のうと)
17強間(きょうかん)☆
18後頂(ごちょう) ☆
19百会(ひゃくえ) ☆
20前頂(ぜんちょう)☆
21顖会(しん え) ☆
22上星(じょうせい)☆
23神庭(しんてい) ☆
24素髎 (そりょう)☆
25水溝(すいこう ☆
26兌端(だたん) ☆
27齦交(ぎんこう) ☆
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経穴と主治詳細、督脈(27穴)
注1、文一行目は鍼灸学校にての流注番号、経穴名、所属経絡、取穴部位の記載です。
注2、『鍼灸重宝記』の経穴と主治は、
経穴名:
取穴:
灸法:
針法:
主治:
の順に掲載します。
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1 長強 (ちょうきょう) 督脈の絡穴・ 所属経絡:督脈・取穴部位:尾骨下端と肛門の間に取る.
『鍼灸重宝記』 長強 ちょうきょう(一穴)
取穴: 脊の骶骨の端、俗に亀の尾と云処なり 。
灸法:灸五壮あるひは三十壮二百壮まで。
針法:針二分、留ること七呼、
主治:
是痔の根本なり 、腸風、 下血、 久痔、 腰背いたみ、 狂乱、大小便かたく 、 頭重く 、 洞泄(どうせ:水様性の軟便)、淋病、驚風、 癲癇、 嘔血、 驚恐、 小児顖陥り :幼児の頭蓋骨の泉門(せんもん)のこと、瘈瘲(けいしょう:きつじゅう:筋脉の牽引性拘急を瘈、弛緩し伸張する瘲である。:筋が緊張したり緩んだりすること。)、視こと正からざる 、を主る。
脊強るものはこれを瀉し 、頭腫る者はこれをおぎなふべし 。
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谷内秀鳳先生 解説
【 長強 (ちょうきょう)穴 】
* 経穴:長強 (ちょうきょう) 督脈の絡穴・ 所属経絡:督脈・取穴部位:尾骨下端と肛門の間に取る.
これで、大椎からずっと下がってきて二十一番まで、大椎からの勘定はこれで終わりになるんですけど、
督脈で言うと尾骨の先端に長強という経穴があります。
長い強いと書きます。
ここは、臨床的にはやりにくいですけれど効果のある経穴でありまして、
昔、福島先生が、痔の脱肛とか、痔の痛みのある人を、横向きにして、膝を曲げさせて抱えるようにして、そして後ろから寸三なり、寸六なりの長い鍼を、長強から尾骨に沿って深い鍼を入れていく、そうすると凄く痔にいいと聞きまして、私も使っております。
速効があります。
お灸は転がって危ないですから、やらないほうがいいと思います。
鍼の方が無難ですね。
長強は、任脈と胆経、腎経の交会穴であって、督脈の絡穴と言われております。
名前からして長強でありますから、督脈の長ということですね。
督脈には陽の気が沢山あるということでこの名前が付いたということもありますし、また、尾骨の骨が長いですね、それで長い虫の様に見えるので長強とつけたというような説もあります。
この脇には会陽(えよう)という経穴がありますね。
これは、おしっこの出ない時などに置鍼すると凄くお小水の出がよくなりますので、臨床に使えばいいと思います。
* 経穴: 会陽(えよう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:尾骨下端の外5分に取る.
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2 腰兪(ようゆ) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:仙骨裂孔の中央陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 腰兪 ようゆ(一穴)
取穴: 二十一椎の下。
灸法:灸七壮四十九壮、
針法:針二分 、留ること七呼、あるひは八分、 留ること三呼、瀉は五吸。
主治:
腰尻背いたみ、温瘧汗出ず、足膝不仁していたみ、傷寒、 四支熱し、 月経通ぜず、 帯下を 治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 腰兪(ようゆ)穴 】
* 経穴:腰兪(ようゆ) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:仙骨裂孔の中央陥凹部に取る.
一番下の第二十一椎、仙椎では第4仙椎ということになりますね。
ここに腰兪という経穴があります。
腰の兪です。
これは痔の疾患、腰痛にももちろんいいですけど、膀胱、前立腺肥大や前立腺炎、そういう時に著明な圧痛が出てきますので、お灸なり、鍼なりをするとなかなか効果があります。
横並びとして、下髎(げりょう)と白環兪(はくかんゆ)、秩辺(ちつぺい)があります。
* 経穴:下髎(げりょう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第4後仙骨孔部に取る.
* 経穴:白環兪(はくかんゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:正中仙骨稜第4仙椎棘突起部の下外方1寸5分、仙骨裂孔の外1寸5分に取る.
* 経穴:秩辺(ちつぺい) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:正中仙骨稜第3仙椎棘突起部の下外方3寸に取る. (注)中膂兪(ちゅうりょゆ)穴に並ぶ.
* 経穴:中膂兪(ちゅうりょゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:正中仙骨稜第3仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 上仙(じょうせん)穴 、別名:十七椎(じゅうななつい) 】
* 経穴:上仙(じょうせん)所属経絡:奇穴・ 取穴部位:第5腰椎棘突起と正中仙骨稜第1仙椎棘突起間に取る.、関元兪穴と同じ高さ:
その下の第十七椎、ここは上仙、別名十七椎という名前がついております。
これは腰痛、下肢のしびれ・麻痺、筋萎縮とか、なんだか力が入らないとか、下肢の症状に効果があります。
また、もちろん下腹部の症状にも効果的です。
横並びとして関元兪という経穴があります。
* 経穴:関元兪(かんげんゆ)BL26. 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第5腰椎棘突起と正中仙骨稜第1仙椎棘突起間(上仙穴)の外1寸5分に取る.
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十八は経穴が無くて、
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谷内秀鳳先生 解説
【 腰奇穴 】
* 経穴:腰奇 所属経絡:奇穴・ 取穴部位:正中仙骨稜第2仙椎棘突起の下に取る。
第十九椎の第2仙椎、腰奇といいます。
こしの奇穴の奇と書きます。これも奇穴になります。
腰全般の強張りや痛み、遺尿、尿漏れ、遺精、生理痛などに有効であります。
横に次髎(じりょう)、膀胱兪と胞肓(ほうこう) が並んでおります。
* 経穴:次髎(じりょう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第2後仙骨孔部に取る.
* 経穴:膀胱兪(ぼうこうゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:正中仙骨稜第2仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る.
* 経穴:胞肓(ほうこう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:正中仙骨稜第2仙椎棘突起部の下外方3寸に取る. (注)次髎(じりょう)穴に並ぶ.
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それからその下の第二十椎にはまた無くて、
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3 腰陽関 (こし ようかん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第4・第5腰椎棘突起間に取る.(ヤコピー線上あたる)
『鍼灸重宝記』 腰陽関 (こし ようかん)(一穴)
取穴: 十六椎の下。
灸法:灸三壮。
針法:針五分、
主治:
久瘧(きゅうぎゃく:慢性の病で、1日とか2日おきというように周期的に悪寒戦慄と発熱を繰り返すという特徴のある病状)、腰膝いたみ、 小腹いたみ、 中風、不仁、筋撃り行るをつかさどる。
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谷内秀鳳先生 解説
【 腰陽関 (こし ようかん)穴 、別名:蔵兪 】
* 経穴:腰陽関 (こし ようかん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第4・第5腰椎棘突起間に取る.(ヤコピー線上あたる)
第十六椎、第4腰椎の下には腰陽関という経穴があります。
腰に陽関のようは陰陽の陽、かんは関所の関ですね。
督脈の気が上がって行く関所の役害をしていると言うことで、腰陽関という名前が付いたと言われております。
ここは、腰痛とか、坐骨神経痛、第4~ 第5の間によく出る推問板ヘルニア、あるいは下焦の疾患、男女生殖器疾患や泌尿器疾患に有効であります。
横並びには、大腸兪(だいちょうゆ) 、腰眼(ようがん)、腰の眼ですね、があります。
これも腰痛の時などに併用して使うとまた有効だと思います。
* 経穴:大腸兪(だいちょうゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第4・第5腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:腰眼(ようがん) 所属経絡:奇穴・ 取穴部位:第4・第5腰椎棘突起間の外約3寸5分に取る.あたかも両眼の如き陥凹部:
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谷内秀鳳先生 解説
【 下極兪 (かきょくゆ・又、はげきょくゆ)穴 】
* 経穴:下極兪 所属経絡:奇穴・ 取穴部位:腰部、第3・第4腰椎棘突起間に取る。
その下の第十五椎、第三腰椎の下、ここには督脈としての経穴はありませんが、奇穴として下極兪(かきょくゆ・又、はげきょくゆ)と言います。
下という字に、極は極まる、そして兪穴の兪とのことでして、これも命門と同じと考えて使えばいいかと思います。
横並びとしては、気海兪と下志室とぃう経穴が同様に奇穴としてあります。
* 経穴:気海兪(きかいゆ:BL24)所属経絡:奇穴・ 取穴部位:第3・第4腰椎棘突起間、外方1寸5分に取る。
* 経穴:下志室(げししつ). 所属経絡:奇穴・ 取穴部位:第3腰椎棘突起下縁の外3寸に取る。
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4 命門 (めいもん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第2・第3腰椎棘突起間に取る. (左右の第12肋骨先端を結んだ線と正中線の交わる所)
『鍼灸重宝記』 命門 めいもん (一穴)
取穴: 十四椎の下。
灸法:灸二壮 、或は五十壮百壮。
針法:針五分、
主治:
久瘧(きゅうぎゃく)、腰腹引痛、 久き頭痛、発熱汗出ず、寒熱、骨蒸、 五蔵熱、 下血、小児きゃうふう 、 てんかん反折を治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 命門 (めいもん)穴 、別名:蔵兪 】
* 経穴:命門 (めいもん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第2・第3腰椎棘突起間に取る. (左右の第12肋骨先端を結んだ線と正中線の交わる所)
次に第十四推、腰椎の2番、ここにあるのは命門という経穴です。
命の間と書きます。
これは両腎の間にあり、東西医学ともに生命にとって大変重要なところであります。
これも腰痛とか、精力減退、女性疾患、もちろん腎臓疾患にもいいと思います。
横並びは腎命・志室(ししつ)です。
* 経穴:腎兪(じんゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第2・第3腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:志室(ししつ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第2・第3腰椎棘突起間の外3寸に取る.
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5 懸枢 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第1・第2腰椎棘突起間に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 枢(けんすう)穴 】
* 経穴:懸枢(けんすう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第1・第2腰椎棘突起間に取る.
第十三椎、これは第1腰推ですね。この棘突起の下には懸枢です。
一生懸命の懸に枢軸の枢と書きます。
懸という字は引つかかるという意味がありまして、枢は中心になると言うことで、ここは上下の物をここで繋(つな)ぐという大変重要な経穴であります。
仰向けになって体むとちょうどここが中空に浮く状態になりますので懸枢という名前が付いたと言われております。
これはお腹が張るとか、消化不良、もちろん腰痛、そういったものに効果的であります。
この横並びとして三焦兪(さんしょうゆ)・肓門(こうもん)という経穴があります。
* 経穴:三焦兪(さんしょうゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:三焦経の兪穴 第1・第2腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:肓門(こうもん) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第1・第2腰椎棘突起間の外3寸に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 接骨(せっこつ)穴 、別名:接脊(せっせき) 】
* 経穴:接骨 所属経絡:奇穴 ・ 取穴部位:腰部、後正中線上、第12胸椎・第1腰椎棘突起間に取る。
第十二椎は、督脈の正式な経穴はないのですが、奇穴として接骨があります。
接する骨と書いて接骨、別名接脊、接するに脊柱の脊ですね。
脊中の一つ下ということで、脊中にあまり反応が無い時にこちらにかなりの圧痛が出る方もいますので、反応をよく見てこちらに多壮灸をしても効果的だと思います。
横並びに胃兪(いゆ)・胃倉がありまして、胃の疾患にもいいと思います。
* 経穴:胃兪(いゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第12胸椎・第1腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:胃倉(いそう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第12胸椎・第1腰椎棘突起間の外3寸に取る.
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6 脊中 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第11・第12胸椎棘突起間に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 脊中(せきちゅう)穴 】
* 経穴:脊中(せきちゅう)所属経絡:督脈・ 取穴部位:第11・第12胸椎棘突起間に取る.
第十一椎は脊中です。
背中の真ん中ですね。
東洋医学では脊柱を21個として数えまして、胸椎が12、腰椎が5、仙骨が4つ、これを足すと21になって、その真ん中が第十一椎に来るということで脊中と名が付いたらしいです。
ここはなぜか禁灸穴になっております。
しかし、昔、岡部素堂先生が糖尿病の時にここに多壮灸を据えると血糖値が下がると仰つていたのを聞いて、私も糖尿病の患者さんに多壮灸を据えるようにしております。
本治法の効果も優れていますが、こういったお灸の効果もありますので、皆さんも是非追試していただきたいと思っております。
脊中の両脇は、脾兪(ひゆ)と意舎(いしや)があります。
* 経穴:脾兪(ひゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第11・第12胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:意舎(いしや) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第11・第12胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 中枢(ちゅうすう)穴 】
* 経穴:中枢(ちゅうすう)は、所属経絡:督脈・ 取穴部位:第10胸椎と第11胸椎の棘突起の間の陥凹部
次に第十椎は中枢。
中という字に枢は枢軸、枢要の枢です。
身体の真ん中にあたる大事な経穴であるという意味です。
両横に胆兪(たんゆ)がありまして、共にお腹が張るとか黄疸などに有効であると言われています。
* 経穴:胆兪(たんゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第10・第11胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:陽綱(ようこう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第10・第11胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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7 筋縮 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第9・第10胸椎棘突起間に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 筋縮(きんしく)穴 】
* 経穴:筋縮(きんしく) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第9・第10胸椎棘突起間に取る.
そして第九椎ですね。
筋縮という経穴があります。
筋肉の筋に、収縮の縮です。
この両横に肝兪(かんゆ)がありまして、肝の気がここで通じあつている、肝は筋肉を主るということで、筋肉の痙攣や萎縮、筋、すじの病に良く効きます。
今うちに、全身強直症候群(スティッフマン症候群)という全身の身体の筋肉が硬直する難病の方がみえておりまして、必ずここにお灸をしております。
筋縮の並びは肝兪と魂門、魂魄(こんぱく)の魂ですね。
これらの穴も参考にして、補助穴としてみると良いかと思います。
* 経穴:肝兪(かんゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第9・第10胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:魂門(こんもん) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第9・第10胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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8 至陽 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第7・第8胸椎棘突起間に取る.(左右の肩甲骨下角を結んだ線と正中線の交わる所)
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谷内秀鳳先生 解説
【 至陽(しよう)穴 】
* 経穴:至陽(しよう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第7・第8胸椎棘突起間に取る.(左右の肩甲骨下角を結んだ線と正中線の交わる所)
第七椎には至陽という経穴があります。
陽に至るということで至陽と言います。
ここはちょうど横隔膜の高さに位置しておりまして、上が陽、下が陰で、督脈の気が下から上がって来て、ここから陽に至るということで名付けたらしいということです。
この横並びとしては膈兪(かくゆ)と膈関(かくかん)がありますね。
主治としては消化器疾患が一番いいと思います。
しゃっくりに使うとその場で止まったり、あるいは胸焼け、なんとなく胃が重いとか、背中が痛いとか、そういうものにも有効であります。
* 経穴:膈兪(かくゆ)所属経絡:膀胱経・ 八会穴:血会・ 取穴部位:第7・第8胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:膈関(かくかん) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第7・第8胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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9 霊台 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第6・第7胸椎棘突起間に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 霊台(れいだい)穴 】
* 経穴:霊台(れいだい) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第6・第7胸椎棘突起間に取る.
第六椎、ここには霊台という経穴があります。
霊魂の霊に運転台の台、かたかなでムロと書く台ですね。
これの由来としては、神様が鎮座する台であると言うことであります。
ここも禁灸禁鍼穴になっておりますので、あまり神様には鍼・お灸をしない方がいいということかもしれません。
横並びで、督兪と譩譆(いき)があります。
これも心疾患にいいし、子どもには心命と霊台をセットに使うと小児喘息などに効果的だと言われております。
* 経穴:督兪穴(とくゆけつ)は、足の太陽膀胱経に第6頸椎棘突起下外側1寸5分。
* 経穴:譩譆(いき) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第6・第7胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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1 神道 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第5・第6胸椎棘突起間に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 神道(しんどう)穴 、別名:蔵兪 】
* 経穴:神道(しんどう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第5・第6胸椎棘突起間に取る.
第五椎の下には神道があります。
別名は蔵兪とも言います。 臓腑の蔵と兪穴の兪です。
これはちょうど心臓、心の真ん中であって、心臓の病気、狭心症とか、心筋梗塞、そういった時にかなりの圧痛が出ます。
心臓の悪い人が来たときには是非ご覧になってください。 圧痛が必ず出ています。
これにお灸なり、鍼なりやるといいと思いますし、
この並びとして、心兪と神堂があります。
督脈の神道は神の道、膀胱経の神堂は神のお堂の堂ですから、点字の方は同じになりますけど、これを頭に入れておいた方がいいかと思います。
* 経穴:心兪(しんゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第5・第6胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:神堂(しんどう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第5・第6胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 巨闕兪(こけつゆ)穴 】
* 経穴:巨闕兪(こけつゆ) 所属経絡:奇穴・ 取穴部位:第4胸椎と第5胸椎の棘突起の間の陥凹部に取る.
腹側の臍の上6寸にある巨闕穴と表裏の関係にある。
効能:心痛、不眠などに効果がある。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
それから次は第四椎ですが、督脈としては経穴はないのですが、巨闕兪という奇穴があります。
これは心臓・循環器疾患とか、呼吸器疾患に反応が出るところであります。
この横並びには販陰念と膏育があります。
これらも併用していくとよいかと思います。
* 経穴:厥陰兪(けついんゆ) 所属経絡:膀胱経・心包経の兪穴・ 取穴部位: 第4・第5胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:膏肓(こうこう) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第4・第5胸椎棘突起間の外3寸に取る.
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11 身柱(しんちゅう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第3・第4胸椎棘突起間に取る.(左右の肩甲骨内端を結んだ線と正中線の交わる所)
『鍼灸重宝記』 身柱 しんちゅう(一穴)
取穴: 三椎の下。
灸法:灸三社より百壮まで。
針法:記載なし。
主治:癲癇、狂乱、腰背いたみ、小児の驚癇五疳の虫を治す、俗にちりけと云は此穴也。
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谷内秀鳳先生 解説
【 身柱(しんちゅう)穴 、別名:散り気 】
* 経穴:身柱(しんちゅう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第3・第4胸椎棘突起間に取る.(左右の肩甲骨内端を結んだ線と正中線の交わる所)
第三椎の直下には身柱という経穴があります。 身の柱と書きます。
これは両肺の間、肩甲骨の間、真中にあつて肩甲骨の荷重をここで支えると言うことで、こう言う名前がついたのであります。
別名として散り気、散るに気と書きまして、良く散り気の灸と言つて、子どもの療の虫とか、ストレス、小児神経症、こういった子どもの病気には欠くことができない経穴であります。
また両肺の間ということで呼吸器の病気とか気の病にも有効であります。
横並びに肺兪(はいゆ)と魄戸(はくこ)があります。
魄戸の魄は魂魄(こんぱく)の魄ですね、白に鬼と書きます。戸は扉ですね。
肺と密接な関係があるということです。
* 経穴:肺兪(はいゆ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第3・第4胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:魄戸(はくこ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:第3・第4胸椎棘突起間の外3寸に取る.
* 言葉の意味:魂魄(こんぱく)とは – ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 –
魂魄の用語解説 – 一般には人間の霊魂を意味するが,中国において本来は,人間の体内のエネルギーである気を司るのが魂,形体を司るのが魄と呼ばれていた。
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12 陶道 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第1・第2胸椎棘突起間に取る.
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谷内秀鳳先生 解説
【 陶道(とうどう)穴 】
* 経穴:陶道(とうどう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第1・第2胸椎棘突起間に取る.
第一胸椎棘突起下、ここには陶道という経穴があります。
陶器の陶に道と書きます。
これは焼き物を焼くときに、釜から煙突を通つて火が吹き上がって行きますね、これが陽気が下から上に吹き上がっていくのに似ていると言うことで、陶道という名前が付いた、となつております。
膀胱経と交会しておりますし、横並びとして大杼(だいじょ)と肩外兪(けんがいゆ)があります。
こういったことも参考にして、経穴を使つたら良いかと思います。
陶道は、呼吸器にも良く効きますが、私はこれを痔の痛みに多壯灸をするということで使っています。
* 経穴:大杼(だいじょ) 所属経絡:膀胱経・ 取穴部位:骨会 第1・第2胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
* 経穴:肩外兪(けんがいゆ) 第1・第2胸椎棘突起間の外3寸、肩甲骨上角の骨際に取る.
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13 大椎 (だいつい) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第7頚椎棘突起間と第1胸椎棘突起間に取る.
『鍼灸重宝記』 大椎 だいつい(一穴)
取穴: 脊の一の椎の上陥の中。
灸法:灸三十壮五十壮。
針法:針五分、留ること三呼、瀉五吸、
主治:
肺脹、 脇みち、嘔吐、 上気、五労七傷、 力なく 、温瘧(おんぎゃく:あたたまり、1日とか2日おきというように周期的に悪寒戦慄と発熱を繰り返すという特徴のある病状)、肩背ひきつり 、頭項強りて顧ることを得ず、風労、食気、骨熱、歯燥を治す。
傷寒太陽と少陽との併病、頚項強張り痛み、眩胃、 心下っかへるに刺べし。
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谷内秀鳳先生 解説
〔杉山流三部書 本文〕
次は「大椎を定むる事」で
本文を読みます。
一、両の肩と等しき節(ふし)の下を大椎と定む、肩より上(かみ)にあるをば除(の)け、肩より下にあるを算入(よみいる)なり。
[解説]
左右の肩上を結んだ線の近くの脊柱上で一番大きな椎骨をいう。
(大椎穴はその下)脊中の各穴(督脉や兪穴等)の取穴の基準となるのは大椎である。
第何番目の椎という数字は肩(大椎)から下の勘定である。
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谷内秀鳳先生 解説
【 大椎 (だいつい)穴 】
* 経穴:大椎 (だいつい) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第7頚椎棘突起間と第1胸椎棘突起間に取る.
大椎穴は第7頚椎棘突起のすぐ下側にある、と言うことで、皆さんよく知っている、と思いますれど、
昔、背中の上半身を裸にした時に肩のところで一番大きな骨を大椎、又は隆椎と言います。
これを第一番の椎骨とするという説もありますが、そうするとずれて来てしまうので、大椎はゼロとして、胸椎の第一を一椎として数えて行つたほうが、順当ではないかというふうに思います。
このなかに大椎を、頚椎の6番と7番の間にあると考えていらつしゃる方もいるかもしれませんが、我々はツボの反応を見て、反応が強い方を使った方がいいのではないかと思います。
大椎はどんな作用があるかと申しますと、足と手の三陽が交会しておりますので、陽経の色々な状態がここに出て来るということになります。
まず、肩凝り、風邪ひきの咳、風邪で咳が出るときはここに少し多めに灸をするとピタリと咳が止まります。
私は、咳嗽によく大椎穴を使います。
ちなみにすぐ五分横に定喘、又は治喘といいますけれど、この経穴も咳を止めたり、喘J書、を抑える作用があり、お灸をしたり鍼を留置すると咳に良く効きます。
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谷内秀鳳先生 解説
【 甲状腺兪 穴 】
* 経穴: 甲状腺兪 : 谷内秀鳳先生命名穴: 所属経絡:督脈経ライン・ 取穴部位:第3頚椎、第4頚椎、第5頚椎の棘突起の下に取る。
谷内秀鳳先生
これで督脈をず―っとゃってきたわけですけれども、
私がよく臨床によく使っているのは大椎から髪際の間です。
ここには経穴が無いのでありますけれども、
私は30~ 40年前に、甲状腺症候群の臨床考察を発表したんですが、
当時も甲状腺の病気、バセドウ病・橋本病などの方が沢山来られたんですね。
そして、こういう方は必ず第3頚椎、第4頚椎、第5頚椎の棘突起のところにかなりの方に反応が出てきます。
私はこれを勝手に甲状腺兪と名前をつけまして、
ここに鍼とか灸をすると腫れが引いたり、分泌過少の場合は分泌が増えたり、分泌過剰の場合は抑えられたり、
そして甲状腺の病気が良くなったと言うことで発表しておりまして、今も甲状腺の方には愛用しております。
3と4が一番反応が出やすいと思いますが、その上下にもあります。
新しい経穴がこの頃発見・発表されている中にももしかしたらあるかもしれませんが、今の所そこに経穴はないと考えて、臨床にそれを使つております。
時間があるようでしたら質問を受けたいと思います。
お話はこれで終りとさせていただきます。
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佐藤 隆道 先生
興味深いお話をありがとうございました。
甲状腺に後頚部と、私も以前先生にお聞きして、重宝させて頂いています。
この甲状腺に対する経穴は、村上先生が以前鍼灸重宝記か何かで言っておられた百労に近いところになりますか。
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村上 三千男 先生
* 経穴: 百労(ひゃくろう)穴: 所属経絡:奇穴・膀胱経ライン・ 取穴部位:第3頚椎、第4頚椎、第5頚椎の下外方1寸5分に取る.
百労というのは百会の百と疲労の労で百労、原因不明の慢性の熱とかに効くんですよね。
私はその時に治験も一緒にお話したんですけど、これは督脈でなくて膀洸経に属すると思います。
第3頚椎、第4頚椎、場合によっては第5頚椎にずれ込んでいるかもしれない。
一寸程外側でそこに圧痛があると。
そこへ鍼をすると曼性の熱とか微熱、原因不明の熱がひと月もふた月も続いて引かない、そういう時の特効穴といいますか、阿是穴といいますか。
十四経発揮の中には入っていません。奇穴です。
谷内先生の言っておられるのは督脈上ですか。
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谷内秀鳳 先生
谷内 ええ。督脈です。真ん中です。脊際にもかなり圧痛が出ていますが、督脈上も強いですね。
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村上 三千男 先生
甲状腺の場合、督脈上や脊際はよく効きます。
経穴の無いところでも、臨床的に自分の触覚所見を頼りに使ってみると非常に効く場合があるので、私は、是非お勧めしたいと思いますね。
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中田 光亮 先生
今の関連ですが、臨床的に頚椎3・4・5の脊際、これは甲状腺もそうですけど、
左側の3番4番あるいは4番5番の脊際に緊張がある場合、これを緩めると心臓神経症でパタパタする時によく止まる。
両側ですと高音の声が出ない時、オペラ歌手の声の伸びが無い時にそれを緩めますと高音の音が伸びます。
低音は膈兪位、中音は大椎あたりですかね。
特に高音、コプシが効かないときは3・4椎あたりを緩めますと「細川たかし」になります 以上です。
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中山 督脈上の経穴に鍼をする場合の向きと角度、深さなど教えて下さい。
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谷内秀鳳 先生
所見にもよりますが、私は下から上に向けて、斜刺でやったらいいと思います。
私も色々角度も変えてやつてみましたし、督脈には流れが有るとか無いとかよく聞きますけれども、
下から上に順番に上がっている様な感じもしますから、やはり下から上に向けてやって、
経穴の反応によって表面の浅い所の補法とか、深い所に硬結とか圧痛反応があれば深瀉浅補、深い抵抗のところまで鍼を入れて、よく動かして抵抗を取って、そして蓋して抜くという深瀉浅補でやると良いと思います。
お灸は、これも圧痛や反応がしっかり出ていないと効き目がありませんので、まず所見をとらえてから使うということが大事ですね。
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14 瘂門 (あもん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:項窩の中央、後髪際を入ること5分の陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』 瘂門 あもん(一穴) 〔 一名は舌厭、 一名は舌横、 一名は瘖門(おしもん)〕
取穴: 風府の後五分にあり 。
灸法:灸は禁穴なり 。
針法:針四分二分、留ること三呼して潟し 、五吸にして瀉し盡(つく)す、 更に針を留めてこれを取る 、
主治:
舌急にして語らず、 重舌、 もろもろの陽熱気盛にして衂血(はなぢ)止ざるを治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 瘂門 (あもん)穴 別名は舌横、舌厭(ゼツエン)、瘖門(いんもん)と3つあります。 】
* 経穴:瘂門 (あもん)穴 所属経絡:督脈・ 取穴部位:項窩の中央、後髪際を入ること5分の陥凹部に取る.
今度は後ろからいきますと、まず瘂門という経穴があります。
これは後髪際よりも五分上、ちょうど第二頚椎の棘突起の上縁の陥凹部ということです。
別名は舌横、舌厭(ゼツエン)、瘖門(いんもん)と3つあります。
瘂門の「瘂門」は病垂れにアジアの亜と書きまして、聾唖(ろうあ)の唖の意味、喋れないということで、昔ここにお灸をしたら急に喋れなくなって、鍼をしたらまた急にしゃべれるようになったという故事があり、禁灸穴になっております。
言語障碍や、後頭部の強張り、鼻にも効きます。
失語症とか、鼻血、鼻づまりなどに効果があると言われております。
私も、どもりに鍼をやったらいいと思います。
瘂門は督脈と陽維脈の交会穴です。
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15 風府 ふうふ 所属経絡:督脈・ 取穴部位:外後頭隆起の下方にあり、後髪際を入ること1寸に取る.
『鍼灸重宝記』 風府 (一穴) (一名舌本)
取穴: 強間の後二寸五分、後の髪際より一寸。
灸法:禁灸なり 。
針法:針三四分、留ること三呼、
主治:
中風、舌緩まり語らず、振寒汗出て、身重して、悪寒、づっう 、項強て回顧ことを得ず、偏風半身かなはず、はなぢ、咽喉はれ痛み、傷寒、狂走、 目妄に視るを治す。
頭の百病、黄疸を主る。
傷寒、づっう 、悪風、発熱、身疼痛む者、或は耳聾、脇痛、嘔して口苦く 、頭痛、寒熱往来する者、 並に風池、風府に刺すべし 。
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谷内秀鳳先生 解説
【 風府(ふうふ )穴 別名:舌本・髄空(ずいくう)・鬼枕(きちん)・鬼穴・曹渓 】
* 経穴:風府(ふうふ )所属経絡:督脈・ 取穴部位:外後頭隆起の下方にあり、後髪際を入ること1寸に取る.
それからその上五分、髪際から一寸の所に風府という経穴があります。 風の府と書きます。
外後頭隆起の直下に相当するところでして、禁灸穴になっております。
でも反応があれば、お灸でも鍼でもやれば風邪に関した症状に凄く効果的であります。
別名として、舌本、曹渓、鬼穴、鬼枕(きちん)というのがあります。
督脈と膀胱経・陽維脈の交会穴です。
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16 脳戸 のうと 所属経絡:督脈・ 取穴部位:外後頭隆起上際の陥凹部に取る.
谷内秀鳳先生 解説
【 脳戸(のうと)穴 別名:匝風(そうふう)=めぐる風、とか、会額=会うに額(ひたい) 】
* 経穴:脳戸(のうと) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:外後頭隆起上際の陥凹部に取る.
その上髪際から二寸、風府から一寸五分の所に脳戸という経穴があります。
脳は脳みその脳、戸は扉という意味ですね。
これは神気が出入する場所ということで、やはり禁鍼・禁灸穴になっております。
痛い鍼、熱いお灸をしてはいけないということです。
この別色は匝風(そうふう)、めぐる風、とか、会額、会うに額(ひたい)、というのがあります。
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17 強間 きょうかん 所属経絡:督脈・ 取穴部位:脳戸穴の上1寸5分、百会穴の後3寸、正中線上に取る.
『鍼灸重宝記』 強間 (一穴) (一の名は大羽)
取穴: 後頂の後へ一寸半。
灸法:灸七壮五壮、
針法:針二分。
主治:
頭痛、めまひ、脳のめぐり痛み、心煩れ、嘔吐、項こはり 、臥ことを得ざるを主る。
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谷内秀鳳先生 解説
【 強間(きょうかん)穴 】
* 経穴:強間(きょうかん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:脳戸穴の上1寸5分、百会穴の後3寸、正中線上に取る.
その上一寸五分、後髪際から四寸のところ、ここには強間という経穴があります。
強い間と書きまして、ちょうど小泉門(しょうせんもん)の所になります。
その硬い骨の間ということですね。
* 言葉の意味:小泉門(しょうせんもん) 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説より。
ヒトの出生時には扁平(へんぺい)である頭蓋(とうがい)骨はまだ相互に縫合結合をしていないで、骨と骨との間には間隙(かんげき)があり、膜性の結合組織が張られている。
これらの頭蓋骨があわさる角(かど)のところの間隙はとくに大きくて泉門とよぶ。
小泉門は左右の頭頂骨と後頭骨との間にできる間隙で、頂点を前方に向けた三角形状を呈している。
小泉門は生後6か月から1年くらいで閉鎖する。[嶋井和世]
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18 後頂 ごちょう 所属経絡:督脈・ 取穴部位: 百会穴の後1寸5分、正中線上に取る. 大後頭神経
『鍼灸重宝記』 後頂 (一穴) (一の名は交衝)
取穴: 百会の後へ一寸五分、 前の髪際より 六寸半。
灸法:灸五壮、
針法:針二分三分四分。
主治:
頂強り、額上痛み、悪風寒く 、風眩、 目 ( 目十( 流-氵) 々、歴節し て汗出、狂走、 不寝、 癇癪発、(けいじゅう)、 偏頭痛を主どる。
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谷内秀鳳先生 解説
【 後頂(ごちょう)穴 】
* 経穴:後頂(ごちょう) 所属経絡:督脈・ 取穴部位: 百会穴の後1寸5分、正中線上に取る. 大後頭神経
その上一寸五分、髪際から五寸五分のところに、後頂があります。
これは百会の後ろ一寸五分ということで、百会の補助穴ということで用いております。
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19 百会 ひゃくえ 所属経絡:督脈・ 取穴部位:前髪際を入ること5寸、正中線上に取る.
『鍼灸重宝記』百会穴:(一穴) ( 別名:三陽五会、巌上、天満 )
取穴: 前頂の後へ一寸五分、前の髪のへぎはより五寸上、旋毛の中にあり、両の耳の尖の官、頭の直中なり 。
灸法:七壮あるひは三五(15)壮。
針法:針二分又は四分、
主治:
頭風、中風、言語謇渋(げんご げんじゅう:どもる病状)、 口噤(くちつぐ)み、半身かなはず、心煩れ悶へ、驚悸(驚き動悸する)、健忘(ものわすれ)、痎瘧(がいぎゃく:おこり)、脱肛、風癇、角弓反張、羊鳴 ・多く突て語言そろはず 、発る時は死入、沫を吐き 、汗出、乾嘔(からづき)し 、酒を飲て面赤く 、脳重く、鼻ふさがり 、頭痛、 メマイ、食に味なき、 を主る。
百病を治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 百会(ひゃくえ)穴 別名三陽五会 】
次に百会ですね。
これは髪際から五寸、後髪際からは七寸、ちようど頭のてっぺんにある、百が会うで百会と言います。別名三陽五会とも言います。
膀胱経、胆経、三焦経の三つの陽経と、肝経と督脈、この五つの会になっているということで名前が付いたと思います。
百会は、上ですから、下の物を上にあげるという働きがありまして、色々な症状に効果があります。
一番良く使うのは痔です。 特に脱肛ですね。
ここを良く補うと脱肛とか胃下垂とかに効果的でありますし、後、頭痛とか頭部全体の病にいいと言われております。
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20 前頂 ぜんちょう 所属経絡:督脈・ 取穴部位:百会の前1寸5分、鼻尖を的に正中線上に取る.
『鍼灸重宝記』 前頂 (一穴)
取穴: 顖会の後へ一寸半 、前の髪の際より三寸半上、骨の間陥の中。
灸法:灸三壮あるひは二七(14)壮、
針法:針一分あるひは四分。
主治:
頭風、面赤くはれ、水腫、てんかん、眩暈(めまい)、 きゃうふう 、(けいじゅう)、腫れ痛むことを主る。
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谷内秀鳳先生 解説
【 前頂(ぜんちょう)穴 】
* 経穴:前頂穴 所属経絡:督脈・ 取穴部位:百会の前1寸5分、鼻尖を的に正中線上に取る.
次に顖会の後方一寸五分、生え際から三寸五分上、ここには前頂、前の頂と書きます。百会の前にあるので前頂という名前がついています。
百会の補助穴として用いております。
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21 顖会 しん え 所属経絡:督脈・ 取穴部位:前髪際を入ること2寸、正中線上に取る.
『鍼灸重宝記』 顖会(一穴)
取穴: 上星の後へ一寸、髪際より二寸上。
灸法:灸二三(6)壮あるひは二七(14)壮、
針法:針は禁穴なり 。
主治:
脳虚冷、あるひは酒金をすごし脳痛て破がごとく、風頭眩(かしらふらつき)、顔あをく 、衂血(はなぢ)、面あかく 、にはかに腫れ、頭皮はれて白屑(しろくぽ)を生じ 、鼻塞て香臭を聞ず、 驚悸、 目載上し 、昏て人を知ざるを治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 顖会(しん え)穴 :別名顖門穴 】
* 経穴:顖会穴 所属経絡:督脈・ 取穴部位:前髪際を入ること2寸、正中線上に取る.
その上星よリー寸上、生え際からは二寸上に、顖会という経穴があります。
この「顖」という字は大泉門を現す字だと言われています。
いくつかの縫合が集会する場所であると言うことで、顖門という別名があります。
これも上星や、神庭と同じような主治があります。
* 言葉の意味:大泉門(だいせんもん) 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説より。
新生児の前頭骨と左右の頭頂骨との間にある菱(ひし)形の間隙(かんげき)で、結合組織で埋められる。
泉門のなかでは最大で、触診では満1年から1年半で閉じる(解剖学的には2年)。
分娩(ぶんべん)時に胎児が産道を通過するとき、圧迫のために頭蓋(とうがい)が多少変形しても、こうした泉門があることによって支障がおきないようになっている。
俗に「ひよめき」「おどりこ」などとよばれる。[嶋井和世]
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22 上星 じょうせい 所属経絡:督脈・ 取穴部位:前髪際を入ること1寸、正中線上に取る.
『鍼灸重宝記』 上星 (一穴) (一の名は神堂)
取穴: 神庭の後五分、髪際に入こ と一寸賂中。
灸法:灸五社。
針法:針三四分、留ること六呼、
主治:
頭痛、面赤く腫れ、皮はれ、鼻中に息肉いで鼻ふさがり 、痎瘧(がいぎゃく:おこり)、汗不出、 めまひ、 目じりいたみて、遠くみることあたはず、吐血、はなぢを治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 上星穴:別名鬼堂穴 】
* 経穴:上星穴 所属経絡:督脈・ 取穴部位:前髪際を入ること1寸、正中線上に取る.
その上五分、髪際から一寸上に上星という経穴があります。上の星と書きます。
別名鬼堂とも言います。鬼の堂と書きます。
これは上を見上げて星を見た時に一番高いところにくる経穴ということ、また、星というのは一番高いところという意味で、上星と付けられています。
これも頭痛やめまい、鼻づまりなどに効きます。
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23 神庭 しんてい 所属経絡:督脈・ 取穴部位:前髪際を入ること5分、正中線上に取る.
『鍼灸重宝記』 神庭 (一穴)
取穴:額の真中、前の髪際より五分上にあり 。
灸法:灸二三壮あるいは二七壮。
針法:禁針の穴なり 。
主治:
狂乱、 てんかん、 驚風、天吊(そらめ)、 角弓反張、 舌を吐(いだ)し 、 人事をしらず、眩暈(めまい)、 づっう 、 寒熱、 濁涕(なみだ)止ず、 目涙出、驚悸怔仲、 不寝、 嘔吐、 喘渇するを治す。
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谷内秀鳳先生 解説
【 神庭穴 】
次に、髪際から五分入ったところに神庭という経穴があります。
神の庭と書きます。
これはさっき第二の島居、元神の府に入って行くと言つた、その間であります。
一応禁鍼穴になっておりますが、先月もお話が有ったように、禁鍼穴というのは、やり方によっては特効穴的な働きもあると言うことで、やはり鼻づまりやめまい、頭痛などに効果的であります。
これは督脈と胃経・膀洸経の交会穴にもなっております。
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谷内秀鳳先生 解説
【 印堂(いんどう)穴 】
まず、印堂(いんどう)穴ですね。
これは、督脈ではなく奇穴でありまして、両眉の中央の陥凹部です。
ここは神社で言いますと、第一の鳥居ということになります。
人間の体を見てみますと頭は「神域」神の領域ですね、ここに心霊の波動が鳴り響いている、いってみれば神気が漂っているというところですから、首から上は神社に相当する場所、首から下はまた全然別の存在であります。
それで、この眉間の所が、第一の鳥居ですね、神社に入っていく門になります。
次に第二の鳥居がありまして、ちょうど額の真中ですね。これは人相学上で言いますと天庭(てんてい)、天の庭といいます。
三の鳥居がちょうど髪の生え際ですね、ここから中は神社で言うと奥宮、人間で言うと大脳の中心であります。元神の府といいます。精神活動とか意識活動の中心になるところであります。
また印堂から来ると下方に鼻筋、これが参道になります。
人間の体、頭というのはこんな風になっているということを、まず頭に置いていただいて進めたいと思います。
まず印堂です。
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谷内秀鳳先生 解説
【 印堂(いんどう)穴 】
両眉の間ということで、昔ここにお化粧として紅点、赤い印をしたんですね。
そう言うことで印は、しるしで、堂は場所ということで、印堂と言う名前が付いたと言われております。
ここは東洋医学的にも大事な場所であります。
望診で、この辺りの色が悪かったりくすんでいれば予後があまりよくないとか、或は艶があってしつかりとした張りがあれば予後がいいというように、予後判定にも使える場所でありまして、両衛とも言います。
治療では、印堂は鼻や目の疾患に効果があるということで、私が良く使うのは鼻づまりですね。
細い鍼を印堂から下の方に向けて入れると結構、一寸くらい入って行きますよ。
そうしてそこに留置しておきますと、つまった鼻がすっと通つて来ます。
これは劇的な効果がありますので、本治法で仰向けでいる時、鼻づまりの酷い人や、蓄膿の人に、ここに留置をしながら本治法をやっているのであります。
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経絡鍼療 578号掲載より。
解説 杉山流三部書 の臨床考察 7、 2014年11月2日収録 谷内秀鳳先生
記号「*」や【 】は、山口一誠の挿入文章です。
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今日は、「髪際(はっさい)を定むる事」と「大椎(だいつい)を定むる事」という二つのところですね。
まず本文から行きます。
* 言葉の意味:髪際(はっさい)とは、額の髪の生え際。
* 経穴:大椎 (だいつい) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:第7頚椎棘突起間と第1胸椎棘突起間に取る.
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〔杉山流三部書 本文〕
髪際をなる事
―、両眉の正中より三寸上を前の髪際と定め、背中の大椎より三寸上を後ろの髪際と定むるなり。
[解説]
印堂穴より前頭部の髪際までと大椎より後頭部の髪際までを各三寸とする。
印堂より大椎までを一尺八寸とする。
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谷内秀鳳先生の講義:
髪際を定むるということで、私などは大分薄くなりまして髪際がはっきりしませんし、こういう人たちのためにも髪際を定めるというのが必要だと思うんでありますが、
印堂から上三寸が前の髪際で、大椎から上三寸が後ろの髪際、印堂から大椎までを一尺八寸と決めてあります。
そこから三寸と三寸を引きますと、一尺二寸となりその間に10個の経穴があります。
前の髪際は神庭穴になりまして神庭から百会までが五寸、後ろの髪際は瘂門 (あもん) ですね、瘂門穴から百会穴までが7寸ということになります。
その間にまだ経穴が並んでいる。
この経穴についてはまた後で触れたいと思います。
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24 素髎 (そりょう)所属経絡:督脈・ 取穴部位:鼻尖の中央陥凹部に取る.
『鍼灸重宝記』素髎 (そりょう)(一穴)
取穴: 鼻柱の尖なり。
灸法: 禁灸。
針法: 針一分、
主治: 鼻内の息肉鼻窒(ふさが)り 、はなぢ、端息を治す。
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25 水溝(すいこう)所属経絡:督脈・ 取穴部位:鼻中隔の直下にあり、人中の中央に取る.
『鍼灸重宝記』水溝(すいこう)(一穴)(一名人中)
取穴: 鼻柱の下。
灸法: 灸三壮、
針法:針三四分、留ること五六呼。 気を得て瀉。
主治:消渇、 水腫、 癲癇、 狂乱、 中風、 中悪、 黄疸を治す。。
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26 兌端(だたん) 所属経絡:督脈・ 取穴部位:上唇の上端正中にあり、外皮と粘膜の間にとる.
『鍼灸重宝記』兌端(だたん)(一穴)
取穴: 上唇の赤き肉と白き肉との際め。
灸法:灸三壮。
針法:針二分、
主治:
癲癇、 小便黄に 、 舌乾き 、 消渇、 はなぢ、唇強り 、 歯齦いたみ、 鼻ふさがり 、 痰涎、 口噤(つぐ)を主る。
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27 齦交(ぎんこう)所属経絡:督脈・ 取穴部位:上歯齦の前面正中、上唇を反転して上唇小帯の直下に取る.
『鍼灸重宝記』齦交(ぎんこう)(一穴)
取穴: 唇の内、上歯の断の縫の中。
灸法:灸三壮。
針法:針三分、
主治: 鼻中の息肉鼻ふさがり 、額頞いたみ、 目の内眥(まなじり)赤して痒いたむを主。
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14、督脈(27穴)おわり