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経絡鍼灸の理論は日本で確立したものです。

                              分類 番号 an1

1939年(昭和十四年)経絡鍼灸の理論と法則が世界で始めて確立されました。

柳谷素霊先生の「古典に還れ」の掛け声から、経絡鍼灸治療の体系が構築されました。
これはけして新発想による治療方式ではなく、
黄帝内経(素門・霊枢)難経以来三千年の伝統に輝く鍼灸治療の歴史的遺産から
「素難医学の源流」として、この経絡鍼灸治療という治療方式を抽出し、
その臨床的開発を行ったものです。

経絡鍼灸の理論と法則確立に導いた先生に、
岡部素道先生、井上恵理先生、本間祥白先生がいます。

経絡鍼灸の理論確立

井上恵理先生の講和より、経絡鍼灸の理論確立の逸話を述べます。

「南北経驗醫方大成による病証論 井上恵理先生 講義録」〈漢方と経絡治療 〉

P125上段後より9行目からP125下段10行目まで、より。

― 我々の方〔経絡鍼灸治療家〕は、〔漢方〕薬を用いないから、

治療の基になる経絡の中に経絡のアンバランス、

虚実という物を「証」にして取り扱っている。

すなわち我々のいうところの経絡治療です。

こうした鍼灸における「証」の決定、

証は経絡別に決めなければならないという事を考え出したのは、昭 和十四年からです。

それ以前には、肝虚証、腎虚証と有っても治療に応用する迄には至っていないのです。

〔証を〕治療と結びつけ、治療と一貫した法則の中で扱ったのが我々です。

経絡〔鍼灸〕治療という現在の方法の中には、新しい言語、言葉をたくさん作っております。

例えば本治法と標治溯洄法(ひょうちそかいほう)、これも標本という言葉はあります。

証が本であって 、現れる症状が標です。

これは素問標本論篇に書いてあります。本を治せば標は自然に治るという。

それを治療法として、

これが「本治法」であり、これが「標治法」であると区別したのは我々の年代です。

それか ら証と症の区別に〔ついて〕、

昔の物は証と症の区別が無く、みんな証です。

あれは証候、証状と各本 によって区別して無く同じ言葉を使っている。

我々がこうゆう事を提唱したのは、

鍼灸術の一貫した治療法則がなければいけないと、

こうゆう法則を作ったのです。

1939年(昭和十四年)経絡鍼灸の理論と法則が世界で始めて確立された。

そして、

平成の時代にあって、

国内外の経絡鍼灸団体とその志に意を同じくする世界の鍼灸家に受け継がれ、

現代人の病状に合わせて心技体の発展を続けています。

 

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