「心の病」陰陽五行虚実分類 研究  肺金経・腎水経コーナー 88

山口一誠の「心の病(やまい)を改善する」

陰陽五行虚実分類 研究コーナー

研究コーナーの目的について。

  • 1:このコーナーでは経絡鍼灸教科書での初級文章を基にして
  • 「心の病」を中心にして五行の変動をまとめてみます。
  • 2:このコーナーは治療家の先生方が検証して頂くものです。
  • 3:このコーナーの最終的纏めは「気の病・心の病・」に
  • 罹患している患者様に分かりやすく読んでもらう文章構成にします。
  • 3-1:3は、「わかりやすい鍼灸のお話しコーナー」の
  • 「心の病(やまい)を改善するコーナー g102」に掲載します。
  • 4:東洋医学の陰陽五行論は「心と身体」の臨床研究科学です。
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腎水 『心のゆらぎ』 :メインタイトル

「わかりやすい鍼灸のお話しコーナー」の
「心の病(やまい)を改善するコーナー 」掲載用考察文章。

腎水(じんすい)タイプ : 腎水『心のゆらぎ』  k5 コーナー 掲載用文章。


腎水タイプの長所はこんな点ですね。

  • 人を幸せにする志(こころざし)を持った人です。
  • 精神が健康な人です。
  • 身体も健康で筋骨強靭で動作も俊敏な人です。
  • 精力を必要とする細かい巧みな仕事を難なくこなす努力の人です。
  • 世の中と人の道について悟りを積み重ねる賢い人です。
  • 正しい志の謀事(はかりごと)が上手にできる人です。
  • 男女共に精力旺盛で生殖能力も強く子孫に恵まれます。

腎水タイプの弱点とは。

  • 腎気が衰えると、
  • 恐(おそ)れ慄(おのの)いて心が休(やす)まりません。
  • 恐れ過ぎると、なにものにも怯(おびえ)るようになります。
  • 物忘れが酷く、慢性疲労症候群に似た状態になります。

腎水タイプ、心の病『心のゆらぎ』の形態について。


  • 腎水タイプの人が長所の良い面だけなら病気になる事はありません。

    ここのコーナーでは、
    『心のゆらぎ』(気持ち・心情・思い・感情)、心の変化と動きに注目ます。
    腎水タイプが「心の病)」「気の病」に陥った時の症状を診ていきます。
    また同時に付随する身体症状も取り上げてみます。
 ・


腎水タイプ:心のゆらぎ症状・付随する身体症状 ・の表

腎水タイプ: 心のゆらぎ症状・付随する身体症状 ・虚実分類所属経絡の表
 心のゆらぎ症状  付随する身体症状  所属経絡
虚実分類
恐れ、怯(おびえ)る
  • 足が冷える
  • のぼせる
  • 冷や汗が出る
  • 鼻血が出る
  • 生理不正出血
  • 生殖器疾患
  • 泌尿器疾患
  • 元気衰弱
 腎水の変動
(五大病症)
 胸騒ぎする  腎水
実すれば
 物忘れ
  • 性欲減退
 腎水虚
 何者とも知れないものに
捕らわられる様な不安から、
恐れ、慄(おのの)いている。
  • じつとしていられないので、
  • そこらじゅうを逃げ回る。
 腎水
実すれば
 わずかの光、
小さな音に、
恐れおののく。
  •  足腰が立たない。
  • 身体が動けない。
 腎水虚
癇癪(かんしゃく)が出る、
精神障害、
  • 額、頭頂、頭後、後頸、
    背、腰、大腿、下腿、
    下腿の後側にあたりが、
    熱して腫れ痛む。
    (経実する時)
  • 同部位
    虚する時は冷えて痺れ、痛み、
    足の小指が用いられず。
  • 目、鼻の病、逆上頭痛、
    尿意頻数および尿閉、
    膀胱痛、便秘、痔疾、
    悪寒、発熱、太陽病。
 原論:
膀胱経
恐怖し、
精神不安、
  • 飢えて食を浴せず(食欲はあるが食べられない。)
    顔面黒色、視力障害、難聴、意識不鮮明、
    性欲減退、痙攣縮小、疲労困憊、腰、下腹部冷痛す。
  • これ動ずる時は咳嗽、血痰、胸痛、寝汗、あくび、
    くさめ、咽頭腫痛、逆上、動悸(うごきわななく)、
    黄疸、下痢、脊柱と大腿内側痛、
    下肢の運動麻痺と冷感、足底の熱感と疼痛。
原論:腎経
先天の元気を
主るが故に、
この経が
虚すれ時
心が脅かされ、
恐れ、
慄(おのの)いて、
心休まず。
  • 身痩せて
  • 心身ともに衰弱する。
腎水経
腎経・
膀胱経
の変動
 怖い夢を見る。
  • 眠りが浅い。
  • 夜間、トイレに起きる。
  • 朝早く目が覚める。
 腎水経
の変動

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:これよりのコーナーは治療家の先生方に検証して頂くものです。
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「心の病」を中心にした 陰陽五行虚実分類 研究コーナー

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腎水タイプ : 腎水『心のゆらぎ』 k5

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腎水の変動(ゆらぎ)、陰陽・虚実・七情、五行の分類表

 腎水の変動(ゆらぎ)、陰陽・虚実・七情、五行の分類表
 七情、

五行の分類

 陰分類  陽分類  備考
七情分類:

恐れ

 恐れ  恐れ過ぎると、
気が下に下がり、
怯(おびえ)る、
腎経の病気になります。
 腎水五精:

精志

 精志
  •  精志
    精志、精は米などをついて穀物を取り白く混じり気がない様。
    えり抜きの精密さ、心、気力、精気、精神、巧み、高名、正しい。
    明らか、清潔、鋭い、
  • 志(こころざし)は心の向かう所、
    考え、思慮、目的、物を贈る、気持、望み、希望、目指す心、
    覚えている、書き記す、記録する。
 腎水五常(情):

 智
 智

  • 頭の働き、知恵、悟る、賢い、
  • 謀事(はかりごと)が腎の働きです。

 腎水五志:

驚く

 驚く
七情分類:驚きて胆.(肝木の変動分類から)
  • 驚いた時は、
    ただただビックリして、
    何も入って来ないから、
    気が乱れ、
    胆の病。
  • 精神不安の病気になります。
腎水の変動(五大病症)
  • ①足の冷え、のぼせ、
    ②体液の漏れ出血、
    ③元気衰弱、
    ④泌尿器・生殖器疾患。

 ・
腎水の「心のゆらぎ」症状とそれに伴う身体症状(本間祥白先生の見解)

 腎水の「心のゆらぎ」(本間祥白先生の見解)
 心のゆらぎ症状  随伴身体症状 虚実分類

所属経絡
 備考
 恐れる  胸騒ぎ  腎経
実すれば
 物忘れ  性欲減退  腎経
虚すれば
 脳の病気  膀胱経
実すれば
 後頭痛、腰痛  膀胱経
虚すれば

腎水の「心のゆらぎ」(本間祥白先生の見解)


⑧ 足の少陰腎経
実すれば、胸騒ぎ、恐れる。
虚すれば、物忘れ、性欲減退。
⑦ 足の太陽膀胱経
実すれば、脳の病気。
虚すれば、後頭痛、腰痛。


腎水の「心のゆらぎ」症状とそれに伴う身体症状(柳下登志夫先生の見解)

腎水の「心のゆらぎ」(柳下登志夫先生の見解を参考に山口考察文)
 心のゆらぎ症状  随伴身体症状 所属経絡
虚実分類
 備考
  • 何者とも知れないものに
    捕らわられる様な不安から、
    恐れ、慄(おのの)いている
 ・

  • じつとしていられないので、
  • そこらじゅうを逃げ回る。

 腎水
実すれば
 ・

  • わずかの光、
  • 小さな音に、
  • 恐れおののく。

 ・

  • 足腰が立たない。
  • 身体が動けない。

 ・
腎水
虚すれば

腎水経(腎経・膀胱経)変動の考察。(柳下登志夫先生の見解)

  腎水経(腎経・膀胱経)変動の考察。(柳下登志夫先生の見解)
 項目  腎水経(腎経・膀胱経)変動の考察。  備考

  • 腎経

柳下登志夫先生の臨床考察「腎水の変動 」
「経絡治療学原論上巻臨床考察‐基礎・診断編」よりの抜粋。
【 】は山口一誠の考察文です。
臨床考察「腎水の変動 」総論
臨床考察41: 四診法: 問診 頁:144・平成17年4月 収録
十二経の病症と問診。
問診に当たって十二経病症は、虚実が表裏に出る事を認識しておく必要がある。
五臓六腑および十二経の病症と問診。
ここでは原論を記し、私(柳下)の臨床上の注意(付記)を一言ずつ付け加えておく。
七、膀胱および膀胱経
原論:
この経は鍼灸師にとって最も縁の深い部位を支配している。
従って、額、頭頂、頭後、後頸、背、腰、大腿、下腿、下腿の後側にあたり、この経実する時は熱して腫痛し、 虚する時は冷えて痺れ、痛み、足の第一趾(指)用いられず。
目、鼻の病、逆上頭痛、癇癪(かんしゃく)、精神障害、尿意頻数および尿閉、膀胱痛、便秘、痔疾、悪寒、発熱、太陽病。
(付記):
注意すべきは、とにかく鍼を深く刺鍼しがちになる事である。
この経は、浅き処置して効を上げる時、後に誤治反応の様な不快感を残さない。
八、腎および腎経
原論:
先天の元気を主るが故に、この経が虚すれば恐怖し、精神不安、飢えて食を浴せず(食欲はあるが食べられない。)顔面黒色、視力障害、難聴、意識不鮮明、性欲減退、痙攣縮小、疲労困憊、腰、下腹部冷痛す。
これ動ずる時は咳嗽、血痰、胸痛、寝汗、あくび、くさめ、咽頭腫痛、逆上、動悸(うごきわななく)、黄疸、下痢、脊柱と大腿内側痛、下肢の運動麻痺と冷感、足底の熱感と疼痛。
(付記):
この経は薬害によっても大いに侵され鍼灸師を惑わし、その一方では、腎経を久しく(長く)用いてこれが動じ、病症を引き起こすに至ることもあり、術者は、この経に施術した後、数日に渡る観察・診察が重要である。
表題: 臨床考察27: 病因論・ 素質〔五行体質〕 頁:94・平成15年11月 収録
5、腎水体質
虚体・実体共に手足、特に足先が本人の自覚が無くても冷たく、また本人が冷えを自覚している場合もあるが、逆気が元で起こる病気に罹りやすい。
虚実共に現代医療による循環器疾患の為長い間施療・投薬を受けているが根治していない。
また耳鳴り難聴等は一定の治療が終わると投薬すらされず、一生仲良く付き合うようと言われる場合が多い。
陽性〔実証〕体質者は運動器疾患は骨の変形になり、症状が激しく重症に見えても治りが良い。
陰性〔虚証〕体質者の改善は中々はっきりしない。
 腎経の虚は
  •  人を老いさせ、
  • 日常生活が過ごし難く、
  • 慢性疲労症候群に似た状態になる。
 腎経は基本的には
  •  ・
  • 生殖・利尿に関与し、耳・骨・髪に症状が現れ、
  • 逆気して泄らす、
  • 殊(こと)に脅かされ、恐れ慄いて心休まず、
  • 身痩せて心身ともに衰弱する。
 腎水体質:
  •  ・
    虚体・実体共に
  • 手足、特に足先が本人の自覚が無くても冷たく、
  • また本人が冷えを自覚している場合もあるが、
  • 逆気が元で起こる病気に罹りやすい。
 陽性〔実証〕体質者は
  •  ・
    運動器疾患は骨の変形になり、
  • 症状が激しく重症に見えても治りが良い。

陰性〔虚証〕体質者
  • 陰性〔虚証〕体質者の改善は中々はっきりしない。
 ・
腎経の治療法

  • 湧泉穴は障害児が痙攣を起こし意識不明時の治療穴である。
  • 鍉鍼の頭部を湧泉穴に当て、
  • 尾部を「トットーン、トットーン」と叩く。
  • その際、湧泉穴は適応側であるという条件が必要である。
  • 救急法:腎経。治療穴:復溜穴は逆気している時の補法が有効だが、
  • 顔色が青ざめて、手足の先が冷え手いるときには注意が必要である。
  • 治療穴:
  • 子宝のツボ:先天の原気と後天の原気を組み合わせると子宝に恵まれる。
  • 腹診:
  • 臍下丹田付近の虚実を確実に察知する事から始めるのが良い。
  • 治療穴:
  • 復溜穴は腎臓疾患・排尿器疾患に効果あり。

  • 腎経は反応が深いが、腎臓疾患の時には浅く反応が出る。
膀胱経
 ・
膀胱経
病症特徴
 ・
膀胱経は

  • 外邪性に関する実の病から、
  • 慢性的な虚に起因するものに至るまでその範囲が広く、
  • 部分的にも脳神経・目・鼻・耳に始まり
  • 臓腑に纏わる兪穴で構成されてい。
 ・
膀胱経
病症特徴
  • 左志室穴辺りの左の固い骨の様な結状物は
  • 腰、下肢の異常、腹内・骨盤内の臓腑周辺の病変に係わる。
 ・
膀胱経の治療法

  • 涙目には晴明穴。
  • 天柱穴はその名に相応しく、
  • 上焦の病に対し或いは全身の種々な病症に対し用いて、
  • 陰に陽うに働き有効な経穴である。
  • 心兪穴・魄戸・膏盲穴等は
  • 心臓疾患・精神神経障害、心気症等に有効なツボである。
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腎水の「心のゆらぎ」症状とそれに伴う身体症状(柳下登志夫先生の見解)

腎水の「心のゆらぎ」(柳下登志夫先生の見解を参考に山口考察文)
何者とも知れないものに
捕らわられる様な不安から、
恐れ、慄(おのの)いている。

じつとしていられないので、
そこらじゅうを逃げ回る。

腎水
実すれば

わずかの光、
小さな音に、
恐れおののく。

足腰が立たない。
身体が動けない。

腎水
虚すれば
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柳下先生、五大病症変動のまとめ1、2、

柳下先生、腎水の変動

実すれば、何者とも知れないものに捕らえられそうになって、じつとしていられないで逃げ回る。
虚すれば、足腰が立たない、動けない、わずかの光、小さな音などに恐れおののく。

智:
頭の働き、知恵、悟る、賢い、
謀事(はかりごと)が腎の働きです。
精志:
精志、精は米などをついて穀物を取り白く混じり気がない様。
えり抜きの精密さ、心、気力、精気、精神、巧み、高名、正しい。
明らか、清潔、鋭い、
志(こころざし)は心の向かう所、
考え、思慮、目的、物を贈る、気持、望み、希望、目指す心、
覚えている、書き記す、記録する。
腎水経(腎経・膀胱経)変動の考察。(柳下登志夫先生の見解)
項目
腎水経(腎経・膀胱経)変動の考察。
備考
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腎経
腎経の虚は人を老いさせ、日常生活が過ごし難く、慢性疲労症候群に似た状態になる。

腎経は基本的には 生殖・利尿に関与し、耳・骨・髪に症状が現れ、逆気して泄らす、殊(こと)に心が脅かされ、恐れ慄いて心休まず、身痩せて心身ともに衰弱する。

腎経を考える時これらの病症に対して宜しく対処できるものである。

腎水体質:虚体・実体共に手足、特に足先が本人の自覚が無くても冷たく、また本人が冷えを自覚している場合もあるが、逆気が元で起こる病気に罹りやすい。

陽性〔実証〕体質者は運動器疾患は骨の変形になり、症状が激しく重症に見えても治りが良い。

陰性〔虚証〕体質者の改善は中々はっきりしない。

腎経の治療法
【湧泉穴は障害児が痙攣を起こし意識不明時の治療穴である。鍉鍼の頭部を湧泉穴に当て、尾部を「トットーン、トットーン」と叩く。

その際、湧泉穴は適応側であるという条件が必要である。】
【救急法:腎経。治療穴:復溜穴は逆気している時の補法が有効だが、顔色が青ざめて、手足の先が冷え手いるときには注意が必要である。】
【治療穴:子宝のツボ:先天の原気と後天の原気を組み合わせると子宝に恵まれる。】
【腹診:臍下丹田付近の虚実を確実に察知する事から始めるのが良い。】
【治療穴:復溜穴は腎臓疾患・排尿器疾患に効果あり。 】薬害。
膀胱経

膀胱経
病症特徴

膀胱経は外邪性に関する実の病から、慢性的な虚に起因するものに至るまでその範囲が広く、部分的にも脳神経・目・鼻・耳に始まり臓腑に纏わる兪穴で構成されてい。

【左志室穴辺りの左の固い骨の様な結状物は腰、下肢の異常、腹内・骨盤内の臓腑周辺の病変に係わる。】

膀胱経の治療法

涙目には晴明穴。天柱穴はその名に相応しく、上焦の病に対し或いは全身の種々な病症に対し用いて、陰に陽うに働き有効な経穴である。

心兪穴・魄戸・膏盲穴等は心臓疾患・精神神経障害、心気症等に有効なツボである。

腎経は反応が深いが、腎臓疾患の時には浅く反応が出る。

この経は、浅き処置して効を上げる時、後に誤治反応の様な不快感を残さない。
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腎水経の変動  c208 HPより

⑧ルート: 足の少陰 腎経

腎水経の「心のゆらぎ」と随伴症状 図表

 腎水経の「心のゆらぎ」と随伴症状 図表
心のゆらぎ症状  随伴症状 備考
  • 心が脅かされ、
  • 恐れ、
  • 慄(おのの)いて、
  • 心休まず。
  • 身痩せて
    心身ともに衰弱する。

腎水経
腎経・膀胱経
の変動

⑧ルート 足の少陰腎経
  • 現代経絡鍼灸実践例から鍼灸古典文献を考察する。
  • (黄帝内経・素問・霊蘭秘典論 第八、一章、六節)
腎者 作強之官(ジンハ サッキョウノカン)・伎功出焉(ギコウコレヨリイズ)
  • ※ 腎気が正常であれば、精力旺盛で精神は健康で筋骨は強靭になり動作も俊敏である。
    また精力旺盛は生殖能力も強く子孫に恵まれる。
  • ※ そして、精力を必要とする細かい巧みな仕事はここから現われる。
腎臓および「足の少陰腎経」は先天の原気(両親から受け継いだ命の元)を主(つかさど)る。
それは、個体の維持、生存、生殖を主っている。
漢方医学の陰陽五行論は、万物の発生は「水(みず)」に始まると考える。
ゆえに、水臓である腎と腎経は個体の生存、発育に大きく関与していると解するのである。
腎は先天の原気、即ち生命の根源を蔵す。
生殖、利尿を主する。
その病は、
  • 逆気しても泄らす、飢えて食を欲せず(空腹感あるも食べるとすぐ満腹感)、
  • 面色黒く息づかい荒く,咳唾すれば血あり、立ちくらみ、咽頭痛み口渇き、
  • 心脅かされるが如く慢性下痢或いは便秘し、むくみ、心下痛、黄疸、出血、
  • 臥す事を好みて痩せる、足の裏熱して痛む。
  • 骨、生殖器の病をなす。
  • 頻便・残便感。
  • 浅い眠り、多夢。
  • 足の冷え。
  • 顔のほてり。
  • 小便の出が悪い。
逆気して泄すとは:
冷えのぼせて上気し、肩こり、頭痛・頭重痛、血圧亢進。
大小便過多、或いは過少。汗が出る。涙が出る。
種々の出血、吐血、下血等、
総て逆上して、もれ、出ずるものを言い、これ腎水の証。
 治療例
これを鍼灸実践床例にとれば、
  • 救急重篤な患者の応急処置として、湧泉・復溜穴に補法を加える。
  • 又は腎の主りである下腹部を温める。
  • 健康体は常に頭寒足熱を旨とするが、病体の者は足が冷え頭部の、のぼせ、痛みを訴える。
  • これに対する処置は、三陰交、太谿に留置鍼を施し、然谷・湧泉穴の現す所見に従い施灸をすると良い。
足の少陰腎経の主治症としては、
  • まず大局的に生気の回復を図り、男女生殖器、泌尿器疾患を治し、
  • 更に心下部の苦悶や胃腸、心臓、呼吸器、咽喉の病にも著効を上げることができる。
  • 子午治療は肺膀大腎
    大腸経のツボ:偏歴(絡穴)・温溜(げき穴)
    肺経のツボ :列缺(絡穴)・孔最(げき穴)
    奇経治療の適応側は『病側優先』とする。
    :任脈(肺経:列欠)-陰キョウ脈(腎経:照海)
    本治法:
    腎虚証(定則):復溜(自経の経金、母穴)・尺沢(肺の合水穴)
腎水経の変動、
五大病症:

  • ①足の冷え、のぼせ(逆気)、
    ②総て体液の漏れ出で出血、
    ③元気衰弱、
    ④泌尿器・生殖器疾患。
五臓の
色体(よそおい)
表文。
  •  基礎:水・腎・膀胱・
    五記:合・
    五募:栄え・合わせて入れよ、逆気して泄るべし。
    病因:精、志・智恵・五音(羽音・唇音、マ行・極短高清い(1音低い))・
    豚・冬・夜・北・湿・耳・骨・髪。
    病症:液・黒色・腐・鹹(かん:塩からい)・呻(しん:うめく)・唾液・驚く・慄(ふるえる)
    養生法その他:(もやし)・豆・
    生数:三、
    成数:八・
    五柄戸: 甲(きのえ) 乙(きのと)。
⑧ルート
足の少陰腎経(27穴)
1湧泉(ゆうせん) 井木穴  足底中央の前方陥中で、足指を屈すると最も陥凹する部に取る.
2然谷(ねんこく) 栄火穴  内果の前下方、舟状骨粗面の直下に取る.
(注)内果の前下方、約2.5~3cmに舟状骨粗面を触れることができる.
3太谿(たいけい) 兪土原  内果の最も尖ったところの高さで、内果とアキレス腱の間陥凹部、動脈拍動部に取る.
4大鐘(だいしょう)  絡穴  太谿穴の下5分で踵骨上際、アキレス腱の前陥凹部に取る.
5照海(しょうかい)      内果の直下1寸に取る.
6水泉(すいせん) 郄穴    太谿穴の下1寸で、踵骨隆起の前、陥凹に取る.
7腹溜(ふくりゅう) 経金穴  太谿穴の上2寸で、アキレス腱の前に取る.
8交信(こうしん)       腹溜穴の前方、腹溜穴と脛骨内側縁の間に取る.
9築賓(ちくひん)      太谿穴の上5寸で、腓腹筋下垂部とヒラメ筋の間に取る.
(東洋はり医学会の取穴) 部位 :内果の上方5寸、アキレス腱の前縁にあり。
取り方:交信穴の上方3寸、アキレス腱の前縁に取る。
10陰谷(いんこく) 合水穴  膝を少し屈曲し、膝窩横紋の内端で半腱様筋腱と半膜様筋腱の間に取る.
11横骨(おうこつ)     曲骨穴の外5分、肓兪穴の下5寸に取る.
12大赫(だいかく)     中極穴の外5分、肓兪穴の下4寸に取る.
13気穴(きけつ)      関元穴の外5分、肓兪穴の下3寸に取る.
14四満(しまん)      石門穴の外5分、肓兪穴の下2寸に取る.
15中注(ちゅうちゅう)   陰交穴の外5分、肓兪穴の下1寸に取る.
16肓兪(こうゆ)      臍の外5分に取る.
17商曲(しょうきょく)   下脘穴の外5分、肓兪穴の上2寸に取る.
18石関(せきもん)     建里穴の外5分、肓兪穴の上3寸に取る.
19陰都(いんと)      中脘穴の外5分、肓兪穴の上4寸に取る.
20腹通谷(はらつうこく) 上脘穴の外5分、肓兪穴の上5寸に取る.
21幽門(ゆうもん)     巨闕穴の外5分、肓兪穴の上6寸に取る.
22歩廊(ほろう)     中庭穴の外2寸、第5肋間に取る.
23神封(しんぽう)    膻中穴の外2寸、第4肋間に取る.
24霊墟(れいきょ)    玉堂穴の外2寸、第3肋間に取る.
25神蔵(しんぞう)    紫宮穴の外2寸、第2肋間に取る.
26彧中(いくちゅう)   華蓋穴の外2寸、第1肋間に取る.
27兪府(ゆ ふ)     璇璣穴の外2寸、鎖骨の下際に取る.
 ⑧ルート
足の少陰腎経
内経を中心とした流注
  • 膀胱経の終わる所、至陰穴より、足の裏にいたり外経が始まり、内果(うちくるぶし)の後を通り、 三陰交に交わる。
    下腿の後内側を通リ膝の後内側にある陰谷穴に至り、大腿の後内側を通って、 尾骨先端の督脈経の長強穴に入り、出でて前に行き任脈経の外側五分のところを上がって、 臍のかたわ傍ら肓兪(こうゆ)穴より中に入って腎に属する。
    これより任脈経を下って膀胱をまと絡う。
    その直行するものは、上がって肺に入り、出でて気管を循り舌根に終わる。
 ・

腎経の「心のゆらぎ症状.心の病」は、脾経の気が身体を流れるルート(流注)に病状が出ます。

⑧ルート 足の少陰腎経  内経を中心とした流注図  c2081


腎水経の変動  c208 HPより
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/c102/c208/

⑦ルート 足の太陽膀胱経

 ⑦ルート 足の太陽膀胱経
 項目  腎水経(膀胱経)変動の考察。
 素門霊蘭秘典論
⑦ルート 足の太陽膀胱経
  • 膀胱者.州都之官(しゅうとのかん).津液藏焉(しんえきこれにくらす).氣化則能出矣.
 膀胱経の病は、
  • 外邪を受けると頭、項、肩背、腰足の後面第五指(小指)に及んで、強張り、激痛を発する。
  • 虚する時は、これらの部がコリ疲れて、冷え痺れ虚痛する。
  • 鼻水、じく衂(鼻血)、痔の病、M等を発する。また、便秘、利尿に関係がある。
 臓象論より、
  • 膀胱は水性で背の第十九椎(第二仙椎)つき、 中極穴の部にある袋である。
  • その上口は陰交穴の部にあるあるといわれるが、これは治療点としての診方である。
  • 小腸より分かれた水分は、この部より膀胱に浸み透り、蓄えられ時を得て尿として排泄される。
 治療穴
  • 現代経絡鍼灸実践例から治療穴について考察する。
  • 十二経の兪穴は総てこの膀胱経に属する。
  • 足の太陽膀胱経は、少陰腎経と表裏関係をなしているので、五臓六腑と全て関係があり、その付穴がこの経に属している。
  • よって、肩こり・腰背痛・坐骨神経痛・頭痛・目・耳・の病、脳の狂い・癲癇・脳血管障害・老化・利尿・痔疾を治す穴がある。
  • この経が実するとき、目を抜くが如き、頭が割れるが如き、背腰足の筋引き裂かれるが如き痛みを呈する。
  • また、この経虚する時は、冷えしびれて運動不全となる。
  • また、この経のそれぞれお特徴として、睛明・天柱穴は目・鼻・頭痛・頭蓋骨内疾患に効く。
  • また、各兪穴はそれぞれの臓腑の主治穴である。
  • 中でも、膏肓・腎兪・志室穴等は慢性病の治療に欠かすことは出来ない。
  • 特に、この経と流注を同じくする督脈経上の腰陽関・命門・大椎・身柱・あもん・百会・印堂穴は、それぞれ同位の兪穴と主治症が類似して特効を上げる。
    また、
    末端の至陰穴は少陰腎経の移行部になり、刺絡によりこの経の変動を調節し、施灸によっては、逆子を正常位に保つことができる。・
⑦ルート
足の太陽膀胱経(63穴)
  • 1睛明(せいめい)  内眼角の内1分、鼻根との間に取る.
    2さんちく攅竹(さんちく)  眉毛の内端陥凹部に取る.
    3曲差(きょくさ)  神庭穴と頭維穴を結ぶ線上で、神庭穴の外1寸5分に取る. (注)神庭穴と頭維穴の間を3等分し、神庭穴、曲差穴、本神穴、頭維穴と等間隔に取る.
    4五処(ごしょ)      曲差穴の後5分、上星穴の外1寸5分に取る.
    5承光(しょうこう)  曲差穴の後2寸、五処穴の後1寸5分に取る.
    6通天(てんつう)  曲差穴の後3寸5分、承光穴の後1寸5分に取る.
    7絡却(らくきゃく)  曲差穴の後5寸、通天穴の後1寸5分に取る.
    8玉枕(ぎょくちん)  絡却穴の後、脳戸穴の外1寸3分に取る.
    9天柱(てんちゅう)  瘂門穴の外、1寸3部に取る.(注)頭半棘筋の膨隆部の外縁に当たる.
    10大杼(だいじょ) 骨会 第1・第2胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    11風門(ふうもん)  第2・第3胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    12肺兪(はいゆ)  第3・第4胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    13厥陰兪(けついんゆ) 心包経の兪穴 第4・第5胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    14心兪(しんゆ)  第5・第6胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    15膈兪(かくゆ) 八会穴:血会 第7・第8胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    16肝兪(かんゆ)   第9・第10胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    17胆兪(たんゆ)  第10・第11胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    18脾兪(ひ ゆ)  第11・第12胸椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    19胃兪(い ゆ)  第12胸椎・第1腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    20三焦兪(さんしょうゆ) 三焦経の兪穴 第1・第2腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    21腎兪(じんゆ)  第2・第3腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    22大腸兪(だいちょうゆ) 第4・第5腰椎棘突起間の外1寸5分に取る.
    23小腸兪(しょうちょうゆ) 正中仙骨稜第1仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る.
    24膀胱兪(ぼうこうゆ)  正中仙骨稜第2仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る.
    25中膂兪(ちゅうりょゆ) 正中仙骨稜第3仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る.
    26白環兪(はくかんゆ)  正中仙骨稜第4仙椎棘突起部の下外方1寸5分、仙骨裂孔の外1寸5分に取る.
    27上髎(じょうりょう)  第1後仙骨孔部に取る.
    28次髎(じりょう)  第2後仙骨孔部に取る.
    29中髎(ちゅうりょう)  第3後仙骨孔部に取る.
    30下髎(げりょう)  第4後仙骨孔部に取る.
    31会陽(えよう)  尾骨下端の外5分に取る.
    32承扶(しょうふ)  殿溝の中央に取る.  (注)坐骨神経幹が深部を走る.
    33殷門(いんもん)  後大腿部のほぼ中央、承扶穴と委中穴を結ぶ線のほぼ中央に取る.(注)坐骨神経幹が深部を走る.
    34浮郄(ふげき)  委陽穴の上1寸、大腿二頭筋の内縁に取る. (注)総腓骨神経幹が走る.
    35委陽(いよう)  膝窩横紋の外端、大腿二頭筋の内縁に取る. (注)総腓骨神経幹が走る.
    36委中(いちゅう)  膝窩横紋の中央に取る. (注)脛骨神経が深部を走る.膝窩動脈が通る.
    37附分(ふぶん)  第2・第3胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    38魄戸(はくこ)  第3・第4胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    39膏肓(こうこう)  第4・第5胸椎棘突起間の外3寸に取る.こうこう膏肓
    40神堂(しんどう)  第5・第6胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    41言意 言喜(い き)  第6・第7胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    42膈関(かくかん)  第7・第8胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    43魂門(こんもん)  第9・第10胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    44陽綱(ようこう)  第10・第11胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    45意舎(いしや)  第11・第12胸椎棘突起間の外3寸に取る.
    46胃倉(いそう)  第12胸椎・第1腰椎棘突起間の外3寸に取る.
    47肓門(こうもん)  第1・第2腰椎棘突起間の外3寸に取る.
    48志室(ししつ)  第2・第3腰椎棘突起間の外3寸に取る.
    49胞肓(ほうこう)  正中仙骨稜第2仙椎棘突起部の下外方3寸に取る. (注)次?穴に並ぶ.
    50秩辺(ちつぺい)  正中仙骨稜第3仙椎棘突起部の下外方3寸に取る. (注)中?穴に並ぶ.
    51合陽(ごうよう)  委中穴の直下3寸に取る.
    52承筋(しょうきん)  委中穴の下、腓腹筋の最もふくらんだところで、内側頭と外側頭の筋溝に取る. (委中穴の下、ほぼ5寸に当たる)
    53承山(しょうざん)
    54飛陽(ひよう) 絡穴 崑崙穴の上7寸、腓腹筋下垂部の外縁、腓腹筋とヒラメ筋との間に取る.
    55跗陽(ふよう)  崑崙穴の上3寸で、アキレス腱の前に取る.
    56崑崙(こんろん) 経火穴 外果の最も尖ったところの高さで、外果とアキレス腱の間、陥凹部に取る.
    57僕参(ぼくしん)  崑崙穴の直下、踵骨外側面の陥凹部に取る.
    58申脈(しんみゃく)  外果直下5分に取る.
    59金門(きんもん) 郄穴 申脈穴の前下方、踵立方関節の外側陥凹部に取る.
    60京骨(けいこつ) 原穴 第5中足骨粗面の後下際、表裏の肌目陥凹部に取る.
    61束骨(そくこつ) 兪木穴 第5中足指節関節の後、外側陥凹部に取る.
    62足通谷(あしつうこく) 栄水穴 第5中足指節関節の前、外側陥凹部に取る.
    63至陰(しいん) 井金穴 足の第5指外側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.
⑦ルート
足の太陽膀胱経
内経を中心とした流注
・・・・
  • ⑥ルート手の太陽小腸経の終わる所、目の内まなじり睛明穴より上がって髪際に至り、
    神庭穴の部にて左右に交わり、上行して通天(つうてん)穴の部より督脈経の百会穴に至って左右に交わり、 中に入って脳を絡い出でて項(うなじ)に下る。
    支脈は百会より左右に別れて耳の上角に上がる。
    本経は項を下って大椎を過ぎ、背の両側1寸半を下り、各臓腑の兪穴を連ねて腰の中に入り、 腎を絡い膀胱に属する。
    更に臀部を通り、大腿の後側を下って膝膕(しつこく)中に入る。
    別に天柱穴より別れた第二側線は、 背の両側3寸の背腰部を下り、臀部を経て脾枢を過ぎ、膝膕の部にて本経と合する。
    下腿の後側を経てて外果の後を通り、足の外側を経て第五指の外端の至陰(しいん)穴に至る。

⑦ルート 足の太陽膀胱経 内経を中心とした流注図   c2082

膀胱経の「心のゆらぎ症状.心の病」は、脾経の気が身体を流れるルート(流注)に病状が出ます。

 

腎水の変動(ゆらぎ) 身体症状の分類コーナー

  • 先の腎水経の「心のゆらぎ」に該当する精神状態があった方はこちらのコーナーもお読みください。
  • これらの症状も、身体的随伴症状に該当します。
  • 腎水経が改善対象になる症状についてまとめました。
  • 点検してみましょう。

腎水の変動 (ゆらぎ) 身体症状の分類表

 項目  身体症状分類例
食欲
  • 食欲はあるが食べられない。
 ②
大便について
  • 慢性の下痢。
  • 慢性の便秘。
  • 大便が出てもスッキリしない。
  • 不安定。
  • お腹の裏が引きつる。
  • 一週間以上の便秘。
  • コロコロ便。(兎便)
 ③
小便について
  • おねしょ(尿失禁)。
  • 夜間に小便に行く。
  • 尿量が多く色は希薄。
  • 不安定。
  • 尿に泡が多い。
  • 尿の色が赤茶色。
 ④
睡眠について
  • 眠りが浅い。
  • 怖い夢を見る。
  • 夜間、トイレに起きる。
  • 朝早く目が覚める。
 ⑤
皮膚について
  • 足の裏がほてる。

肩や背中の状態
  • 慢性の頚肩腕症候群。
  • 五十肩で骨や軟骨に異常。
  • 右上の背中の痛み。

腰部の状態。
  • 生理痛。
    生理不順。
    おりもの。
    生理の量が多い。
    生理の量が少ない。
  • 肩や背中がの重だるさ。
    後屈で痛み。
    下肢にかけての痛み。

膝の状態。
  • 膝に水が溜まる。
  • 膝関節変形。
  • 腰痛を伴う。

頭部の状態。
  • 後頭部の痛み。
  • 頭頂部の痛み。
  • 頭の向きを変えるとメマイがする。

腹部の状態
  • 下痢を伴う腹痛。
  • 夜間の頻尿を伴う腹痛。
  • しぶり腹。
 ⑪
風邪引きに伴う症状。
  •  寒さを背中にゾクゾク感じる。
  • のどの真ん中が痛む。

四肢の状態。
  • 足先が冷たい。
  • 朝、手足が浮腫む。

全身の状態。
  • 浮腫。
  • 熱無く震えがくる。
  • 上焦の汗
  • (虚熱で腎が弱り虚熱が胸に上がり胸苦しくなり汗が出る)
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肺金 『心のゆらぎ』 :メインタイトル

「わかりやすい鍼灸のお話しコーナー」の
「心の病(やまい)を改善するコーナー 」掲載用考察文章。

肺金(はいきん)タイプ : 肺金『心のゆらぎ』  k4 コーナー 掲載用文章。

肺金タイプの長所はこんな点ですね。

  • 子供に対する母親の愛情です。
  • 人に対する「優しい気づかい」が自然にできる人です。
  • 人に対する「温かい心配(こころくばり)」が自然にできる人です。
  • 仕事においては、人々が失敗しないように気配(きくばり)する人です。
  • 相手の心情を汲み取り、共に行動します。
  • 我が身を犠牲にしても、正しい行い「正義」を守る人です。
  • すべての人を等しく愛する 「 博愛(はくあい)精神」を持っています。
  • 何事にも、相手が誰であろうが、
  • 力強く立ち向かってゆく精神力、気魄(きはく)を持っています。

肺金タイプの弱点とは。

  • 「優しい気づかい」から、「心配・不安」の感情に移り変わります。
  • 何事をするにも心配し、悪い事態を予想します。
  • 憂(うれ)いが大き過ぎ、憂鬱 (ゆううつ) で心が晴れません。
  • そして、嘆(なげ)き、悲(かな)しみ、辛(つら)くなります。

肺金の機能と五行的役割りについて。

肺者.相傅之官(そうふのかん).

  • (肺は君主心を助け守る官職です。)
心の機能は物事を認識する働きです。
心の初めの仕事は、物事を認識する機能です。
これは、目・耳・舌・鼻・肌の五感器が担います。
五感器の働きは(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)です。
そして、また、
物事を認識したた事に対して心の感情が同時に反応しています。
心者、神明出焉(しんめいこれよりいづ)と言われ、人間の感情は心より現されます。
神明出焉とは、人間の心の感情:思考、情動、意思です。
また、
東洋医学の五行論では、心者の感情は他の四臓にも感情を担当させています。
四臓は肝・脾・肺・腎です。

まとめ
目で見ること(視覚は肝が担当)そして、心の同時感情反応。
耳で聞くこと(聴覚は腎が担当)そして、心の同時感情反応。
鼻で嗅ぐこと(嗅覚は肺が担当)そして、心の同時感情反応。
舌で味わうこと(味覚は脾が担当)そして、心の同時感情反応。
体で感じること(触覚は肺が担当)そして、心の同時感情反応。

ーーーーーーーーーーーーーーー

そして、
肺は君主心を助け守る総理大臣の役割りを持っています。

肺金タイプ、心の病『心のゆらぎ』の形態について。

  • 肺金タイプの人が長所の良い面だけなら病気になる事はありません。

  • ここのコーナーでは、
  • 『心のゆらぎ』(気持ち・心情・思い・感情)、心の変化と動きに注目ます。
  • 肺金タイプが「心の病)」「気の病」に陥った時の症状を診ていきます。
  • また同時に付随する身体症状も取り上げてみます。
 ・

肺金タイプ:心のゆらぎ症状・付随する身体症状 ・の表 NO1:

 肺金タイプ:心のゆらぎ症状・付随する身体症状 ・虚実分類所属経絡の表
心のゆらぎ症状 付随する身体症状 所属経絡
虚実分類

心配事があります。

不安感がつのます。
悪寒戦慄(おかんせんりつ)します。

  • 身体がゾクゾクして寒(さむ)で震えるます。

  • 身体が熱くなります。
  • 喉に痺れが出ます。
大腸経
実する時

心配事があります。

不安感がつのます。
  • 腸が鳴ります。
  • 白い下痢便になります。
  • 咽渇きます。
  • 唇が乾きます。
大腸経
虚する時
悲しみ愁(うれ)いています。

悲しみ、憂(うれ)いています。

  • 肩こりできついです。、
  • 鎖骨の上の中ほどに痛みが出ます。
  • 上気します。
  • 喉に腫れ物ができます。、
  • 胸が張って汗がダラダラと出ます。
  • 原因も無く泣けて涙が止まらない。
肺経・
大腸経が
実する時
悲しみ愁(うれ)いています。


悲しみ、憂(うれ)いています。

  • 呼吸困難になる時があります。
  • 呼吸微弱になる時があります。
  • 咳が出ます。
  • 咽が乾きます。
  • 皮膚感覚麻痺が起こる時があります。
  • 体も心もじっと動かず悲嘆に暮れる。
肺経・
大腸経が
虚する時
気分が落ち込み塞(ふさ)がっています。

こもりがちな状態です。

重苦しい気分です。

メランコリーです。
憂(うれ)いが大き過ぎると、
気が萎(ちぢ)んで胸に集まり、
肺経の病気になります。

  • ①咳が出ます。
  • ②寒熱往来。
  • ③肩こり。
  • ④皮膚病。

肺経
大腸経が
虚する時
潔癖(けっぺき)症
  • 例えば
    ドアの取っ手をもてない。
    手を洗う為に必要以上に石鹸を使う、
    入浴すれば長時間出て来られない。
呼吸器疾患


皮膚疾患

  • 日光アレルギー
    接触性湿疹
    アトピー性皮膚炎
肺経
虚証
心気症の症状:
  • 健康状態の不調が気にかかり、
    本当の病気でもないのに、
    重い病気にかかっていると
    心配します。
肺金の変動 、
身体症状分類例を
参照してください。
肺金
変動
神経症の症状:
  • 軽いノイローゼ
    不安神経症
    パニック障害
    恐怖神経症
    強迫神経症
肺金の変動 、
身体症状分類例を
参照してください。
肺金
変動

肺金タイプ:心のゆらぎ症状・付随する身体症状 表 NO2:

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※ 参考として他の経絡変動(肝経・心経・脾経・腎経)も掲載しています。
(山口一誠の「心の病」陰陽五行虚実分類 研究コーナー 77 より転記コピー)
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肺金経の「心のゆらぎ」と随伴症状 図表

 心のゆらぎ症状  備考・随伴症状  分類
神経症の範囲分類:
  • 不安神経症,ヒステリー反応,強迫神経症,神経症的うつ状態,
    神経衰弱,離人症などを包括して神経症と呼んでいる。

    心理的な原因によって起こる心身の機能障害。
    精神疾患にみられる人格の障害がないが、
    自分は病気だという意識がある。
神経症は
主として
肺経変動
として
取り上げる
 突然、不安感がおそってくる。 動悸(どうき)、胸苦しさ、息切れ、

呼吸困難などが起こる。

不安
神経症

肺経変動
些細なことが頭から離れなくなってしまい不安になる。 強迫
神経症

肺経変動
 ドアの取っ手をもてない。
手を洗う為に必要以上に石鹸を使う、
入浴すれば長時間出て来られない。
潔癖症

肺経変動
会いたくない相手に対して、
必要以上に不釣り合いなほどの激しい恐れを抱く。
腎経変動
としての
神経症
気分が落ち込み、沈だ状態が長く続ている。
憂うつである。
悲しい気持ちになる。
音楽を聴いても、テレビを見ても、楽しさを感じられない。
無気力で、やる気が起こらない。
今まで好きだったことに興味が持てない。
口数が少なくなり、声が小さくなってきた。
頑張って話さないと声がかすれて相手に届かない。
理由もなく涙が出る。
些細なことにも悲しくなる。涙が出る。
気分が落ち着かない。
熟睡できない。
朝早く目が覚める。
食欲がない。美味しく感じられない。
疲れる。
体がだるい。
肩や首の凝りが取れない。
頭痛や頭の重さを感じる。
息苦しさや、胸の苦しさを感じる。
喉に異物感を感じる。
酒の量が増えている。
神経症的
うつ状態

肺経変動
としての
うつ分類
イライラする。
気分が落ち着かない。
どうしてこんな状態になったのか不安でパニックになる事がある。
理由もなく涙が出る。
些細なことにも悲しくなる。涙が出る。〔肝〕〔肺〕
決断力や判断力が低下している。〔脾〕〔肝〕

肝経変動
としての
うつ分類
音楽を聴いても、テレビを見ても、楽しさを感じられない。 心経変動
としての
うつ分類
思考力や集中力の低下して、考えがまとまらない。
勉強や仕事がはかどらない。
何をするのも億劫で面倒になっている。
無気力で、やる気が起こらない。
今まで好きだったことに興味が持てない。
決断力や判断力が低下している。〔脾〕〔肝〕
脾経変動
としての
うつ分類
何でも悪いほうに考える。
自分に自信が持てなくなっきた。
親や配偶者に申し訳ないと思う。
生きていくのがつらい。
死んだほうがましだと思う事がある。
腎経変動
としての
うつ分類

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肺金タイプ : 肺金『心のゆらぎ』 k4

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:これよりのコーナーは治療家の先生方に検証して頂くものです。

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「心の病」を中心にした 陰陽五行虚実分類 研究コーナー

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