経穴と主治、手の少陽三焦経 10r

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経穴と主治、手の少陽 三焦経 (23穴)

経穴と主治、10r

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経穴目次、 10ルート:手の少陽 三焦経 (23穴)

、 ☆の記号は『鍼灸重宝記』で取り上げている経穴です。

経穴名

1関衝(かんしょう)
2液門(えきもん)
3中渚(ちゅうしょ) ☆
4陽池(よう ち) ☆
5外関(がいかん)
6支溝(しこう)  ☆
7会宗(えそう)
8三陽絡(さんようらく)
9四瀆(し とく)
10天井(てんせい)   ☆
11清冷淵(せいれいえん)
12消濼(しょうれき)
13臑会(じゅえ)   ☆
14肩髎(けんりょう)
15天髎(てんりょう)
16天牖(てんゆう)  ☆
17翳風(えいふう)  ☆
18瘈脈(けいみゃく)
19顱息(ろ そく)
20角孫(かくそん)
21耳門(じもん)  ☆
22和髎(わりょう)
23絲竹空(しちくくう)

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参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図

ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。
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経穴と主治詳細、 10ルート:手の少陽 三焦経 (23穴)

注1、文一行目は鍼灸学校にての流注番号、経穴名、所属経絡、取穴部位の記載です。

注2、『鍼灸重宝記』の経穴と主治は、

経穴名:
取穴:
灸法:
針法:
主治:
の順に掲載します。

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1 関衝(かんしょう) 井金穴・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位: 薬指尺側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る.
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2 液門(えきもん) 栄水穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:手背にあり、第4中手指節関節の下、尺側に取る.

『鍼灸重宝記』  液門 えきもん (二穴)

取穴: 手小指と無名指との問、無名指の本節の前にあり 、拳を握りてとる。
灸法:灸三壮。
針法:針二分、 留ること二呼、
主治:
瘧(おこ)り、むなさはぎ 、咽腫れ、手肘いたみ、頭つう、 目赤く渋り、耳きこへず、齦(はぐき)いたむを治す。

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3 中渚(ちゅうしょ) 兪木穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位: 手背にあり、第4中手指節関節の上、尺側に取る.

『鍼灸重宝記』 中渚 ちゅうしょ (二穴)

取穴: 手小指と無名指との問、無名指の本節の後へ臨みの中、すなわち液門のしりヘ1寸ほどにあり 。
灸法:灸二三壮、
針法:針二分留ること三呼。
主治:
熱病汗出ず、 目まひ、頭つう、咽はれ、 耳きこへず、 目膜を生し 、久瘧(きゅうぎゃく)、肘手指いたみ屈伸ならざるを拾す。

三焦の虚これを補すベし 。

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4 陽池(ようち) 原穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:手関節後面横紋のほぼ中央にあり、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取る.(注)手関節後面横紋中で、橈骨端と尺骨茎状突起間で、手根骨との間の陥凹部にある.

『鍼灸重宝記』  陽池 ようち (二穴)

取穴: 小指と無名指との間を筋骨にしたがひ推上せば、腕にて指の止る処、腕の中にあり 。
灸法:禁灸。
針法:針二分、 留こと六呼、
主治:消渇、 口乾き 、おこり、肩ひぢいたみ、折傷を治す。

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5 外関(がいかん) 絡穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:陽池穴の上2寸、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取る.

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6 支溝(しこう) 経火穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:陽池穴の上3寸、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取る.

『鍼灸重宝記』 支溝 しこう (二穴)

取穴: 直に陽池(ようち)の上三寸、両骨の問、陥みの中。
灸法:灸三壮五壮十四壮 、
針法:針二分三分、留ること七呼。
主治:
熱病汗出ず、かたひぢ痺(しびれ)おもく、 脇いたみ、手足挙らず、霍乱(カクラン:日射病:激しい吐き気・下痢などを伴う急性の病気)、嘔吐、 口喋て開かず、
心悶へ、 心痛、 傷寒、 疥癬(かいせん:ヒゼンダニによる感染症)、 妊婦脉通ぜず、 産後血暈を治す。

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7 会宗(えそう) 郄穴 ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   支溝穴の尺側1寸で、小指伸筋腱と尺側手根伸筋腱の間に取る.
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8 三陽絡(さんようらく)・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   陽池穴の上4寸、総指伸筋と小指伸筋の間に取る.
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9 四瀆(し とく)   ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   陽池穴の上5寸、総指伸筋と小指伸筋の間に取る.(注)前腕後側のほぼ中央に当たる.
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10 天井(てんせい) 合土穴・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:肘頭から肩髎(けんりょう)穴に向かい上1寸、肘関節を屈曲して取る.

『鍼灸重宝記』 天井 てんせい (二穴)

取穴: 肘しりの尖骨の后一寸、 両筋の問、肘のつがひ陥みの中。
灸法:灸三壮五壮。
針法:針三分あるいは一寸、留ること七呼、
主治:
心痛、咳嗽、上気、唾に膿血まじり、不食、寒熱、臥ことならず、驚悸(驚き動悸する)、てんかん、中風、耳きこへず、 喉痺(のどしびれ)、 目じり痛み、 頬はれ、 耳後・ 肘いたみ、 うちみ、 腰臗(ようかん)・項頚いたみ、 大風痛む処を知ず、心わろく 、 脚気を治す。。

腰臗(ようかん:腰の骨で、腸骨・坐骨・恥骨が互いに癒合したもの。)

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11 清冷淵(せいれいえん) ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:  肘頭から肩?穴に向かい上2寸に取る.
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12 消濼(しょうれき)・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:     臑会穴と清冷淵穴の中央に取る.(注)肘頭の上4寸5分に当たる.(注)橈骨神経幹が走る.
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13 臑会(じゅえ)  ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:肩髎(けんりょう)穴から肘頭に向かい下3寸に取る.

『鍼灸重宝記』 臑会 じゅえ (二穴)

取穴: 肩の前の廉、肩の頭を下ること三寸、天井を自的にとる。
灸法:灸五壮七壮、
針法:針五分七分、留ること三呼。
主治:肘痛しびれカなく 、癭瘤(えいりゅう:こぶ)、をつかさとる。

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14 肩髎(けんりょう) ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   肩峰外端の後下際に取る.  (便法)患者の上肢を水平に持ち上げ、肩関節の前後に現れる凹みのうち、後ろの凹みに取る.
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15 天髎(てんりょう) ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   肩甲骨上角の外上方で、肩井穴と曲垣穴の中間に取る.
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16 天牖(てんゆう)     所属経絡:三焦経・ 取穴部位:乳様突起の後下方で、胸鎖乳突筋の後縁に取る.

『鍼灸重宝記』 天編 てんゆう   ( 二穴)

取穴: 風池の後へ、項の竪の髪のはへぎわ、瘂門(あもん)所属経絡:督脈の両傍。

灸法:針法: 針灸ともに禁。

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17 翳風(えいふう)    所属経絡:三焦経・ 取穴部位: 耳垂の後方で、乳様突起と下顎枝の間、陥凹部に取る.(注)顔面神経幹が深部を走る.

『鍼灸重宝記』 翳風 えいふう (二穴)

取穴: 耳の尖の後への下角、陥(へこ)みの中を推ば耳の中へ応へいたむ処。
灸法:灸三壮 より七壮にいたる 、
針法:針三分七分。
主治:耳聾(じ‐ろう:耳が聞こえないこと。)、 耳鳴、 口眼ゆがみ、頬はるるを治す。

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18瘈脈(けいみゃく)・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:     角孫穴と翳風穴の間を3等分し、下から1/3のところで、乳様突起の前、陥凹部に取る.
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19 顱息(ろ そく)  ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   角孫穴とけいみゃく瘈脈穴の中間、陥凹部に取る.
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20 角孫(かくそん)  ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   耳を前に折り、その上角に当たるところで耳輪の直上髪際に取る.
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21 耳門(じもん) 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:耳珠の前上方で珠上結節の前、陥凹部に取る. (注)浅側頭動脈拍動部に取る.

『鍼灸重宝記』 耳門 じもん(二穴)

取穴: 耳の前、珠子の上、起る肉の鈌(かけ)たる処、陥の中。
灸法:禁灸。
針法:針三分、
主治:耳鳴、聤耳(ていじ:みみだれ)、耳瘡(じそう:傷、かさぶた)、歯齲(しくう:虫歯)、唇吻ゆがむを治す。

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22 和髎(わりょう)  ・ 所属経絡:三焦経・ 取穴部位:   頬骨弓後端の上際で、動脈拍動部に取る.
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23 絲竹空(しちくくう)  所属経絡:三焦経・ 取穴部位: 眉毛外端の陥凹部に取る.

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参考:五要穴等の取穴文章と取穴写真図

ゆっくり堂鍼灸院の取穴文章と取穴写真図を掲載します。

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10、ルート:手の少陽三焦経(23穴)

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1 関衝(かんしょう) 井金畏穴

部位: 環指尺側 、爪甲根部を去ること1分にあり。

取り方:井穴については、古典に「 爪甲根部を去る事、韮葉(にらは)の如くにあり」という表現が最も多い 。
韮葉の幅はl分程であるから 、このように表現したのであろうという説もあるが、
実際にはそうではなく、井穴のある所を軽く押してみると微かなシワが 2、3 本あって 、
その先がくっついていて韮葉の先の尖った所のようになっている 。
その上に取るという意味である 。
従って「爪際よりわずかに押上げると指骨に突きあたる 。 ここに取る 。

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2 液門(えきもん)榮水剋穴

部位: 手背第4・第5中手指節関節の間 、やや下方 、赤白肉の間にあり 。

取り方:第 4 中手指節関節の尺側の下際に取る 。

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3 中渚(ちゅうしょ) 兪木母穴   ☆

部位: 手背の第 4・第 5 中手指節関節の間、やや上方陥中にあり。

取り方:液門穴の上方1寸位の陥凹部に取る 。

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4 陽池(よう ち) ・原穴  ☆

部位: 手関節背面の中央 、陥中にして 、指伸筋の中指枝と環指枝の腱の間にあり 。

取り方:五指伸ばして、手関節に力を入れると中央に指伸筋の腱が数本現われる、その中指枝と環指枝の間に取る 。

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5 外関(がいかん)・絡穴

部位: 陽池穴上方 2 寸 にあり。

取り方: この穴は心包経の内関穴と表裏をなしている 。

陽池穴の上方 2 寸位の所で下 橈尺関節の上縁 、指伸筋腱の尺側の陥凹部に取る 。

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6 支溝(しこう) 経火自穴 ☆

部位: 陽池穴の上方 3寸 、 指伸筋の尺側陥中にあり。

取り方:三焦経は指伸筋と小指伸筋の間を経過しており 、陽池穴の上方 3 寸 、指伸筋尺側の陥凹部に取る 。

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7 会宗(えそう)郄穴(げきけつ)

部位: 陽池穴の上 3 寸 、 支溝穴の尺側 5 分 にあり。

取り方:支溝穴より小指伸筋を尺側に越えた所に取る 。

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8 三陽絡(さんようらく)

部位: 陽池穴の上方 4 寸 にあり。

取り方:陽池穴の上方 4 寸で2つの筋の間に取る 。

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9 四瀆(し とく)

部位: 前腕部、肘頭の下方 5 寸 、尺骨と橈骨の陥中にあり。

取り方:手関節と肘頭の間を取穴法で1尺と見、ほぼ前腕中央 、指伸筋と尺側手根筋の間に取る 。

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10 天井(てんせい) 合土子穴  ☆

部位: 肘頭の上方 1寸 、 上腕三頭筋腱と上腕骨の間の陥中にあり。

取り方:肘を少し屈し 、肘頭より1寸ばかり上方で上腕三頭筋腱の橈側 、上腕骨との間の陥凹部に取る 。

ここを押すと指の方に響く 。
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10、ルート:手の少陽 三焦経(23穴)おわり

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