堅(ケン)の脉状とその手技
小項目 番号 e214
1 | 陽経の脉状名 | 堅(ケン)の脉 |
2 | 堅の脉状の特徴 | 枯れた木の小枝か、古びた紙の紐(ひも)に触れるような艶と潤いのない堅い脉状。「枯の脉状」よりもやや堅く、強く触れる脉状。・血の変動によって現れる邪である。 |
3 | 対象者 | 慢性病を持つ、虚体患者。身体がだるくさっぱりしないと訴える者。 |
4 | 用 鍼 | ステンレスの2番鍼。 |
5 | 本治法の 対象穴 |
陽経の反応点、多くは絡穴が用いられる。 ・ 触覚所見によっては、郄穴、原穴等を代用する。 |
6 | 本治法の 実技の手順堅の手技 |
(1)経絡の流れに逆って取穴し、押手を構える。・(2)刺手は竜頭を軽く持ち、補法の手さばきで3~4ミリ刺入し、 幅広の抜き刺しを繰り返し、抵抗が取れたら、 (3)押手にて穴所に密着させ、スーッと抜き去る。 |
7 | 本治法の効果 | 治療宜しければ、 締まって艶のある和緩を得た脉状になり、 身体が軽くなる。 |
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※ 瀉法の手技は、邪気を除くもの。
瀉法の目的は邪実である。
実するものは之を瀉す。
邪実は内外の邪による分類から、大きく二つに分類されます。
①外因による邪としての、外邪実。
②内因による邪、生体の内部的アンバランス、歪みよる邪である、旺気実。
さらに、
②の旺気実は生体の「生気の不足」による「虚性の邪」があり、
この「虚性の邪」は3つの脉状に分類され、それぞれを治す手技があります。
「虚性の邪」の分類は塵(ジン)・枯(こ)・堅(ケン)の3つです。
※ 本治法における瀉法の基本。
陰経(臓の経:肝・心・脾・肺・腎・心包)脉に対して、陰経の生気を補うと、
陽経の脉状に邪実の脉状が浮き上げられます。
陽経・陽部(腑の経:胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)に現れる邪実の処理の方法です。
この邪実の脉状「虚性の邪」を瀉法します。
虚性の邪の基本の邪実の処理を「補中の瀉法」と呼称します。
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堅(けん)の刺鍼手技。 (最新版)2015.5.15.
堅(けん)の脉状の特徴は、「枯れた枝」の様である。
目的は「血の主り」の調整。
用鍼(使用する鍼)は銀またはステンレス2番鍼。
堅(けん)の手順の唱和 【 】内は注意事項。
1.経の流れに逆らって取穴します。
2.押手を作り(構え)ます。
3.竜頭を軽く持ち、
4.押手の中に鍼を入れます。
5.鍼先をゆっくりと穴所に近付けます。
7.静かに接触。
8.補います。【押手の下面を合わせ、充分に補う。】
9.刺動法を軽く加えます。【やや巾広に2ミリ程度。】
10.鍼先の抵抗が緩んだら 、【抵抗が完全に緩むと脉が開くので注意。】
11.押手の下面を穴所に密着させ、【密着度は枯(こ)の2倍位を目安にする。】
12 スーッとゆっくりと抜鍼します。
13.押手を離します。【一呼吸してから押手を離す。 鍼口は閉じません。】
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