浮実の脉とその手技 e210

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 浮実の脉とその手技

                                 小項目 番号  e210

 陽経の

脉状名

 浮実の脉

 陰経の脉状  始めは、気の変化で起こる浮脉。浮大の脉にして、数脉の高熱患者・有熱患者の脉状。本治法の基本に基づき陰経の生気を補うと、

陽経の脉状に 「浮実の脉状」邪実の脉状が浮き上げられます。

 浮実の脉状の特徴  浮大数の脉が、やや締まって遅くなる。
 対象者  気の病症(精神不安定)を現す患者。 高熱患者。 有熱患者。
 用鍼使用する鍼  ステンレスの1番~2番鍼。
本治法の
実技の手順瀉法の手技
 (1)経絡の流れに逆って取穴し、押出を構える。(2)刺手は竜頭をある程度しっかり持ち、すみやかに2~3ミリ刺入し、
幅狭に抜き刺しを行う。抵抗が取れたら、(3)押手にてパーッとゆっくり下圧をかけ、鍼は、おもむろに抜鍼する。
 本治法の
効果
 1本の鍼で、肺炎や腎盂炎の高熱患者で、悪寒震えの激しい症状の場合でも、これを正しく施術すれば、

患者の背中に汗が吹き出て、解熱し治癒する。


※ 浮実の脉状に対する考察

瀉法の手技です。

旺気実(生体の内部的アンバランス、歪みよる邪である。)の処理の方法です。

陽経(腑の経:胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)に現れる邪実の処理の方法です。

本治法における瀉法の基本。

陰経(臓の経:肝・心・脾・肺・腎・心包)脉に対して、陰経の生気を補うと、

陽経の脉状に邪実の脉状が浮き上げられます。

そして、この邪実(浮実の脉状)を瀉法します。

浮実の刺鍼手技。(最新版) 2015.5.15.

目的は「気の主り」の調整。

用鍼(使用する鍼)はステンレス1・2番鍼。

浮実の刺鍼手技総論。

気は陽にして浅く積極的で変化し易いものですから、
浮実に対する手法は、浅く刺し手早く行います。

 

 浮実の手順  【 】内は注意事項。

1.経の流れに逆らって取穴します。

2.押手を作り(構え)ます。

3.竜頭をある程度しっかりと持ち、

4.押手の中に鍼を入れます。

5.鍼先をゆっくりと穴所(けつしょ)に近付けます。

6.静かに接触。

7.目的の深さまで、速やかに刺入します。【深さの目安は2~3ミリ。痛みを与えないように刺入。】

8.巾ぜまに抜き刺しします。(チャーカ ・チヤーカ)

9.鍼先の抵抗が緩んだら、パーッとゆっくり下圧をかけ、

10.ゆっくりと抜鍼します。【押手は下圧をかけたまま。】

11.押手を離します。【一呼吸してから押手を離す。】


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