脳を育てる食べ方・遊び方 h013

脳を育てる食べ方・遊び方

今回は「食べ物文化10月号」(芽生え社・発行)の特集「脳を育てる食べ方・遊び方」より、4名の先生方を紹介します。
結婚・出産を考えていらっしゃる方、今、妊娠されているお母さん、3歳児までを育てていらっしゃる方に、とてもためになる特集誌です。


(1)「人間の心を耕す食」

京都大学名誉教授 大島清さん

凶悪な暴力行為の芽は、胎児期から2歳までに形成される。
脳が受けた情報で神経の回路をつくる能力は2-3歳で頂点に達する。
9歳ぐらいになると人間行動の司令部であるソフトウェアは完成して調整がむずかしいけれど2歳ごろなら修正可能です。
「食育は人間教育である。」
生まれてすぐ母乳を吸う乳児は、己のアゴで乳房を把握する事によって母子の絆をつくっていきます。
「どのように食べるか」
硬柔を問わず、口の中に入れた食べものは、20回租借することです。
これを1日続けると唾液が1.5リットル出ます。
唾液の効用は、ふんだんな免疫物質、生長因子、脳の中枢に働く神経調節因子も出ますから脳の神経細胞への影響は大きいのです。
もう1つは、アゴを使った咀嚼(そしゃく)運動です。乳幼児期に、その習慣をつけておくことが重要です。
10歳ぐらいまでの脳の神経配線を順当につくるためには、日常3回のリズムで摂取する「食」ほどよい手段はありません。

(2)「脳のためによい食事」

元・東京大学医学部講師 酒井一夫さん

脳の活動を支える神経伝達物質。
アセチルコリン(記憶に関係)
ノルアドレナリン(驚きや怒りの伝達物質)
セロトニン(感情のコントロール)
エンドルフィン(鎮静作用を持つ)
サブスタンスP(食欲に関係します)
これらの神経伝達物質の原料は、良質のタンパク質です。

(3)「化学物質の子供への影響」

尚けい女学院短期大学教授 北條祥子さん

脳神経系に化学物質の影響を受けやすいのは、胎児期と乳幼児期です。
成熟した脳には、血液中の有害物質を脳に入れない仕組みがあります。この仕組みを「血液脳関門」と言います。神経細胞の出入り口にある関所のようなものだと考えてください。
「血液脳関門」が完成するのは、2歳くらいです。つまり、胎児期や乳幼児期は、甲状腺ホルモンの指令で脳が発達する大事な時期であるにもかかわらず、防衛機構も発達していないので、化学物質の影響をとても受けやすいのです。
環境ホルモン・ダイオキシン・PCBが今問題になっています。
「17歳の少年犯罪」や「キレやすい子供」ができる一因であると言う研究者もいます。

(4)「子供の遊びと脳の発達」

日本体育大学院教授 正木健雄さん

「じゃれっこをする子供の目がキラリと光る」これは大脳・前頭葉が旺盛に働いている時です。
子供の、取っ組み合いで興奮して力を出しすぎると相手を泣かしてしまうので、適当に考えて抑制をすることを身体で覚えます。
哺乳動物はみな幼いときこのような遊びを親きょうだいでしていました。
「心」のやさしさは「遊び」に熱中した子供ほど正しく育つのです

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