三七難

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難経 第三十七難

     ank037

 

ゆっくり堂の『難経ポイント』第三十七難

※ 三十七難のポイント其の一は、五臓の気と五根の働きについての論述です。

※ 三十七難のポイント其の二は、五根の正常機能が述べられている。

※ 三十七難のポイント其の三は、(2016.2.04、記帳)
営気が正常に循環すれば、身体の内部の五臓六腑を温め、外部では皮膚を艶よく潤すことが出来る。

鍼術は身体を温(あたた)め潤(うるお)す治療技術です。
だから血行が良くなり細胞が元気になって病気が改善されます。
これが、病気を治す鍼術のメカニズム、補法・瀉法の奥義です。


※ 難経臨床&エトセトラより。

臨床上は、五根の正常を知る事で、五臓の変動を知る手だてとなる。

身体が健康で正常な場合は、

昼には陽脉に営気が六腑を循り営養する。

夜には陰脉に営気が五臓を循り営養する。

夜には陰脉に営気が五臓を循るので、夜は寝る事ができる。
昼には陽脉に営気が六腑を循るので、昼は起きて仕事が出来るのだと。

これが逆転する時に、昼間居眠りして、夜は不眠症になるのである。

営気が正常に循環すれば、身体の内部の五臓六腑を温め、外部では皮膚を艶よく潤すことが出来る。

五臓は、肝・心・脾・肺・腎 。 五根は、眼・舌・唇・鼻・耳

 難経 第三十七難 原文

(『難経』原本は底本:『難経』江戸・多紀元胤著、『黄帝八十一難経疏証』(国立国会図書館所蔵139函65号)オリエント出版、難経古注集成5(1982年)に影印)を参考にしています。

三十七難曰.
五藏之氣.於何發起.通於何許.可暁以不.
然.
五藏者.當上關於九竅也.
故肺氣通於鼻.鼻和則知香臭矣.
肝氣通於目.目和則知白黒矣.
脾氣通於口.口和則知穀味矣.
心氣通於舌.舌和則知五味矣.
腎氣通於耳.耳和則知五音矣.
五藏不和.則九竅不通.
六府不和.則留結爲癰.
邪在六府.則陽脉不和.陽脉不和.則氣留之.氣留之.則陽脉盛矣.
邪在五藏.則陰脉不和.陰脉不和.則血留之.血留之.則陰脉盛矣.
陰氣太盛.則陽氣不得相營也.故曰格.
陽氣太盛.則陰氣不得相營也.故曰關.
陰陽倶盛.不得相營也.故曰關格.
關格者.不得盡其命而死矣.
經言.
氣獨行於五藏.不營於六府者.何也.
然.
氣之所行也.如水之流不得息也.
故陰脉營於五藏.陽脉營於六府.如環之無端.
莫知其紀.終而復始.其不覆溢.人氣内温於藏府.外濡於腠理.

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三十七難の訓読

(井上恵理先生の訓読・解説:経絡鍼療(450号)と本間祥白先生の解説、福島弘道先生の解説を参考にして、山口一誠の考察文にて構成しました。)

三十七の難に曰く。
五藏の氣、何(いず)くに於(お)いて發起(はっき)し、何れの許(もと)に通ずるや、
暁(さと)すべきことを以(も)ってせんや否や。
然るなり。
五藏は、当(まさ)に上(かみ)九竅(くきょう)に関すべきなり。
故に肺氣は鼻に通ず、鼻和するときは香臭を知る。
肝氣は目に通ず、目和するときは白黒を知る。
脾氣は口に通ず、口和するときは穀味を知る。
心氣は舌に通ず、舌和するときは五味を知る。
腎氣は耳に通ず、耳和するときは五音を知る。
五藏和せざるときは、九竅通ぜず。
六府和せざるときは、留結して癰(よう)となす。
邪六府に在るときは、陽脉和せず、陽脉和せざるときは、氣之(これ)留る、氣之留るときは、
陽脉盛(さかん)なり。
邪五藏に在るときは、陰脉和せず、陰脉和せざるときは、血之留る、血之留るときは、陰脉盛なり。
陰氣太(はなはだ)盛なるときは、陽氣相營することを得ず、故に格と曰う。
陽氣太盛なるときは、陰氣相營することを得ず、故に関と曰う。
陰陽倶に盛にして、相營することを得ず、故に関格と曰う。
関格は、其の命を尽くすことを得ずして死すのみ。
經に言う。
氣独り五藏に行きて、六府に營せざるものは、何んぞや。
然るなり。
氣行(めぐ)る所は、水の流れる如く息(やす)むことを得ざるなり、
故に陰脉は五藏を營し、陽脉は六府を營す。
環(たまき)の端無きが如く、其の紀を知ることなく、終わって復(また)始まる。
其れ覆溢せざれば、人の氣、内に藏府を温めて、外に腠理(そうり)を濡(うるお)す。


詳しくは各先生の文献を参照されたし。
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三十七難の解説


三十七難の解説をします。

肝心脾肺腎の五臓の気は何処から起こり、何れの穴に通じているのか。
これは大事な臨床理論だが、理解に値するか否かも含めて判り易く説明しなさい。

お答えします。

五臓の気は、それぞれの臓器より起こり、鼻・目・口・舌・耳の九竅(くきょう)に通じている。

故に肺氣は鼻に通じている。
肺気が整い、鼻の機能が正常なら、香(かんばしい)気持ちのいい臭いを知る事ができ、
また臭(くさい)腐臭を知ることができる。
よって、香臭を感じなければ、肺経の変動があると診る。

肝氣は目に通じている。肝気が整い、目の機能が正常なら、物の色を識別できる。
よって、視覚に異常があれば、肝経の変動があると診る。

脾氣は口に通じている。脾気が整い、口の機能が正常なら、食べ物の旨い不味いが判断できる。
よって、食べ物の味が判らなくなり、何でも食べるようになると、脾経の変動があると診る。

心氣は舌に通じている。
心気が整い、舌の機能が正常なら、食べ物の五味(酸・苦・甘・辛・鹹)の味が判断できる。
よって、食べ物の五味が判断できなくなったら、心経の変動があると診る。

腎氣は耳に通じている。
腎気が整い、耳の機能が正常なら、五音〔角(カク)ミ・ 徴(チ)ソ・ 宮(キュウ)ド・ 商(ショウ)レ・ 羽(ウ)ラ一音階低 〕の音階の判断できる。
よって、五音の判断できなくなったら、腎経の変動があると診る。

五臓の気が不調の時には、九竅の鼻目口舌耳の機能に問題があるのだと。

〔解説〕六腑の陽経の気が不調の時には、皮膚に停滞が起こり腫物が出来る
〔井上恵理先生の解説補足、少し不明ありも、〕
臨床的には、腫物の出来方にもそれぞれある。
脾の変動からは、蕁麻疹が出る。
肺の変動からは、皮膚病が出る。
肝の変動からは、癰(よう)が出る。
腎の変動からは、疽(そ)が骨に出来る。骨が壊疽(えそ)を起こして崩壊していく疾患。

邪気が六腑にあるときは、陽脉が調和しなくなる。邪気が陽脉に留まる時と陽実の脉状になると。

邪気が五臓あるときは、陰脉が調和しなくなる。邪気が陰脉に留まる時と陰実の脉状になると。

陰脉は五臓を営養し、陽脉は六腑を営養する事が原則である。
今、邪気が陰にあって陰経が大いに邪実になるときは、陽経が虚して来る、その結果、陽腑を相営養できなくなり、「陰実陽虚」の甚だしいものを格と言う。

「陰氣太(はなはだ)盛なる」とは、慢性病で病気が重く、陰実になっている。
この様な時の治療は、陽気を治療して陰気を整え陰陽の調和をはかる事。

邪気が陽にあって陽経が大いに邪実になるときは、陰経が虚して来る、その結果、五臓を相営養できなくなり、「陽実陰虚」の甚だしいものを関と言う。

「陽氣太盛なる」とは、慢性病で病気が重く、陽実になっている。
この様な時の治療は、陰気を治療して陽気を整え陰陽の調和をはかる事。

邪実が陰陽共に客し実甚だしくなると、五臓六腑を相営養できなくなるこれを関格と言う。

関格の病状の者は、天命を全うする事ができず早死にする。

黄帝内経・霊枢の脉度篇から難経的に考察するに。

陰脉は五臓を営養し、陽脉は六腑を営養する事が原則である。
そしてまた、陰陽交流する事で生命が保たれている。
また、昼夜の関係からは主要な営気の循りは、
昼には陽脉に営気が六腑を循り、夜には陰脉に営気が五臓を循る事が原則である。
それでは、
陰脉に営気が五臓を循っている時には、六腑には営気は循っているのか、否か。
ここら辺を判り易く説明しなさい。

お答えします。

営気の行く所は、水の流れる如く停滞することなく十二経絡を循って臓腑陰陽を営養している。
よって、主要な営気の循りは原則の通りであるが、不足なく臓腑陰陽に営気を循らしている。

重ねて言うが、主要な営気の循りは、
昼には陽脉に営気が六腑を循り、夜には陰脉に営気が五臓を循る事が原則である。

夜には陰脉に営気が五臓を循るので、夜は寝る事ができる。
昼には陽脉に営気が六腑を循るので、昼は起きて仕事が出来るのだと。
これが逆転する時に、昼間居眠りして、夜は不眠症になるのである。

フラフープに端がない様に境目、切れ目なく、営気は十二経絡を終始循環をしているのである。

営気が正常に循環すれば、身体の内部の五臓六腑を温め、外部では皮膚を艶よく潤すことが出来る。

詳しくは各先生の文献を参照されたし。
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  三十七難の詳細解説

(井上恵理先生の訓読・解説:経絡鍼療(450号)と本間祥白先生の訓読・解釈、福島弘道先生の訓読・解釈を参考にして、山口一誠の考察文にて構成しました。)詳しくは各先生の文献を参照されたし。

山口一誠の考察により原文・訓読・解説(解説補足)の順に文章を構成します。

〔原文〕三十七難曰.
〔訓読〕三十七の難に曰く。
〔解説〕三十七難の解説をします。

〔原文〕五藏之氣.於何發起.通於何許.可暁以不.
〔訓読〕
五藏の氣、何(いず)くに於(お)いて發起(はっき)し、何れの許(もと)に通ずるや、
暁(さと)すべきことを以(も)ってせんや否や。
〔解説〕
肝心脾肺腎の五臓の気は何処から起こり、何れの穴に通じているのか。
これは大事な臨床理論だが、理解に値するか否かも含めて判り易く説明しなさい。

〔原文〕然.
〔訓読〕然(しか)るなり。
〔解説〕お答えします。

〔原文〕五藏者.當上關於九竅也.
〔訓読〕五藏は、当(まさ)に上(かみ)九竅(くきょう)に関すべきなり。
〔解説〕
五臓の気は、それぞれの臓器より起こり、鼻・目・口・舌・耳の九竅(くきょう)に通じている。

〔原文〕故肺氣通於鼻.鼻和則知香臭矣.
〔訓読〕故に肺氣は鼻に通ず、鼻和するときは香臭を知る。
〔解説〕
故に肺氣は鼻に通じている。
肺気が整い、鼻の機能が正常なら、香(かんばしい)気持ちのいい臭いを知る事ができ、
また臭(くさい)腐臭を知ることができる。
よって、香臭を感じなければ、肺経の変動があると診る。

〔原文〕肝氣通於目.目和則知白黒矣.
〔訓読〕肝氣は目に通ず、目和するときは白黒を知る。
〔解説〕
肝氣は目に通じている。
肝気が整い、目の機能が正常なら、物の色を識別できる。
よって、視覚に異常があれば、肝経の変動があると診る。

〔原文〕脾氣通於口.口和則知穀味矣.
〔訓読〕脾氣は口に通ず、目和するときは穀味を知る。
〔解説〕
脾氣は口に通じている。
脾気が整い、口の機能が正常なら、食べ物の旨い不味いが判断できる。
よって、食べ物の味が判らなくなり、何でも食べるようになると、脾経の変動があると診る。

〔原文〕心氣通於舌.舌和則知五味矣.
〔訓読〕心氣は舌に通ず、舌和するときは五味を知る。
〔解説〕
心氣は舌に通じている。
心気が整い、舌の機能が正常なら、食べ物の五味(酸・苦・甘・辛・鹹)の味が判断できる。
よって、食べ物の五味が判断できなくなったら、心経の変動があると診る。

〔原文〕腎氣通於耳.耳和則知五音矣.
〔訓読〕腎氣は耳に通ず、耳和するときは五音を知る。
〔解説〕
腎氣は耳に通じている。
腎気が整い、耳の機能が正常なら、五音〔角(カク)ミ・ 徴(チ)ソ・ 宮(キュウ)ド・ 商(ショウ)レ・ 羽(ウ)ラ一音階低 〕の音階の判断できる。
よって、五音の判断できなくなったら、腎経の変動があると診る。

〔原文〕五藏不和.則九竅不通.
〔訓読〕五藏和せざるときは、九竅通ぜず。
〔解説〕五臓の気が不調の時には、九竅の鼻目口舌耳の機能に問題があるのだと。

〔原文〕六府不和.則留結爲癰.
〔訓読〕六府和せざるときは、留結して癰(よう)となす。
〔解説〕六腑の陽経の気が不調の時には、皮膚に停滞が起こり腫物が出来る
〔井上恵理先生の解説補足、少し不明ありも、〕
臨床的には、腫物の出来方にもそれぞれある。
脾の変動からは、蕁麻疹が出る。
肺の変動からは、皮膚病が出る。
肝の変動からは、癰(よう)が出る。
腎の変動からは、疽(そ)が骨に出来る。骨が壊疽(えそ)を起こして崩壊していく疾患。

〔原文〕邪在六府.則陽脉不和.陽脉不和.則氣留之.氣留之.則陽脉盛矣.
〔訓読〕
邪六府に在るときは、陽脉和せず、陽脉和せざるときは、氣之(これ)留る、氣之留るときは、
陽脉盛(さかん)なり。
〔解説〕
邪気が六腑にあるときは、陽脉が調和しなくなる。邪気が陽脉に留まる時と陽実の脉状になると。

〔原文〕邪在五藏.則陰脉不和.陰脉不和.則血留之.血留之.則陰脉盛矣.
〔訓読〕
邪五藏に在るときは、陰脉和せず、陰脉和せざるときは、血之留る、血之留るときは、陰脉盛なり。
〔解説〕
邪気が五臓あるときは、陰脉が調和しなくなる。邪気が陰脉に留まる時と陰実の脉状になると。

〔原文〕陰氣太盛.則陽氣不得相營也.故曰格.
〔訓読〕陰氣太(はなはだ)盛なるときは、陽氣相營することを得ず、故に格と曰う。
〔本間祥白先生の解説から、〕
陰脉は五臓を営養し、陽脉は六腑を営養する事が原則である。
今、邪気が陰にあって陰経が大いに邪実になるときは、陽経が虚して来る、その結果、陽腑を相営養できなくなり、「陰実陽虚」の甚だしいものを格と言う。

〔井上恵理先生の臨床治療から、〕
「陰氣太(はなはだ)盛なる」とは、慢性病で病気が重く、陰実になっている。
この様な時の治療は、陽気を治療して陰気を整え陰陽の調和をはかる事。

〔原文〕陽氣太盛.則陰氣不得相營也.故曰關.
〔訓読〕陽氣太盛なるときは、陰氣相營することを得ず、故に関と曰う。
〔解説〕
邪気が陽にあって陽経が大いに邪実になるときは、陰経が虚して来る、その結果、五臓を相営養できなくなり、「陽実陰虚」の甚だしいものを関と言う。

〔井上恵理先生の臨床治療から、〕
「陽氣太盛なる」とは、慢性病で病気が重く、陽実になっている。
この様な時の治療は、陰気を治療して陽気を整え陰陽の調和をはかる事。

〔原文〕陰陽倶盛.不得相營也.故曰關格.
〔訓読〕陰陽倶に盛にして、相營することを得ず、故に関格と曰う。
〔解説〕邪実が陰陽共に客し実甚だしくなると、五臓六腑を相営養できなくなるこれを関格と言う。

〔原文〕關格者.不得盡其命而死矣.
〔訓読〕関格は、其の命を尽くすことを得ずして死すのみ。
〔解説〕関格の病状の者は、天命を全うする事ができず早死にする。

〔原文〕經言.
〔訓読〕経に言う。
〔解説〕黄帝内経・霊枢の脉度篇から難経的に考察するに。

〔原文〕氣獨行於五藏.不營於六府者.何也.
〔訓読〕氣独り五藏に行きて、六府に營せざるものは、何んぞや。
〔解説〕
陰脉は五臓を営養し、陽脉は六腑を営養する事が原則である。
そしてまた、陰陽交流する事で生命が保たれている。
また、昼夜の関係からは主要な営気の循りは、
昼には陽脉に営気が六腑を循り、夜には陰脉に営気が五臓を循る事が原則である。
それでは、
陰脉に営気が五臓を循っている時には、六腑には営気は循っているのか、否か。
ここら辺を判り易く説明しなさい。

〔原文〕然.
〔訓読〕然(しか)るなり。
〔解説〕お答えします。

〔原文〕氣之所行也.如水之流不得息也.
〔訓読〕氣行(めぐ)る所は、水の流れる如く息(やす)むことを得ざるなり、
〔解説〕
営気の行く所は、水の流れる如く停滞することなく十二経絡を循って臓腑陰陽を営養している。
よって、主要な営気の循りは原則の通りであるが、不足なく臓腑陰陽に営気を循らしている。

〔原文〕故陰脉營於五藏.陽脉營於六府.
〔訓読〕故に陰脉は五藏を營し、陽脉は六府を營す。
〔解説〕
重ねて言うが、主要な営気の循りは、
昼には陽脉に営気が六腑を循り、夜には陰脉に営気が五臓を循る事が原則である。

夜には陰脉に営気が五臓を循るので、夜は寝る事ができる。
昼には陽脉に営気が六腑を循るので、昼は起きて仕事が出来るのだと。
これが逆転する時に、昼間居眠りして、夜は不眠症になるのである。
〔原文〕如環之無端.莫知其紀.終而復始.
〔訓読〕環(たまき)の端無きが如く、其の紀を知ることなく、終わって復(また)始まる。
〔解説〕
フラフープに端がない様に境目、切れ目なく、営気は十二経絡を終始循環をしているのである。

〔原文〕其不覆溢.人氣内温於藏府.外濡於腠理.
〔訓読〕其れ覆溢せざれば、人の氣、内に藏府を温めて、外に腠理(そうり)を濡(うるお)す。
〔解説〕
営気が正常に循環すれば、身体の内部の五臓六腑を温め、外部では皮膚を艶よく潤すことが出来る。

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