「秘結(ひけつ)のお話し。」 (気の絵本パート9.)ki9.

 「秘結(ひけつ)のお話し。」

(気の絵本パート6.)
  • 「気の絵本」 タイトル(仮)
  • 「親子で読んで欲しい東洋医学の本」 サブタイトル(仮)
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  • 「小学生にも読んで欲しい東洋医学の本」と言う視点から漢方の古典を解説します。
  • 古典エッセイ風に書いてみます。
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 pastelアート:Miyu Gondo
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 pastelアート:福重歌織
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「秘結(ひけつ)のお話し。」

                                  著作:山口一誠
  • 便秘のことを東洋医学では「秘結(ひけつ)」と言います。
  • 私たちが毎日を健康に生活する為には三つの「快(かい)」が必要です。
  • 快眠(かいみん)・快食(かいしょく)・快便(かいべん)です。
  • 今日は快便の大敵「便秘」:「秘結(ひけつ)」について解説します。
  • 秘結(便秘)は、気力や体力の有無に関係なく起こります。
  • 便秘は子供から大人まで、人を選びません誰でもなる可能性があります。
  • 養生を無視したり、規則正しい生活に反する暴飲暴食を行うと便秘になります。
  • 東洋医学の診断理論では、
  • 三焦(さんしょう)の気が滞(とどこお)りを起こし、飲食物が渦巻き順当に流れ運ばれない状態になると診断されます。
  • 大腸、小腸、胃それぞの所で飲食物が留まり、便秘の病状が出ます。
  • 秘結(便秘)の分類として、
  • 1:風秘(ふうひ)、2:寒秘(かんぴ)、3:気秘、4:熱秘、5:湿秘、があります。
  • 1、風秘とは、風邪(ふうじゃ)が原因の便秘です。
    風は乾かす力があり風邪(ふうじゃ)は肺、大腸に鬱(うつ)すると津液(しんえき:体液)を乾かして大便を秘結させます。
    風邪(かぜ)を引いた後に便秘する事がある訳です。
  • 2、寒秘とは、寒邪(かんじゃ)が原因の便秘です。
    寒は水を凍らせると同時に津液を凍らせ鬱積して便秘になります。
  • 3:気秘とは、「内傷の気」が原因の便秘です。
    内傷の病は「気の病」であり、七情の大過によって発症する病気です。
    七情とは、怒、喜、憂、思、悲、驚、恐、の感情の事です。
    心配事があると精神を労して便秘になります。
    ただし、思い過すと下痢症:痢病(りびょう )になりますよ。
  • 4:熱秘とは、熱邪が原因の便邪です。
    腸チアス、赤痢等の熱病により便秘します。
    この場合は病気が治って熱症が残ります。
  • 5:湿秘とは、湿邪が原因の便秘です。
    湿気は気血を鈍(にぶ)らせ滞(とどこお)り便秘になります。
  • 秘結(便秘)には以上の様な分類があります。
  • この他に、病気によって汗が多量に流れ出て便秘になる場合もあります。
    また、病気によって小便が多量に流れ出て便秘になる場合もあります。
    汗と小便が出過ぎると、身体の津液(必要水分)が涸(か)れ便泌する原因になるからです。。
  • また、婦人がお産で血を失ない便秘になる時もあります。
    「血」が少なくなる事は「気」も少なくなるからです。
  • 漢方薬での便秘の診断と治療方法としては、
  • 患者の気血の虚実を診断し、また脉状が速いか遅いかを診て、その人の素困(五行体質)と病状を検討した後、適切な漢方薬を処方します。
  • 便秘の具体的な治療法には以下のそれぞれの症状を改善して後に便秘を治します。
    熱実の者はまず熱を取る漢方薬。
    寒虚の者は温める漢方薬。
    気が結ばれて澁(しぶ)っている者は、滑(なめ)らかにする漢方薬。
    風邪とか湿気は、これを除く漢方薬。
    津液枯渇の者は補益する漢方薬。
  • 便秘の治療には、秘結(便秘)の分類よく考えて適切な漢方薬を処方しましょう。
  • 鍼灸での便秘の診断と治療方法としては、
  • 風秘は、風痰が大腸に結して通ぜずの状態ですので、治療法は風を発散させる処置をします。
    寒秘は、腹冷、痃癖、結滯する症状ですので、治療法は温補する鍼灸をします。
  • 気秘は、気とどこをり、後重せまり、いたみ、煩悶、脹満の状態ですので、治療法は気をめぐらす処置をします。
  • 虚秘は、津液虚し、血少くして、かわき渋る症状ですので、治療法は潤し滑にする鍼灸をします。
  • 熱秘は、實熱、気ふさがり、心満、腹脹り、煩渇する状態ですので、治療法は熱を下げる処置をします。
  • 経絡鍼灸師は、これらの便秘の診断から、正しい証を導き、初めに本治法で気の調整を行います。
    その後、標治法の処置を行います。
  • 秘結(便秘)のときによく使用する経穴(けいけつ:ツボ)には次のようなものがあります。
  • お灸としては、肝兪・膽兪・腎兪・大腸兪・関元・下脘・水分・章門などのツボです。
  • 針としては、天枢・滑肉門・石門・陰交・気海・承山などのツボです。
以上、「秘結(ひけつ)のお話し。」を終わります。
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詳しくはHPをリンクしてご覧頂ければ幸いです。
井上恵理先生の講義録「南北経驗醫方大成による病証論」第十一、秘結(ひけつ):便秘。HP
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/c331/
『鍼灸重宝記』針灸諸病の治例: 41、秘結(だいべんつうぜず)HP
http://yukkurido.jp/keiro/e1/e4/t7/#41
解説捕捉: 三焦(さんしょう)の気が正常に巡らなければ便秘となります。
参考リンク:三焦について、難経:三十一難、三十八難。
三十八難、
http://yukkurido.jp/keiro/nankei/38nan/
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