心の負担に外邪が棲(す)みつく。g109

心の負担に外邪が棲(す)みつく。

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『内傷無ければ外邪入らず 』

例えば、

手首の小指側の踝(くるぶし)辺りが痛むとか。

反対の親指側の踝辺りが痛むとか。

上腕の肌がカサカサになり、かゆい。


五十肩で、

横に腕を挙げると痛む。

前方に腕を挙げると痛む。

肩に痛みが出るので、背中のホック止められない。

洗髪しようにも肩に痛みが出るので、頭の後ろに手が挙げられない。


股関節辺りが痛む。


膝の内側が痛む。かゆい。

膝の外側が痛む。かゆい。

腰が痛む。


などなど、痛みがでると、筋肉や腱や神経の問題として、治療を考える方法もありますが、

長引く痛みの場合は、

心の負担に外邪が棲(す)みつく。

『内傷無ければ外邪入らず 』の経絡理論の原則が適用されます。

それは、患者自身が自覚する事はありませんから、

鍼灸師が診つけなけねばならない大事なお仕事です。


例えば、

2年前から、手首の小指側の踝(くるぶし)辺りが痛む。

患者さんの場合は、

筋トレのダンベルを持ち上げる動作から痛みが出だしたのですが、

この「手首の小指側の踝(くるぶし)辺り」の経絡流注は、

心経と小腸経に関わるものですので、心経の変動として考察されます。

この点から、問診を進めると、(治療中の何気ない会話の中からも)

オナーシェフとして、複数のアルバイトや従業員の取り纏めで心労があるとのこと・・・

心経を念頭に置いた本治法を施術していくと、

慢性に経過していた痛みが少しずつ緩解してきます。


そんなことを最近よく経験します。

『内傷無ければ外邪入らず 』の経絡理論の原則は、

鍼灸師にとって不滅の原則ですね。


ちなみに、

痛みや痒みの主要な経絡変動経は、

手首の小指側の踝(くるぶし)辺りが痛むとか。は、心経の変動。

反対の親指側の踝辺りが痛むとか。は、肺経の変動。

上腕の肌がカサカサになり、かゆい。は、三焦経だから、心経の変動。


五十肩で、

横に腕を挙げると痛む。は、大腸経だから、肺経の変動。

前方に腕を挙げると痛む。は、肺経の変動。

肩に痛みが出るので、背中のホック止められない。は、小腸経だから、心経の変動。

洗髪しようにも肩に痛みが出るので、頭の後ろに手が挙げられない。は、三焦経だから、心経の変動。


股関節辺りが痛む。は、胆経だから、肝経の変動。


膝の内側が痛む。かゆい。ここは脾・肝・腎の走行流注だからよく考えてね。

膝の外側が痛む。は、胃経の脾の変動。


腰が痛む。は、膀胱経だから、腎経の変動。
とかに、目安を付けて陰より補う六十九難の本治法がお勧めです。

時には、

「内因が虚した」陰旺実証が顕れた場合は、

「難経」第七十五難の臨床診断と治療法を施します。
http://yukkurido.jp/keiro/e1/e301/

 

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